計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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立ち下がり時間(たちさがりじかん)

(fall time、trailing edge time) オシロスコープの説明でこの用語を解説していることが多いが(立ち上がり時間など)、直流電源のラインアップが最も豊富な計測器メーカである菊水電子工業の製品総合カタログ(電源・電子負荷に関する用語)には、「入力電圧を遮断または出力をOFFした後、出力電圧が90%から10%に変化するのに要する時間」と説明されている。 デジタル信号を扱う場合、立ち上がりや立ち下がりのエッジを捉えて処理をすることは基本である。立ち上がりや立ち下がりの時間はデジタル回路では重要な仕様である。

W-CDMA(だぶりゅしーでぃーえむえー)

(Wideband CDMA)2001年にNTTドコモが世界に先駆けてサービスを開始した第3世代(3G)方式の携帯電話サービスの名称。

WPT(だぶりゅぴーてー)

(Wireless Power Transmission) 直訳したら「無線電力伝送」。日本語では「無線給電」、または「ワイヤレス給電」。「非接触給電」とも呼ばれる。有線ではなく無線によって電力供給する方式のこと。光を使ったOWPTなる方式も大学で研究されている。

チャンセレ(ちゃんせれ)

チャンネル(またはチャネル)セレクタの略称。複数の信号を切り替えるスイッチの役割をする計測器。通信測定器で、電気(RFなど)の製品と光の製品がある。光の製品は「光チャンネルセレクタ」が正式名称だが「光のチャンセレ」と呼ばれることがある。

直交変調(ちょっこうへんちょう)

(quadrature modulation) 変調の一種で、同相(I)波形と直交(Q)波形の2 つの搬送波(キャリア)が、1 つのチャンネルを通じて結合し(直交変調)、送信され、受信側で分離・復調される。この技術は現在の無線通信ネットワークで使用されている。(テクトロニクス の冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より) I:In-Phase(同相)、Q:Quadrature-Phase(直交位相)のため、直交変調はI/Q変調と呼ばれることが多い。現在、携帯電話などの移動体通信を筆頭に、無線通信はデジタル変調を使うので、直交変調(I/Q変調)は無線通信の基礎である。計測器としては「I/Q変調信号発生器」などの品名のI/Qジェネレータが、移動体通信向けの信号発生器の主力製品である(以下の参考記事でキーサイト・テクノロジーの新製品を取材)。

通信計測器(つうしんけいそくき)

