計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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受信機(じゅしんき)

(receiver)信号を受信する機器のこと。部品から装置まで多様。アンテナは受信機と送信機の両方に使われる。別名:レシーバ

ShowNet(しょーねっと)

通信ネットワークの展示会、Interop(インターロップ)で構築される大きなインターネット環境。出展者の製品2600台以上が接続され、出展者はShowNet上で実際的なデモなどを行う、実稼働ネットワーク。

シリアライザ(しりあらいざ)

(serializer)パラレル信号をシリアル信号に変換する機構(部品や装置)のこと。「シリアライズ(serialize、直列化)するもの」という意味。「パラシリ変換」という表現も見かける。シリアライザはメモリのデータをファイルとして保存したり、ネットワークで送受信したりできるように変換するときに使われる。またシリアライズはコンピュータの世界では逐次処理によって複数のプログラムが書き込まれることを防ぐという重要な意味がある。 参考用語:SerDes

シリアル(しりある)

(serial)seriarlは「連続」、「一続き」、「順次」という意味。シリアル伝送(serial transmission)、シリアル通信(serial communication)、シリアルインタフェースなどは、通信方式の規格として良く使われる用語。計測器の名称には「シリアルバス」や「シリアルデータ」、「シリアルトリガ」などが使われている。 似た言葉でシリーズ(series)は直列、系列の意味。series connectionは直列接続。○○シリーズというと同じ○○系列ということ。計測器にも多くのシリーズ名がある。 技術用語ではなく一般にシリアルというと、麦、とうもろこし、米などを焼いて加工した食品のこと。コーンフレークやオートミールなどが健康食品としてはやりである。

シリアル通信(しりあるつうしん)

(serial communication) データを送受信するための伝送路(信号線)を1本(または2本。TxとRx)使用して、データを1ビットずつ送受信する通信方式。少ない信号線で接続するため、構造がパラレル通信より簡易で、線材や装置のコストが抑えられる点がメリット。規格の代表例はRS-232C、RS-422A、RS-485などのEIA(Electronic Industries Association:米国電子工業会)が策定した通信規格がある。 現在のシリアル通信には低速のI2C(アイスクウェアシー)から、LVDS、PCI Express、USB、Ethernet(イーサネット)、HDMIなどの高速シリアル通信まで多くの規格がある。技術の進歩によって伝送速度が速くなり、複数本の信号線(パラレル通信)でなく1本の通信線でも十分に高速な伝送が可能になったことが背景にある。パラレル通信方式は複数本の通信線が必要なので高価だが、昔はそうしないとデータをたくさん送ることができなかった。伝送速度を速くするより、通信線を複数本にすることで、全体としての伝送速度を速くしていた。 CPUなどのデータバスはパラレル通信だが、2つのバスをつなぐとき、パラレルからシリアルに変換して高速シリアル通信して、受信側でシリアルからパラレルに戻す、SerDes(サーデス)やシリアライザと呼ぶ手法がある。このようなインタフェース変換の手法が使えるのも、シリアル通信が高速にできるようになったためである。 serialは「連続」、「一続き」、「順次」という意味。

心線対照器(しんせんたいしょうき)

複数ある通信線(心線)の中から、特定の心線を検出する(心線を対照する)ための測定器。工事や保守などの現場で使われる。通信線の設置工事の際、中継所の接続箇所でたくさんの心線を間違いなく接続するために必須の計測器。

スループット(するーぷうと)

(throughput) 機器が単位時間あたりに処理できるデータ量を指す(処理能力の指標)。コンピュータ、IT、ネットワーク、通信などの分野で使われる用語。たとえば通信回線のデータ転送能力や、コンピュータの処理能力など。計測器では有線の通信計測器(プロトコルアナライザ、ネットワーク関連測定器など)で使われる。 計測器情報:スループットが品名に付く製品の例 ・・通信計測器でスループットを品名にするものはほとんど見当たらない。振動解析や半導体試験で計測器の処理能力が高いモデルに「ハイスループット」、「高スループット」などの表記がある。

