計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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IA(あいえー)

(Industrial Automation) 工場やプラントなどのIndustry(工業、産業)の自動化の総称。IAとは「計装の技術を活用して工場の省人化・省力化・自動化をすること」、「機械やプロセスなどの処理を効率化し、人員の労力を軽減するために、制御システムを導入すること」などと説明される。似たことばにFA(Factory Automation、工場の自動化)やPA(Process Automation、生産工程の自動化)がある。現在では、AI(人工知能)、IoT、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの情報技術を活用して、「製造業の事業活動の全体最適を構築する」や、「スマート工場を実現する」、などの謳い文句がFA、PA、IAなどの計装(工業計器)業界で語られている。EMS(エネルギーマネージメントシステム)もIAの手段の1つといえる。 IAというとIndustrial Attachment(工業用添付ファイル)を指すという説明もある。本稿は計測関連の用語集なのでIAは「工業・産業の自動化」だが、一般には以下のような意味の方がメジャーである。 ・WEBサイトの設計やプログラムではInformation Architecture(インフォメーション・アーキテクチャ)やInformation Architect(インフォメーション・アーキテクト)の略記。 ・SAP(エスエーピー、「経営の効率化や意思決定の迅速化」のために企業で導入されるITソリューション)ではIntelligent Automation(インテリジェント・オートメーション)の略記。 DCSなどで、計装の国内最大手である横河電機は「製造業のIA:Industrial Autonomy、産業・工業の自律化。工場の設備や操作自体が学習し、適応する機能を持つようになること。」を提唱している。同社は2021年4月に「プラントの自律制御に向けた5Gを活用した実証実験」など、IA2IA(Industrial Automation to Industrial Autonomy、自動化から自立化へ)をNTTドコモと共同でプレス発表している。 つまり、IAは自動化というのはもう古くて、いまは自立化が最先端(はやり)の用語、ということだが、横河電機以外ではIA = Industrial Autonomyという解釈は見当たらないので、同社が他社と差別化を図るための用語(業界で認知された正式な用語ではなく、単なる方言)といえる。ともあれ、IA = Industrial Automationは、現在ではあまり使われない、過去の用語(古いことば)になったのかもしれない。

圧力伝送器(あつりょくでんそうき)

圧力を測定し、電流信号に変換して伝送する機器。計装(工業計器)の1種。横河電機などのPA、FAメーカがつくっている。

アナログメータ(あなろぐめーた)

(analog meter) 指針や帯の長さなどが目盛りを指し示して数値を表示する(指示値)計器。計器の構造がアナログということではなく、表示方法がアナログ式のメータ(計器)。電圧や電流、電力などのメータ(電圧計、電流計、電力計など)は従来アナログ式である。計測器の主流はデジタル式になったが、精密計測器(0.5級、1.0級など)は現在もアナログ式(つまりアナログメータ)である。デジタル式(デジタルメータ)は「パネルメータ」と呼ばれることが多い。 アナログメータは数字表示のデジタルメータに比べて、表示量の割合や変化の度合いを直感的に把握しやすいことが特長。たとえば現場測定器の代表であるメガー(絶縁抵抗計)は(計測器の主流がデジタル表示になった現在でも)アナログ式の方が多い。なぜなら、針が振れる(動く)範囲(針の挙動)を瞬時に把握して、絶縁状態を確認できるためである。絶縁状態の確認は数値を測定して判定するよりも、アナログメータの針の挙動で判断する方が効率的で早く済む。ただし、最近は音によって絶縁状態を示したり、LEDのバー表示でアナログ的な確認ができるモデル(デジタル式のモデル)も増えて、徐々にデジタル式の割合が増えている。 アナログメータやパネルメータを総称して指示計器と呼ぶが、主にアナログメータを指していることが多い。

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