有線(光通信など)と無線(ワイヤレス)がある。新しい通信方式が開発されるとそれを評価する測定器が現れる。その時代の通信方式に対応するため、計測器の寿命が短い専用器が多い(2年位で次モデルになる場合もある)。基本測定器は有線では光測定器の光パワーメータ(OPM)、光源、光スペクトラムアナライザなど、無線ではRFパワーメータ、信号発生器、スペクトラムアナライザである。 有線の通信測定器は 1. プロトコルアナライザ(略称:プロアナ):RS-232Cなどの低速のオンラインモニタ(ラインモニタなど)と、バスアナライザ、超高速のギガビットLAN(参考記事あり)などのモデルがある。無線LANのプロトコルアナライザもある。 2.ネットワーク測定器:ここでいうネットワークとは通信回線網のことで、交換、伝送、IPなどの伝送品質を評価したり、端末や通信装置の代わりになってエミュレーションしたりする測定器。SDH/SONETアナライザ、BERT(ビット誤り率試験器)や疑似呼(コールシミュレータ)、IP負荷試験装置など。 3.光測定器:光通信の測定器や光ディスクなどのDVD評価用測定器。電磁波としての光を扱う測定器で、照度計や輝度計のような人が感じる光(明るさ)の測定器ではない。光パワーメータ(OPM)、光源、光スペクトラムアナライザ、OTDRなど。 4.ケーブルテスタ:OSI参照モデルの物理層(レイヤ1)の測定器。LANのケーブルテスタやTDR(障害位置試験器)など。5.アナログの伝送線路の測定器:レベルメータ、選択レベル計など。以前はアンリツや安藤電気がつくっていたがほぼ撤退し、今は大井電気がラインアップしていて、ユーザは工事会社が多い。上記2の機種群は高速になると電気でなく光通信になるので、光測定器の機能を持つが、それらは光通信の基本測定器ではなく通信方式に対応した専用測定器なので、2に分類される。3の光測定器はOPMや光スペクトラムアナライザなどの光の基本測定器と、OTDRや光ロステスタなどの光ファイバ用の専用測定器がある。 デジタル伝送品質の評価の1つであるアイパターンの測定は、主にサンプリングオシロスコープで行われてきた。インタフェースは電気と光の両方がある。アプリケーションは通信であるが、製品はオシロスコープ(&光測定器)である。代表例がキーサイト・テクノロジーのDCA(デジタルコミュニケーションアナライザ)だったが、広帯域オシロスコープ(高速オシロスコープ)が普及した現在では、生産中止になっている。 無線の通信測定器は、別名RF測定器や高周波測定器と呼ばれる。 1.基本測定器:標準信号発生器(SG)、スペクトラムアナライザ(スペアナ)、高周波パワーメータ。 2.通信方式に対応した専用測定器:移動体通信用のワンボックステスタや無産機テスタ、送信機テスタなどの変調解析機能があるスペアナ、シグナリングテスタなど。「無線LANのアナライザ」というと、RF(無線)の項目を評価するモデルはこの項目に分類されるが、プロトコル解析のモデルは(扱っているのが無線であるが)有線の測定器であるプロトコルアナライザに分類される。 ネットワークアナライザ(ここでいうネットワークとは高周波部品の回路網のこと、略称:ネットアナ)は有線の測定器だが、高周波の測定器なので、RF(無線の測定器)と並べて説明されることが多い。高周波デバイスなどを評価する専用器である。インピーダンスアナライザやLCRメータなどの回路素子測定器や材料評価用の測定器と同じ分類にされることも多い。 無線を中心に通信計測器全般を手掛ける老舗のアンリツでは、有線通信のことを「ワイヤード(wired)」と呼称している。無線通信のワイヤレス(wireless)は「線でつながっていない(線が無い=無線)」という意味で、広く普及していることばである。それに倣えば有線は「ワイヤード(線でつながっている)」と呼称するのが自然である。この説明は正しいが、有線通信は一般には「有線(通信)」や「光通信」と呼称されることが圧倒的に多い。通信を熟知した代表的な通信計測器メーカが使う表現が、他の通信業者も使うことばとは限らない。計測の世界の表現は統一されていない用語(方言)も多い。 計測器情報: (有線)プロアナ、光測定器、ネットアナ (無線)信号発生器(通信)、スペアナ、 無線/移動体測定器

Tx(てぃーえっくす)

有線・無線通信で送信データのこと。Transmission dataの略記。送信機はtransmitter(トランスミッタ)と呼ばれ、小文字のxはデータの意味。送信機自体をTxと表記している例もある。Txと対になる受信データはRx(Received dataの略記)と記載される。Tx同様に受信機をRxと表記することもある。

データレコーダ(でーたれこーだ)