セミリジットケーブル(せみりじっとけーぶる)

(semi-rigid coaxial cable) マイクロ波などの高周波(RF)で使用される同軸ケーブルの1種。外部導体を金属管にすることにより伝送特性を改善している。外観は金属の棒のようだが、被覆などを剥がすと内部は同軸ケーブルになっている。外部導体に継目のない金属チューブを使用するなど(各メーカによって構造に違いはあるが)、通常の同軸ケーブルよりも特性が良いため、従来の導波管からの置き換えも進んでいる。絶縁体にテフロンを使用して誘電体損失(tanδ)を低減している製品もある。 通常の同軸ケーブルは取扱いがしやすいように、外部導体を編組構造にして柔軟性を持たせている。そのため周波数が高くなると遮蔽効果が弱くなり、伝送損失が増加する。導波管のように金属の菅にして空気を誘電体にすると性能は上がるが取り扱いは簡便ではない。セミリジットケーブルは導波管のメリットを取り入れた同軸ケーブルといえる。 マイクロ波などの高周波部品メーカがつくっている。スペクトラムアナライザと併用するFETプローブなどをつくっているスタック電子もラインアップしている。

セレモ(せれも)

アンリツの選択レベル計の品名。英語のSelective Level Meterを略してカタカナ表記したもの。現在は製造中止だが、日本の基幹通信網がデジタル化される以前は、伝送線路のレベル測定用に活躍した。アンリツと同様の電電ファミリーである安藤電気もつくっていた。特定の周波数のレベルを測定する「選択レベル計」という品名の製品は現在は大井電気がつくっている。 この「セレモ」という品名について考察する。たとえば、任意波形発生器は英語でArbitery Waveform Generator(アービタリー・ウエーブフォーム・ジェネレータ)だが、ある計測器メーカが製品名に「アウジ」と命名したと想像してほしい。アウジとは一体、何の測定器か?任意波形発生器(AWG)だということはほぼ100%伝わらない品名である。なぜ、英語のカタカナ読みから一部を使ってこのようにヘンテコな品名にしたのか、困惑するだけである。つまり、このセレモとはそれくらい変な名称である。歴史ある老舗の計測器メーカがこの品名に決定するには、たとえば電電公社(現NTT)からの強力な要請があり、仕方なく採用した、ということくらいしか筆者には想像できない。セレモの語源ははっきりしているが、なぜそうしたのかはネット上には記録がない。アンリツの関係者の証言を待つだけである。 製品カタログ(会員専用):タイトルに「セレモ」が付く資料の例

選択レベル計(せんたくれべるけい)

(selective level meter) ある特定の周波数のみのレベルを測定する機器。アナログ通信の基幹網で多用されたが、現在はほとんど生産されていない。以前はアンリツ、安藤電気、大井電気などがつくっていたが、現在は大井電気にハンドヘルド型モデルがある程度で、そのほかのメーカはみあたらない。アンリツの選択レベル計でセレモ(英語Selective Level Meterのカタカナ略記)を品名にしている代表機種があった。

送信機(そうしんき)

(transmitter)信号を送信する機器のこと。部品から装置まで多様。アンテナは送信機と受信機の両方に使われる。別名:トランスミッタ

調歩同期方式(ちょうほどうきほうしき)

(start-stop synchronous communication)シリアル通信における同期方式の1種。一文字分の文字情報を送るときに、データの先頭にデータ送信開始の情報(スタートビット)、データ末尾にデータ送信終了の信号(ストップビット)を付け加えて送受信を行う方式のこと。データ伝送では専用の同期用信号線を使い、送信側と受信側で同期をとる方式もあるが、調歩同期は、データそのものに同期用信号を追加して同期を取っている。調歩同期は、同期用信号の分だけ通信効率が劣るが、同期用の信号線が不要で、自由なタイミングで情報を送信することができるというメリットがある。 調歩同期方式は、受信側がスタートビットによって送信側に関係なく一方的に同期をとるので、非同期方式(asynchronous communication)とも呼ばれる。シリアル通信の代表であるRS-232Cはこの方式で通信している。

