計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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送信機(そうしんき)

(transmitter)信号を送信する機器のこと。部品から装置まで多様。アンテナは送信機と受信機の両方に使われる。別名:トランスミッタ

送信機テスタ(そうしんきてすた)

(transmitter tester) 携帯電話の基地局や端末の開発・製造をはじめ、基地局の建設・保守までの送信特性を1台で測定できる、可搬型のスペクトラムアナライザ(専用器)。主にアンリツ製品の品名になっている(キーサイト・テクノロジーにE4406A送信機テスタがあったが、移動体通信の計測器メーカ各社には「送信機テスタ」という名称のモデルはほとんどない)。同社の形名はMS860xA(xは数字)。 MS8608AやMS8609AはNTTが2001年に運用開始した日本の3G(デジタル方式の携帯電話)、W-CDMAに準拠したモデルで、2000年代には多くの電気工事会社で重宝された。2010年代にはほとんどのモデルが生産終了し、現在の同社には「送信機テスタ」という名称(品名)のモデルはない(2020年現在)。代表的な2モデルの概要は以下。 ディジタル移動無線送信機テスタ(Digital Mobile Radio Transmitter Tester) ・MS8609A:13.2GHzまでの測定をカバーするスペクトラムアナライザ、変調解析器、RFパワーメータ(高周波電力計)を内蔵し、W-CDMAに対応。 ・MS8607A:一般的な無線機の評価機能があり、隣接チャネル漏洩電力、占有周波数帯幅、側波帯雑音を測定可能。 送信機テスタの形名の頭はMSで、2文字目がSのモデルはスペアナが多い(送信機テスタがスペアナの1種であることを伺わせる)。余談だが、同社の品名は「ディジタル」で、「デジタル」ではない。一般にディジタルよりデジタルと表記する例が多いが、アンリツの送信機テスタはディジタルである。 hp(現キーサイト・テクノロジー)は1990年代に、無線通信インフラのRF特性を試験する8921Aというモデルがあった(周波数レンジ250kHz~1GHz)。モデルの品名は「Cell Site Test Set 」である。Cell Siteとはエリア(site:敷地)をcell(細胞)に分割してそれぞれに基地局(base station)を置いて、端末との通信をカバーする、現在の移動体通信システムを指していると推測される。8921の外観は可搬型(ポータブル)で、機能のベースはスペアナである。国産メーカの送信機テスタに近いコンセプトと思われるが、RFの仕様は(日本ではなく)欧米であることが、周波数レンジから明白である(日本の移動体通信は1GHzより高いキャリアだったので、周波数レンジが足りない)。同社の89xxには8932などの無線機テスタもあった(品名は「Test Set」)。

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