従来の定義は「テープなどの大容量・長時間記録ができるメディアにデータを記録するタイプのレコーダ」だが、現在ではその定義に収まらないモデルが多く発売されている。 機器としてのテープレコーダ(オーディオ機器やコンピュータなどの記憶媒体としての情報機器)をつくっていたSONYとTEACは、その技術を使い、テープに記録し、再生もできる計測器としてのレコーダをつくった。これを「データレコーダ」という。SONYはテープもつくっていたが、その生産終了によって、ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズはデータレコーダの生産を終了した。TEACはテープでなくデジタルメモリ(SDカードなど)を使ったデータレコーダを1モデル続けたが、従来の(テープの)データレコーダほど顧客のニーズには合致せず、ほとんどデータレコーダから撤退状態になった。 記録計(レコーダ)の主流はアナログからデジタルに変わり、デジタルオシロスコープ同様、サンプリングしたデジタルデータで記録される。ただし、従来の測定データ(バックエンド)は長らくアナログデータとして保存・保管されてきた。何か不具合や問題が発生すると、保存してあるアナログデータをデータレコーダに入力し再生させる(データレコーダと普通のレコーダの違いは再生機能の有無)。あたかも今、その現象(振動や騒音やひずみ)が発生している状態を再現し、問題解析や分析を行う。保険の意味も含めて、既存メディアで保管されているアナログデータを再生できる測定器としてデータレコーダは需要を保ってきたが、メディアとしてのテープが生産中止になるとほとんどのデータレコーダは生産終了した。 近年SSDなど(HDDより信頼性が高い大容量記録媒体)の安価な普及に伴い、廃止から10年近いブランクをおいて国内計測器メーカ1社が新製品で再参入した(TEACは2012年に新製品のワイドバンドデータレコーダーWX-7000シリーズを発売)。輸送機器などの評価に多チャンネルのひずみ・振動測定用として使われているが、多チャンネルのひずみデータロガー(ひずみ測定に特化したロガー)もこの分野には普及している。昔からの再生機能があるデータレコーダは鉄道、飛行機などの運輸や、宇宙・防衛の市場でまだ使われている。ひずみデータロガーに置き換えたユーザも多いが、前述の1社が再参入したように、データレコーダはまだ根強い人気(需要)があると推定される。 リオンは環境計測の会社で、騒音・振動の計測器の国内トップベンダーである。屋外で騒音や振動を計測する際、各種のセンサからの信号を受けて増幅し、デジタルデータにして記録したり、PCに送るための騒音・振動用のフロントエンドは、データロガー(やチャージアンプ、またはアンプを内蔵したデータロガー)が担う。リオンには4chの(屋外で使うことを想定した小型のハンドヘルド)のデータロガーDA-21があるが、なんとこの製品は集録データを再生できるデータレコーダである(品名も「データレコーダ」)。操作部にはREC(記録)とPLAY(再生)のボタンがある。メモリは最大32GBのSDカードに対応している。SONYの関連会社やTEACなどのデータレコーダメーカがデータレコーダをほとんどつくらなくなったので、振動・騒音という自社製品群のためのフロントエンドである(振動・騒音用途の)データレコーダを自社開発したと推測される。環境測定の顧客ニーズに応えたモデルといえる。 無線計測器の雄、ローデ・シュワルツには、「I/Q データレコーダー」なる品名のモデルがある。製品説明には「デジタルI/Q データストリームを記録・再生できるレコーダ。 デジタルI/Q インタフェースを備えた複数のR&S製品と組み合わせて使用すると、データをリアルタイムで保存または再生できる」とある。この製品はデジタル方式の移動体通信などで使う高周波(RF)の信号発生器であるI/Qジェネレータなどと併用されると思われる。「記録と再生ができる」という機能はまさに「データレコーダ」であるが、低周波の基本測定器であるレコーダの1機種群がデータレコーダだと思ったら大間違いで、無線通信の分野の専用測定機と併用するデータレコーダなのである。 「データレコーダ」という単語は大変に平明なことばだが、計測器でその意味するところは奥深い。今後も新しいデータレコーダ製品が出現するかもしれない(以下に紹介する、従来からの「テープに記録して、再生できる」データレコーダではなく)。 計測器情報: データレコーダの製品例(テープに記録する従来からのモデル)、 TEACのWX-7000シリーズ、 リオンのデータレコーダDA-20/21/40、ローデ・シュワルツのI/Qデータレコーダ―

デジタル信号発生器(でじたるしんごうはっせいき)

デジタル変調した信号を発生できる信号発生器。携帯電話の通信方式がアナログからデジタル化された1980年代に、機種が増え、RF測定器のメーカから多くのモデルが発売された。通信で使われる変調方式の進化とともに、その需要に対応するモデルが発売されている。メーカとしては世界的にも、キーサイト・テクノロジー、ローデ・シュワルツ、アンリツが3大RF計測器メーカといえる。携帯電話に3Gが導入された当時に通信測定器に参入したアドバンテストや横河電機も、限られた機種群をラインアップしていたが現在はすべて生産終了(撤退)している。AWGなどの信号発生器のラインアップがあるテクトロニクス社の技術資料には「デジタル波形ジェネレータ:デジタル・パターンを出力する信号発生器の一種で、ロジック信号発生器とも呼ばれる」という用語解説がある。「デジタル波形ジェネレータ」という表現は他社ではほとんど見られない。また「ロジック信号発生器」というと、本稿で説明しているデジタル変調信号を出力できるモデルではない。であるから、テクトロニクス社の「デジタル波形ジェネレータ」は「デジタル信号発生器」とよく似た単語だが、別の用語である。