通信計測器(つうしんけいそくき)

有線(光通信など)と無線(ワイヤレス)がある。新しい通信方式が開発されるとそれを評価する測定器が現れる。その時代の通信方式に対応するため、計測器の寿命が短い専用器が多い(2年位で次モデルになる場合もある)。基本測定器は有線では光測定器の光パワーメータ(OPM)、光源、光スペクトラムアナライザなど、無線ではRFパワーメータ、信号発生器、スペクトラムアナライザである。 有線の通信測定器は 1. プロトコルアナライザ(略称:プロアナ):RS-232Cなどの低速のオンラインモニタ(ラインモニタなど)と、バスアナライザ、超高速のギガビットLAN(参考記事あり)などのモデルがある。無線LANのプロトコルアナライザもある。 2.ネットワーク測定器:ここでいうネットワークとは通信回線網のことで、交換、伝送、IPなどの伝送品質を評価したり、端末や通信装置の代わりになってエミュレーションしたりする測定器。SDH/SONETアナライザ、BERT(ビット誤り率試験器)や疑似呼(コールシミュレータ)、IP負荷試験装置など。 3.光測定器:光通信の測定器や光ディスクなどのDVD評価用測定器。電磁波としての光を扱う測定器で、照度計や輝度計のような人が感じる光(明るさ)の測定器ではない。光パワーメータ(OPM)、光源、光スペクトラムアナライザ、OTDRなど。 4.ケーブルテスタ:OSI参照モデルの物理層(レイヤ1)の測定器。LANのケーブルテスタやTDR(障害位置試験器)など。5.アナログの伝送線路の測定器:レベルメータ、選択レベル計など。以前はアンリツや安藤電気がつくっていたがほぼ撤退し、今は大井電気がラインアップしていて、ユーザは工事会社が多い。上記2の機種群は高速になると電気でなく光通信になるので、光測定器の機能を持つが、それらは光通信の基本測定器ではなく通信方式に対応した専用測定器なので、2に分類される。3の光測定器はOPMや光スペクトラムアナライザなどの光の基本測定器と、OTDRや光ロステスタなどの光ファイバ用の専用測定器がある。 デジタル伝送品質の評価の1つであるアイパターンの測定は、主にサンプリングオシロスコープで行われてきた。インタフェースは電気と光の両方がある。アプリケーションは通信であるが、製品はオシロスコープ(&光測定器)である。代表例がキーサイト・テクノロジーのDCA(デジタルコミュニケーションアナライザ)だったが、広帯域オシロスコープ(高速オシロスコープ)が普及した現在では、生産中止になっている。 無線の通信測定器は、別名RF測定器や高周波測定器と呼ばれる。 1.基本測定器:標準信号発生器(SG)、スペクトラムアナライザ(スペアナ)、高周波パワーメータ。 2.通信方式に対応した専用測定器:移動体通信用のワンボックステスタや無産機テスタ、送信機テスタなどの変調解析機能があるスペアナ、シグナリングテスタなど。「無線LANのアナライザ」というと、RF(無線)の項目を評価するモデルはこの項目に分類されるが、プロトコル解析のモデルは(扱っているのが無線であるが)有線の測定器であるプロトコルアナライザに分類される。 ネットワークアナライザ(ここでいうネットワークとは高周波部品の回路網のこと、略称:ネットアナ)は有線の測定器だが、高周波の測定器なので、RF(無線の測定器)と並べて説明されることが多い。高周波デバイスなどを評価する専用器である。インピーダンスアナライザやLCRメータなどの回路素子測定器や材料評価用の測定器と同じ分類にされることも多い。 無線を中心に通信計測器全般を手掛ける老舗のアンリツでは、有線通信のことを「ワイヤード(wired)」と呼称している。無線通信のワイヤレス(wireless)は「線でつながっていない(線が無い=無線)」という意味で、広く普及していることばである。それに倣えば有線は「ワイヤード(線でつながっている)」と呼称するのが自然である。この説明は正しいが、有線通信は一般には「有線(通信)」や「光通信」と呼称されることが圧倒的に多い。通信を熟知した代表的な通信計測器メーカが使う表現が、他の通信業者も使うことばとは限らない。計測の世界の表現は統一されていない用語(方言)も多い。 計測器情報: (有線)プロアナ、光測定器、ネットアナ (無線)信号発生器(通信)、スペアナ、 無線/移動体測定器

