計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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岩通計測(いわつうけいそく)

正式名称:岩通計測株式会社。2002年に岩崎通信機(岩通)の計測事業部門を分社化して設立(同年は超高輝度ストレージスコープTS-81000が発売された年である)。2010年代後半に親会社(岩通)に吸収されている(正確な年月は不明)。 横河電機は2010年に計測器部門(オシロスコープや電力計測器など)を子会社の横河メータ&インスツルメンツ株式会社(現横河計測株式会社)に統合している。つまり岩通とは反対に計測器部門を別会社として切り離している。横河電機はプロセス・オートメーション、計装分野に事業を集中する過程で、半導体テスタ、科学分析機器、フォトニクスデバイスなどを本体から分社化や、撤退させてきた。計測器の事業も横河電機の主力ではないので分社化された。岩通が事業再編の中で計測器を本体に戻したのは、計測器事業が単独で収益を出すことが難しい時代に、計測器が岩通にとって必要な技術・商材と認識しているためと理解される。 2018年発行の計測器総合カタログ「IWATSU 電子計測器ダイジェスト2018 Vol.2」には計測器の連絡先として「岩通計測・第二営業部・計測営業担当/アカウント営業担当/国際営業担当と、営業推進部 西日本支店」が明記されている。同社の第二営業部が計測器を販売していたことがわかる。 1990年頃(岩通計測のできる前)に、岩通の計測器の営業部門から計測器のレンタル会社である昭和ハイテクレントに複数人が転職している。岩通の開発部門からはアドシステムズ(ISDNの擬似交換機の草分け)などの計測器メーカがスピンアウトで生まれている。岩通は古くからNTTに電話機を納品してきた中堅の通信機メーカ(電電ファミリー)で、岩通計測はアナログオシロスコープの国内トップブランドという計測器の老舗(名門)である。 現在の岩崎通信機は、2009年に半導体評価用のカーブトレーサを発売し、パワーエレクトロニクス関連の計測器に傾注している。海外製の特殊なプローブも積極的に取り扱い、デジタルパワーメータの輸入販売など、同社ホームページには転売品が多く掲載されている。 2024年10月に岩通はあいホールディングスの傘下になった。あいホールディングスは小型データロガーのグラフテック株式会社(旧渡辺測器)の代表(会長と社長)が代表を兼務する持ち株会社で、情報機器(旧電話機)の株式会社ナカヨも傘下にある。オシロスコープと記録計という老舗計測器2社が1つの持ち株会社の傘下になった。ただし、会社概要を見る限りは、グラフテックが岩通を買収した形である。 岩崎通信機(京王線久我山駅下車、杉並区)、横河電機(JR中央線三鷹駅下車、武蔵野市)、日本無線(JR中央線三鷹下車、三鷹市)と、東京都の23区西端には計測器メーカが3社もある(日本無線は2000年頃までは計測器部門があり、アナログの無線機テスタをラインアップしていた)。付近の地元住民は、電話機の「ガンツウ」(岩通)、無線の「ジェイアールシー」(JRC:Japan Radio Co., Ltd. 日本無線)、計測器の「ワイイーダブリュ」(YEW:Yokogawa Electric Works、横河電機製作所)と呼んでいた。

Interop(いんたーろっぷ)