テラヘルツ波(てらへるつは)

100GHz~1THz(テラヘルツ)の周波数帯域を指している。2020年に日本で商用開始した5Gで使われるミリ波(~40GHz)よりも高い周波数。Beyond 5G(いわゆる6G)ではまずマイクロ波(100GHz~300GHz)の利用が検討されているが、その上の帯域のテラヘルツ波も視野に入っている。

TELEC(てれっく)

一般財団法人テレコムエンジニアリングセンターの略称。一般には「テレック」と呼ばれている。日本を代表する無線設備の認証・試験機関。1978年に無線設備検査検定協会(MKK) が創設され、1998年にTELECに名称変更した。日本では無線局を開設するなど、無線を運用するには認可や、技術基準適合証明(技適)の取得が必要になる(電波法で規定されている)。TELECは日本の電波法に基づき、無線設備の技術基準適合証明などを業務にしている。

電電ファミリー(でんでんふぁみりー)

NTTの前身である日本電信電話公社は製造部門を持っていなかった。研究開発を製品化するNTTの出入りメーカ(お抱え企業、下請けメーカ)をNTTのファミリー企業という意味でこう呼んだ。通信装置はNEC、富士通、沖電気、日立製作所がつくったのでNFOHと呼称された(一番はNとFで三番がOという、比率を表していると業界ではいわれた)。新しい規格に対応した通信装置(伝送交換)が導入されるときは、同じく電電ファミリーの大手通信計測器メーカ、アンリツと安藤電気が対応する計測器を開発した(たとえば1970年代から光ファイバによる光通信が導入されると、この2社が光通信測定器をつくり、R&Dから通信網の敷設・保守までほぼすべての測定器をラインアップした)。NTTは2社に仕様を示し製品を作らせる。性能が同じ2社の製品があることで、1社に依存しないというリスクヘッジになる。NTTが日本の基幹通信網を独占し、アメリカのベル研究所と肩を並べて研究開発をしていた時代のことである。 その後、通信の自由化によってNTTは分割され、ほかの通信事業者が参入して現在に至る。日本の通信料金は下がり安価になったが、研究開発や国際的な通信規格の策定の力は衰えたという指摘もある。NTTは2019年にIOWN (Innovative Optical and Wireless Network、アイオンと呼称)構想を公表した。光トランジスタの開発によって、従来の電子を使った半導体による通信網を完全なフォトニクスにすることで、世界的なゲームチェンジを狙う。NTTは2020年にNTTドコモの完全子会社化を終え、2021年にはNTTコミュニケーションズ(NTT com)とNTTコムウェアもグループ内へ編入する。過去の分社化から一転、強いNTTの復権がうかがえる。 JR東海は鉄道車両メーカの日本車輌製造(愛知県豊川市)を子会社にした。世界で競えるインフラを作り、輸出によって豊かな国になるためには、上流のR&Dから製造まで独占的な強い企業が必要という、冷徹な国際事情が存在する。たとえば原子力発電の世界有数メーカであるフランスのアレバ社はフランスの国有企業である。フランスは原子力発電を国策ととらえ、世界的なビジネスをしている。日本が世界に伍する技術分野に通信が復権するかはまだ不透明である。 参考用語:原子力発電所、重電メーカ、パワー半導体

電波技術協会(でんぱぎじゅつきょうかい)

通信技術、放送技術の円滑な普及、発展に貢献することを目的に1952年設立。1953年にはテレビ修理試験業務を開始し、テレビジョン技術者養成所を設置。 ホームページ(HP)に会社概要は無い。名称が「一般財団法人 電波技術協会」であること、略称がREEA(Radio Engineering Electronics Association)であることがHPより推測される。「通信技術、放送技術の調査、試験研究、普及啓発などの事業を行い、日本の電波利用の発展に微力ながら貢献してきた」旨が書かれている。理事長の氏名以外は不明(評議員や役員がいるもよう)。HPには「賛助会員入会案内」と「賛助会員専用ページ」がある。(2023年9月現在) 素人には電波産業会(ARIB、アライブ)と間違いやすいと筆者は思う。

