計測関連用語集

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バス(ばす)

(bus) コンピュータ用語で、情報や信号の通り道、周辺機器とのインタフェースをさすことば。バスとは英語で乗合自動車のことで、いわゆる「路線バス」のバスだが、プリント基板内の複数本で構成される信号線路や、複数の機器が信号線を共有してデータを交換する構造を「バス」と呼んでいる。そのため、自動車のバスと語源は同じ。半導体内部や、外部のチップ間の伝送線路をバスということが多い。具体的には半導体チップ内部の回路間を結ぶ内部バス、マイクロプロセッサ(MPU)とRAMなどの周辺回路を結ぶ外部バス、拡張スロットに接続された拡張カードとコンピュータ本体を結ぶ拡張バスなどがある。「データバス」という呼び方もある。ネットワークトポロジーでバスを通じて複数の機器(ノード)が接続される配線構造はバス型と呼ばれる。

バスアナライザ(ばすあならいざ)

(bus analyzer)プロトコルアナライザの1種。バスの解析や評価を行う。プロトコルアナライザは始めはRS-232Cなどのシリアル通信のモニタやシミュレーションをする機器だったが、半導体やコンピュータなどの進歩によって、IC間のバスの解析が必要になり、バスアナライザが生まれた。現在はI2Cなどの高速シリアル通信の解析はオシロスコープでも可能なモデルがあり、バスアナライザの存在価値は、最新の高度な通信規格が普及時に絞られるようになっている。ただし、プロトコルアナライザの現在の主流としてバスアナライザは健在である。

バス解析(ばすかいさき)

プロトコルアナライザの1種であるバスアナライザの機能。ただし、最近はオシロスコープが高機能化して、プロトコルやバスの解析機能をオプションで持つようになったので、バスアナライザと並んでオシロスコープの機能ともいえる。350MHz帯域程度の一般的なオシロスコープにはI2Cなどの低速シリアルバスの解析機能がオプションで用意されていることが多い。より周波数帯域の高い高速オシロはDDRなどの高速伝送規格の解析に使われているので、今やバス解析といえばバスアナライザよりオシロスコープの機能というほうが適切かもしれない。

バス型(ばすがた)

ネットワークトポロジー(ネットワークの構成形態、配線の構造)で、複数の機器(ノード)をバスを通じて接続した形態。他にスター型、リング型がある。資料によってはデイジーチェイン型を含めている場合もある。コストと信頼性はトレードオフで、一般にリング型、バス型、デイジーチェイン型の順に信頼性が高い。参考記事:車載ネットワークの歴史と規格概要~CANからLIN、FlexRay、CAN FDまでネットワークトポロジーの図解が図4にある。

パラレル(ぱられる)

(parallel) 並列、平行、並行、同時進行、などの意味がある。 信号線が複数本(並列している)通信方式をparallel communication(パラレル通信)と呼ぶ。複数の信号線はバスといい、パラレル通信の信号線はデータバスなどの呼称がある。信号線が1本(送受信が別の場合は2本)の通信方式はシリアル通信という。seriarlは「順次」という意味で、1ビットずつ順次伝送する。 横につなぐparallel connectionは「並列接続」で、抵抗を並列接続すると抵抗値は加算されて大きくなる。計測用電源を並列接続すると出力電流が加算されて大きくなる(並列接続できるモデルであることと、接続可能な台数はモデルによるので確認が必要、できないものも多い)。接続方法でパラレルと対になるのはシリーズ(series)で、直列(または系列)という意味。電源を直列接続(series connection)すると出力電圧が加算されて大きくなる(直列接続可能なモデルに限る)。 通信方式ではパラレルとシリアル、接続方式ではパラレルとシリーズが対になることばである。

パラレル通信(ぱられるつうしん)

(parallel communication) 複数本の信号線で伝送する方式。「パラレル伝送」や「パラレルインタフェース」などとも呼ばれる。コンピュータ関連のバスによく使われる。規格の例は、ISA、ATAPI(アタピー)、SCSI(スカジー)、PCIなど。セントニクスに代表されるように、1980年代にはパラレル伝送が多かったが、2000年頃からの情報家電製品への高速シリアル通信の普及によって、現在はパラレルよりシリアルの通信方式が流行りである。 技術の進歩によって伝送速度が速くなり、複数本のデータバスでなく1本の通信線でも十分に高速な伝送が可能になったことが背景にある。パラレル通信方式は複数本の通信線が必要なので高価だが、昔はそうしないとデータをたくさん送ることができなかった。伝送速度を速くするより、通信線を複数本にすることで、全体としての伝送速度を速くしていた。ただしクロックを送る制御線は、すべての通信線と同期させる必要があり技術的に高額になる。 CPUなどのデータバスはパラレル通信だが、2つのバスをつなぐとき(たとえばあるCPUが稼働しているプリント基板から、違うCPUのプリント基板にデータを送るなど)、パラレルからシリアルに変換して高速シリアル通信し、受信側では反対にシリアルからパラレルに戻すやり方が主流になっている。これをSerDes(サーデス)やシリアライザと呼ぶ。このようなインタフェース変換の手法が使えるのも、シリアル通信が高速にできるようになったためである。 parallelは並列、平行、並行などの意味。

半二重(はんにじゅう)

(half duplex) 通信回線が1つで、送信用と受信用を切り替えて会話すること。たとえばトランシーバ は2人の間で会話する時、片方が送信者でもう片方が受信者になり、自分が話したいときはボタンを押して送信者となる。送信と受信の2回線があると全二重(full duplex)という。 半二重の例はRS-485。シリアル通信の規格RS-232C (全二重)よりも高速、長距離のデータ伝送ができるように改善したのがRS-485(2線式)で、半二重。ただし4線式のRS-485もあり、こちらは全二重。 通信規格によって半二重と全二重があり、用途によって使い分けられている。

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