Tx(てぃーえっくす)

有線・無線通信で送信データのこと。Transmission dataの略記。送信機はtransmitter(トランスミッタ)と呼ばれ、小文字のxはデータの意味。送信機自体をTxと表記している例もある。Txと対になる受信データはRx(Received dataの略記)と記載される。Tx同様に受信機をRxと表記することもある。

TDR(てぃーでぃーあーる)

(Time Domain Reflectometer、Time Domain Reflectometry) 測定対象(DUT)の片端からパルス信号を入力し、DUTの各場所(位置)からの微弱な反射信号を時間軸で測定する手法。手法として「TDR法」などの表現があるが、TDR手法を利用した一連の測定器を指すことばでもある。和訳:時間領域反射率測定、時間軸反射法。 横軸を時間、縦軸を反射信号のパワーにすると、横軸は距離となり、入射端からのDUTの位置の状態を波形(グラフ)で観測できる。 OTDR(光ファイバアナライザや光パルス試験器)が有名だが、アプリケーションによって以下の2種類がある。 応用1. ケーブルの破断点やコネクタなどの接合状態の確認をする。光ファイバの時はOTDR(Optical TDR)という。TDRは電気の場合の名称で、欠陥の位置(fault location)を特定するものという「フォールトロケータ(fault locator)」や「ロケータ」、 「ケーブル障害位置測定器」などの名称、品名の測定器がある。ロケータは1980年代には安藤電気やテクトロニクスがラインアップしていたが、現在は大手計測器メーカはつくっていない。海外製のハンドヘルドモデルを株式会社グッドマンが取り扱っている。現在、計測器でTDRといえばグッドマンが有名である(筆頭で思い浮かぶ)。 応用2. サンプリングオシロスコープの測定ユニット。伝送路の特性インピーダンスの測定・評価には主にネットワークアナライザが使われるが、オシロスコープとTDRユニットの組み合わせで、時間領域から測定する手法がある。 計測器ではなく、一般にはTDRとえば東京ディズニーランドの略記である。

デジタルリンクアナライザ(でーじたるりんくあならいざ)

安藤電気の低速のエラーレート(ビット誤り率)測定器AE-1421の品名。2Mb/sまで対応し、アンリツの同等品(MD6420Aデータトランスミッションアナライザ、10Mb/sまで対応)とほぼ同時期の2001年に発売されている。現在は製造中止。AE-1404モデムテスタの後継機種として高速モデムにも対応できる仕様で発売された、可搬型の1筐体の誤り率測定器。

データトランスミッションアナライザ(でーたとらんすみっしょんあならいざ)

(data transmission analyzer) アンリツの低速(~10Mbpsまで)のエラーレート(ビット誤り率)測定器。可搬型の1筐体の誤り率測定だが、測定ユニットを選んで装着する構成になっている(本体だけでは測定できない)。安藤電気のAE-1421デジタルリンクアナライザはやや通信速度が遅い(2Mb/sまで対応)が同等品といえる。こちらも可搬型のポータブルタイプで測定ユニットを選択する必要はなく、本体だけで使える。 data transmission analyzerを翻訳するとデータ伝送アナライザである。アンリツやキーサイト・テクノロジーはこの品名だが、安藤電気は高速のモデムテスタとしてAE-1421をつくった。 安藤電気にはPCM関連装置用の測定器としてデジタルトランスミッションアナライザ(AP-9850など)がある。品名は良く似ているが全く違う測定器である。計測器の名称(品名)からは他社の計測器との関係は全く推測できないことが良くある。計測器の品名はメーカの自由(勝手に命名できる)からである。計測器の素人にはわかりにくい。計測はニッチな業界である。