電波産業会(でんぱさんぎょうかい)

正式名称:一般社団法人 電波産業会。通信・放送分野の電波利用について、調査・研究・コンサルティングを行っている団体。通称のARIB(アライブ)で呼称されることが多い。

電波法(でんぱほう)

無線通信の混信を防ぎ、電波の効率的な利用を確保するためにつくられた法律。電波法では無線通信に関して次の規制などが設けられている。無線局の免許・登録制、無線設備に関する規制、無線従事者に関する規制、無線局の運用に関する規制。無線設備の認証マークである技適や、違反時のペナルティ(罰則)も規定されている。電波は携帯電話、テレビ、ラジオ、警察、消防など多くの公共インフラで使われるので、「公平、能率的に電波を利用し、公共の福祉を増進する」ために電波法令がある。

トランシーバ(とらんしーば)

1. 有線・無線通信で送信機や送信部品のこと。 2. 無線で通信する携帯機器のこと。以前は片側通信の機器が多く、自分が話すときはボタンを押し、相手が話すときはボタンを離す、という操作をして会話した。携帯電話が普及する以前は離れた2つの場所で会話できる無線通信機器として活躍した。たとえば、工事現場や、遠足の引率で先頭と最後尾など。1980年頃はまだ携帯電話は無く、2台に分乗して高速道路を走るとき、どこのサービスエリアで待ち合わせるかを相談するなど、トランシーバがあると便利だった。現在も工事現場などで使われるが、携帯電話の小型化、普及により、工事現場での使用例は減っている。

トランスポンダ(とらんすぽんだ)

(transponder)transmitter(送信機)とresponder(応答機)の合成語。無線通信の中継機を指すことば。信号を増幅したり、周波数を変えたりする機能を持っている場合もある。人工衛星に搭載されている応答装置の通称でもある。人工衛星は、地球局から送信された電波が減衰して微弱になったのを検知・受信し、信号を増幅して送出することで伝送距離を延長させている。トランスポンダは人工衛星の最も重要な機器といえる。

トランスミッタ(とらんすみった)

(transmitter)日本語では「送信機」。信号を送信する機器のこと。電波などの無線信号の送信機や、光通信の光信号を発信する光トランスミッタなどがある。対になる言葉として「レシーバ(受信機)」がある。回路図などではトランスミッタをTx、レシーバをRxと略記している。

入力雑音電力(にゅうりょくざつおんでんりょく)

(Input noise power) 雑音源から回路に入力される雑音電力。入力雑音電力Ni[W]は計算上、雑音電圧の2乗を入出力インピーダンスの4倍で割った値となり、下式で与えられる。電気通信分野における増幅器(アンプ)等の雑音計算や雑音評価には、この(等価)入力雑音電力が使用される。

発生器(はっせいき)

(generator) 電気的な物理量を出力する機器のこと。計測器としての代表的な発生器としては信号発生器(signal generator)がある。具体的にはパルス発生器(パルス信号発生器)や任意波形発生器、RF信号発生器 、映像信号発生器、ファンクションジェネレータ、白色雑音発生器、デジタル信号発生器、掃引信号発生器、FG、SGなどたくさんの機種群がある。必ずしも「信号発生器」という名称ではない。 信号以外には、圧力発生器や直流電圧電流発生器、SMUなどがある。 電源(計測用電源としての安定化電源)や光源も発生器だが、「源(source)」という漢字を使い発生器とは呼ばれない。信号発生器と電源では信号かそうでないか(電源は電力を発生する源)で区別されるが、圧力は圧力発生器ではなく「圧力源」でもおかしくないが、源でなく発生器と呼ばれている。光通信測定器の光源は「光信号発生器」であるが、あまり「光信号」という表現はせず、光源と呼称されている。使い分けの正確な定義は難しい。電流電圧発生器と安定化電源(CV/CC電源)との違いは、SMUなどの電流電圧発生器は安定化電源より出力精度が高いことで、交流電圧電流発生器は標準器も多い。SMUとCV/CC電源の違いは以下の記事を参照のこと。 参考用語:発信器・・発振器とは違う。