計測関連用語集

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SDH/SONETアナライザ(えすでぃーえっちそねっとあならいざ)

SDH(Synchronous Digital Hierarchy)は1988年にITU-Tが制定した国際標準のデジタル伝送規格。日本では1990年代に「新同期網」と称して基幹通信網に導入された。SDH装置を開発するメーカ(NEC、富士通、沖電気、日立製作所など)はアンリツか安藤電気のSDHアナライザで試験を行った(NTTは電電ファミリーの通信機器4社に装置を発注し、同じく電電ファミリーのアンリツと安藤電気に計測器をつくらせた)。 SONET(Synchronous Optical NETwork)規格はほぼSDHと同等。SDHアナライザはSONETにも対応できるモデルが多く、SDH/SONETアナライザと称した。2000年頃まではキーサイト・テクノロジー、Wandel&Goltermann(ワンデル・ゴルターマン)、テクトロニクスなどの海外計測器メーカもつくっていたが、現在はほぼ生産中止。HP(現キーサイト・テクノロジー)の37718A OmniBER コミュニケーション・パフォーマンス・アナライザは可搬型の1筐体で2.5Gbps (OC-48/STM-16) まで対応していた。 SDH/SONETはデジタル信号を多重するための国際標準で、各国が共通規格になることで、海外との通信を効率化した。SONET で使用するフレーム形式STS(Synchronous Transport Signal、同期転送信号)は、STS-1(51.84 Mbps、OC-1)をベース信号としている。SDHのフレーム形式STM(Synchronous Transport Module、同期転送モジュール)はSTM-1(155.52Mbps、OC-3)がベース。OC-n(Optical Carrier)はANSI(米国規格協会)が標準化したデジタルハイアラーキ(SONET)の伝送レートで、51.84MbpsをOC-1と呼び、そのn倍をOC-nと表記。 1990年にNECや富士通などがNTTにSDH装置を納品する際、限られた試験期間に複数台のSDHアナライザを使用するには(計測器は高額だったので)レンタルしかなかった。計測器レンタル各社にNECなどからほぼ同時期に複数台のレンタル依頼があり、各社は大口引合に右往左往した。億円単位の投資をしたレンタル会社は、その後SDHアナライザの不良資産(一度だけ貸し出したが、その後倉庫に鎮座し不稼働品となり、投資額を回収せず売却や廃棄など、未回収で終わる)を抱えることとなった。レンタル会社の購買部門が目利きを誤り、赤字商材を買ってしまった例である。 キーサイト・テクノロジーはE1676B(マルチレートSONET/SDHアナライザ)、E1669B(SONET/SDH 1550 nm光インタフェースTX/RX)などのSDH/SONET製品があったが、今はほとんど生産終了していて、SDH/SONETアナライザはない(2023年現在)。アンリツのホームページにはトランスポート関連測定器のOTN/SDH/SONET関連測定器のページに掲載されている「ネットワークマスタ プロ(MT1000AやMT1040A)」が唯一、SDH/SONETが測定可能なモデルとして残っている(2023年現在)。つまり、SDH/SONETアナライザは1990年頃に登場し、大いに活躍した通信の花形製品(メーカ価格は約1千万円/台の高額製品)だったが、現在ではほとんどその名を聞くことはない。SDH/SONETは現在も通信網で運用されている規格(装置)だが、アナライザは過去のものとなった(NTTの通信回線の保守をする部署・会社ではアナライザを設備保有している)。

SerDes(さーです)

パラレル信号をシリアル信号に変換する(パラシリ変換の)シリアライザと、その反対のデシリアライザ(シリパラ変換)の機能を持ち、高速でこれを行う機器のこと。Serializer Deserializer(シリアライザ デシリアライザ)の略語。コンピュータ内部のバスはパラレル通信だが、これをSerDesによってシリアル信号にして、1本の伝送路で高速にデータを送り、受信側ではまたSerDesによって元のパラレル信号に復元する。技術の進歩によって高速なシリアル通信が可能になり、SerDesはコンピュータや通信では重要な手法(回路)となった。SerDesは2つのバス(パラレル信号)をつなぐときの高速インタフェースでもある。

ShowNet(しょーねっと)

通信ネットワークの展示会、Interop(インターロップ)で構築される大きなインターネット環境。出展者の製品2600台以上が接続され、出展者はShowNet上で実際的なデモなどを行う、実稼働ネットワーク。

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