デジタルトランスミッションアナライザ(でじたるとらんすみっしょんあならいざ)

(digital transmission analyzer) 安藤電気 のAP-9850の品名。日本語にすると「デジタル伝送アナライザ」。NTTなどの特定の通信装置の性能評価をする測定器。エラーレート測定機能があるが、いわゆるBERT(バート)ではない。2000年12月27日に販売終了している。安藤電気とアンリツは、NTTが新しい通信装置をつくると、それを試験・検査する伝送/交換装置用測定器をつくった(電電ファミリー)。デジタルトランスミッションアナライザもその代表である。 アンリツに「データトランスミッションアナライザMD6420A」があり、似た品名だが全く違う測定器。こちらは「データ伝送アナライザ」。

テレホンユニットテスタ(てれほんゆにっとてすた)

安藤電気の電話機用測定器、形名AE-9302、AE-9303などの品名。電話機端末用のレイヤ1テスタで、DP/PB 信号測定から抵抗 、静電容量などを 1 台で測定でき、2000年頃まで、電話機端末のメーカに重宝された。従来の固定電話用で、携帯電話用ではない。現在は製造中止。

伝送(でんそう)

(transmission) 2つの意味がある。 1.電気信号やデータを送る、伝えること。たとえば、伝送路(伝送線路):電波や光などの電磁波が伝わる経路のこと。高周波(RF)や光通信で使われる媒体(導波管や光ファイバ、プリント基板上のパターンなど)を指すこともある。遠隔に置かれた2つの装置の間で信号やデータのやり取りをすることを「通信」ではなく「伝送」という場合がある。 2.基幹通信網(コアネットワーク)で情報を伝達する装置のこと。NTTの設備である伝送装置やそれらに携わる部門のこと。伝送装置用の計測器は通信計測器の大きな1カテゴリーである。アンリツ、大井電気などの計測器メーカがラインアップしている(安藤電気とアドバンテストは過去につくっていたが現在はない)。 自動車関係者の「でんそう」は「電装:自動車に装備される電気関係の機器」のことで、ここでいう通信の「伝送」ではない。自動車産業も多くの計測器を使うため、「でんそう」から通信の伝送と自動車の電装のどちらを連想するかは人による。「光測定器」と聞くと、太陽光の光(や蛍光灯などの照明)の明るさの計測器(照度計、輝度計)を連想するか、光通信測定器(光パワーメータやOTDR)のことだと思うか分かれるのと似ている。計測器の販売額(ポテンシャル)としては通信計測器(伝送装置用や光通信)が大きいので、「でんそう」は伝送、「光測定器」は光通信を指している場合が多かったが、世界的に基幹通信網に新しい伝送装置の導入や、光通信網の拡大がされているわけではないので、現在(2022年1月)は電装や輝度計のほうがメジャーかもしれない。 工業計器の1種で、プラントに多く配備される伝送器(でんそうき)には圧力伝送器などがある。漢字が「伝送」だが、ここで説明している通信の伝送とは全く関係がない。計装の伝送器は「伝送」と略記されることはないので、(漢字が同じだが)通信の伝送と間違われることはない。通信の関係者はプラントに配備されている「伝送器」や「圧力伝送」ということばを聞くと、「物理量の圧力と通信の伝送がどういう関係なのか?」、と一瞬混乱して理解ができなくなる。つまり工業計器の伝送器は(計装の関係者には当たり前のことばだが)通信の関係者には耳慣れないことばなのである。「圧力伝送器とは公衆通信網のどの位置に配備される伝送装置なのか?」、「何bpsの速度で通信する機器なのか?」と想像してしまう。計測・通信・計装の世界では同じことばが違う意味で使われることは良くある(素人には理解しにくい世界である)。