計測関連用語集

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回折格子(かいせつこうし)

(gratings) 多くの波長を含む光(白色光)を波長ごとにわける光学素子(分光装置)。一般には複数の平行の溝(スリット)が等間隔にある構造をしている。白色光が入射すると、波長ごとに決まったある角度で光が強め合い(この現象を回折という)、元の光を波長で選別できる。ガラス板に1cm当たり約千本の直線の溝を等間隔に刻んだもの(回折格子)をつくり白色光をあてると、溝の部分では光は散乱し、溝以外の平らな部分は光が通る。レーザー(単一波長の光)をあてるとガラス板の後方のスクリーンに干渉縞が現れる。スリットの幅によって、干渉縞の見え方は変わる。干渉、回折という光の特性を使った分光(光を波長ごとに分ける)機器が回析格子である。 広義には格子状のパターンをつくり回折によって干渉縞をつくる光学素子の総称。格子パターンは直線状の凹凸がμm(マイクロメートル)間隔で平行に並んでいることが多い。具体的には理化学機器(科学分析機器)の分光器(分光計)や、光学用の分光装置(光スペクトラムアナライザのモノクロメータなど)の構成部品として使われている。つまり、光のスペクトルの測定(表示装置)に使われる。英語をカタカナにした「グレーティング」も日本語として良く使われている。 光に含まれる波長成分を分離する方法として、ガラスの屈折率が波長によって異なることを利用するのがプリズム(prism)である。プリズムは三角錐の形状をしていて、一方から可視光を入射すると、多色に分かれた光が現れるので、絵的にもわかりやすく、回析格子よりも知られている。プリズムと回析格子は用途によって使い分けられる。 光測定器も手掛ける光学機器/光学部品メーカのThorlabs(ソーラボ)や科学分析機器の大手、島津製作所などが回析格子について詳しく(数式を使い学術的に)解説している。 光スペクトラムアナライザは回折格子タイプが多く普及している。安藤電気が開発し、現在は横河計測が継承しているAQ-6300シリーズは世界トップブランドである。

化合物半導体(かごうぶつはんどうたい)

(Compound Semiconductor) 2種類以上の元素を使った半導体。現在の半導体で主流の元素であるシリコンなどの単元素ではなく、元素の混合比を変えることで特性を調整している。シリコンと比べて高速で動作する、高速大容量かつ高電圧・高電流にできる、耐熱性や低消費電力に優れる、発光する、などの特長を出している。LEDは複数の元素を組み合わせて発光色をつくっている。3つの元素によるInGaAs(インジウム・ガリウム・ヒ素)は高感度光センサに使われている。パワー半導体のSiC(シリコンカーバイド)やGaN(ガリウムナイトライド)も化合物半導体の範疇である。つまり、マイクロプロセッサやロジックデバイスなどと違い、高周波デバイス、光半導体、LEDやLD(レーザーダイオード)、パワーデバイス、センサなどに応用される半導体である。

カップラ(かっぷら)

(coupler) マイクロ波で、信号と信号を結合させる機器。日本語では方向性結合器だが、マイクロ波の機器(部品)としては「カップラ」や「カプラ」という表現がされ、カップラはすでに日本語といえる。 キーサイト・テクノロジー、アンリツなどがつくっている。 高周波の通信の1種である光通信で、信号を結合させる機器を光カプラやフォトカプラ と呼称する。

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