計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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セミリジットケーブル(せみりじっとけーぶる)

(semi-rigid coaxial cable) マイクロ波などの高周波(RF)で使用される同軸ケーブルの1種。外部導体を金属管にすることにより伝送特性を改善している。外観は金属の棒のようだが、被覆などを剥がすと内部は同軸ケーブルになっている。外部導体に継目のない金属チューブを使用するなど(各メーカによって構造に違いはあるが)、通常の同軸ケーブルよりも特性が良いため、従来の導波管からの置き換えも進んでいる。絶縁体にテフロンを使用して誘電体損失(tanδ)を低減している製品もある。 通常の同軸ケーブルは取扱いがしやすいように、外部導体を編組構造にして柔軟性を持たせている。そのため周波数が高くなると遮蔽効果が弱くなり、伝送損失が増加する。導波管のように金属の菅にして空気を誘電体にすると性能は上がるが取り扱いは簡便ではない。セミリジットケーブルは導波管のメリットを取り入れた同軸ケーブルといえる。 マイクロ波などの高周波部品メーカがつくっている。スペクトラムアナライザと併用するFETプローブなどをつくっているスタック電子もラインアップしている。

セレモ(せれも)

アンリツの選択レベル計の品名。英語のSelective Level Meterを略してカタカナ表記したもの。現在は製造中止だが、日本の基幹通信網がデジタル化される以前は、伝送線路のレベル測定用に活躍した。アンリツと同様の電電ファミリーである安藤電気もつくっていた。特定の周波数のレベルを測定する「選択レベル計」という品名の製品は現在は大井電気がつくっている。 この「セレモ」という品名について考察する。たとえば、任意波形発生器は英語でArbitery Waveform Generator(アービタリー・ウエーブフォーム・ジェネレータ)だが、ある計測器メーカが製品名に「アウジ」と命名したと想像してほしい。アウジとは一体、何の測定器か?任意波形発生器(AWG)だということはほぼ100%伝わらない品名である。なぜ、英語のカタカナ読みから一部を使ってこのようにヘンテコな品名にしたのか、困惑するだけである。つまり、このセレモとはそれくらい変な名称である。歴史ある老舗の計測器メーカがこの品名に決定するには、たとえば電電公社(現NTT)からの強力な要請があり、仕方なく採用した、ということくらいしか筆者には想像できない。セレモの語源ははっきりしているが、なぜそうしたのかはネット上には記録がない。アンリツの関係者の証言を待つだけである。 製品カタログ(会員専用):タイトルに「セレモ」が付く資料の例

選択レベル計(せんたくれべるけい)

(selective level meter) ある特定の周波数のみのレベルを測定する機器。アナログ通信の基幹網で多用されたが、現在はほとんど生産されていない。以前はアンリツ、安藤電気、大井電気などがつくっていたが、現在は大井電気にハンドヘルド型モデルがある程度で、そのほかのメーカはみあたらない。アンリツの選択レベル計でセレモ(英語Selective Level Meterのカタカナ略記)を品名にしている代表機種があった。

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