インターネットテクノロジーの国内最大のイベント。ネットワークにつながるモノのInteroperability(相互接続性)を検証する場として、日本では1994年から毎年開催されている。Interoperability(インターオペラビリティ)の略が展示会名 Interopと思われるが(推測)、読み方は「インターオプ/オンターオペ」ではなく「インターロップ」である。幕張メッセで2024年6月5日~7日に開催されたInterop 2024には光伝送の関連メーカ(通信キャリア、光部品、伝送装置、計測器メーカなど)が出展した(会場の約20~30%はデジタルサイネージ)。2025年もほぼ同等の内容だった。 計測器メーカとしては ・Viaviソリューションズ(OTN関連の光伝送の通信計測器、光パワーメータなど) ・メインテクノロジー(VeEXの現場測定器の光測定器、OPMや数値表示の簡易OTDRなど) ・原田産業(EXFOの販売店)。ただしEXFO製品は展示していない。PTP時刻同期の機器をPRしている。平河ユーテックのL2スイッチなどの放送業界がIP化によって必要になった機器をPR。時刻同期の発生器では国産のSEIKO(セイコーソリューションズ株式会社)が有名だが、原田産業は海外の相当品を輸入している。つまり通信ではなく放送の機器展示である。 ・光関連の部品や計測器の商社である(株)ハイテックはEXFOの販売店である。光総合技術室という組織があり、2025年のInteropではEXFOのBER測定器(ビット誤り率測定器)を展示している。BA-4000-L2 Traffic and Bit Analyzerで、DSPを使わない省エネのLPOに対応し、競合であるキーサイトとCoherent社(Wave Analyzer 200A OSA、販売店:マクニカのクラビスカンパニー)にはないオンリーワンをPRしている。 ・東陽テクニカ(Spirentの負荷試験機など) ・キーサイト・テクノロジー(IXIAの負荷試験機など) ・データコントロルズ(製造ライン向けの負荷試験機など)。データコントロルズはメディアコンバータなどの通信機器のメーカだが、生産向けの負荷試験機(30万円~100万円代)もラインアップし、SpirentやIXIAのようなR&D向けの高額・高性能モデルとは違う市場で実績を出している。 ・クオリティネット・ソリューションズ(株)(QualityNet Solutions)は米国のApposite(アポジット)社の負荷試験機を取り扱っている。東陽テクニカやキーサイト・テクノロジーのような高機能・高額ではなく、安価で使い勝手が良いのが特長(データコントロルズとの違いは不明)。 独立行政法人 情報処理通信機構(IPA)のブースでは、通信機器を使ったデモをしているが、2024年の負荷試験機はTestCenter(Spirent)ではなくIXIAが使われていた。2025年は東陽テクニカ取り扱いのSpirentとVeEXのやOTN測定器やプロアナ。 ・Teledyne Lecroyが、大きなブースではないが有線プロアナを並べている。日本法人のテレダイン・ジャパン株のプロトコル・ソリューション・グループが出展。PCI Express、HDMIなどのプロアナで、2025年は新製品として、主にストレージエリアネットワーク(SAN)で使用される高速データ転送方式であるFibre Channel(ファイバチャネル)に対応したモデルを展示している(※)。最先端の高速インタフェースに対応した各種プロアナをラインアップしているので、いまやテレダイン・レクロイはオシロスコープとプロトコルアナライザの2枚看板になったといえる。 ・丸文(株)のアントレプレナー事業本部にはIRIS CANPANY(イーリス カンパニー)という組織があり、通信機器や通信計測器を取り扱っている(EXFOの販売店として「データセンターソリューション」にEXFO製品を展示)。測位タイミング課ではPendium(ペンディアム)社の周波数カウンタを数年前から取り扱っていて。「電力/放送ソリューション」として展示。同社のカタログのタイトルは「丸文ICT」である。ICTはInformation and Communication Technologyの略で、日本語では「情報通信技術」。 ・放送・映像用測定器のトップベンダ、リーダー電子も2025年から出展している。放送インフラのIP化によって、Interop見学者が自社ユーザに増えたことを物語っている。前述のSEIKOもTPT対応グランドマスタークロック(放送IPの基準信号発生器)をメインにブースを構え、Shownetで実演をしている。つまり、放送IPもInteropのキーワードの1つである。 このようにInteropは計測器としては主に光測定器/光伝送測定器、負荷試験機が出展される展示会である。海外の通信計測器がメインでアンリツやラインアイなどの国産計測器メーカは出展していない(2024年/2025年の実績)。EXFOの出展ブースはないが、Shownetで原田産業の関連会社として計測器を提供している。つまり、ViaviとVeEX、EXPOのOTN測定器/光測定器と、Spirent(東陽テクニカ)、IXIA(キーサイト・テクノロジー)の負荷試験機が競う展示会である。アンリツのOTN測定器/光測定器やラインアイのRS-232C系の低速プロアナ(オンラインモニタ)は、少なくとも2024年/2025年には出展していない。 Interopではメディア(プレス)に対してプレゼンテーションや会場ツアーを行っている。プレスルームのテーブル席は(2024年には)20席程度で、部屋は広くはないが、冷蔵庫には各種飲料が並び、ホットコーヒーやお菓子の無料提供がされ、プレスに対するサービスが充実している。最近は大規模な展示会でもプレスルームに無料の飲食物の提供がない場合が多いが、Interopは報道機関を巻き込んだ華やかな大型イベントである。 旧電設工業展のJECA FAIRは毎年5月頃に東京ビッグサイトで開催される大きなイベントで、来場者も多く賑わっているが、プレスルームはなく、会場は撮影禁止である。つまり報道機関に取材してもらうことを拒絶している。そのためほとんどメディアでは取り上げられないが、それでも来場者は多い。2024年は5/29~31に東ホールで開催されたが、同時期に西ホール(4F)で開催のワイヤレス展よりも出展社が多い。 InteropとJECA FAIRはプレス(報道機関)に対するスタンスが180度違っている。 (※) 余談だが、Teledyne LecroyはBlutoothプロアナのFlontline(フロントライン)社を傘下に収め、無線のプロアナはEllisys(エリシス、販売店:ガイロジック)かテレダイン・レクロイの2択だが、Flontlineは日本の販売店は長らくコーンズテクノロジーで、現在も変わっていない。つまりテレダイン・レクロイはプロアナを有線から無線までラインアップしているが、日本法人であるテレダイン・ジャパンが販売するのはInteropに出展しているような有線モデルだけで、無線モデル(Flontline)は販売権が無い。海外メーカはM&Aが盛んだが、日本の販売店は従来通りで変わらないことも多く、このような例は稀ではない。

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