計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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C/N(しーえぬ)

S/N(Signal/Noise)は変調方式によって値が違うため、放送などではC/N比(Carrier to Noise Ratio)を指標にする。

CQ(しーきゅう)

無線通信で通信可能な全ての無線局を一括して呼び出す符号のこと。19世紀に英国の有線電信用の通信略符号として使われたという記録がある。現在はアマチュア無線 のコールサインで、通信への参加を求める呼びかけ(挨拶)の言葉として使われている。Call to Quartersの略という説があるが、定かではない。日本のCQ出版はアマチュア無線の専門誌「CQ ham radio」やホビー向け電子工作の月刊誌「トランジスタ技術」を刊行している。これらの雑誌は電気・無線の趣味をもつ、高尚(おたく)な人々の愛読書である。

CW(しーだぶりゅ)

(Continuous Wave) 直訳すると「連続波」。変調されていないRF正弦波(連続波)をCW信号という。CW信号発生器は周波数と振幅が一定の正弦波を出力する。逆に、連続せずに、ある間隔を置いて送出する信号をバースト信号と呼ぶ。

GPS(じーぴーえす)

(Global Positioning System)人工衛星を利用して自分が地球上のどこにいるのかを正確に割り出すシステム。

GPS信号発生器(じーぴーえすしんごうはっせいき)

GPS信号を発生する測定器。GPSはGlobal Positioning Systemの略(直訳:全地球測位システム)。測定器としては株式会社計測技術研究所・目黒電波測器事業部(旧株式会社目黒電波測器、2016年に計測技研に合併)のGNSS(※)疑似信号発生器などがあり、GPS製品の検査に活用されている。※GNSS:(Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム)。GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)などの衛星測位システムの総称。

ジェネレータ(じぇねれーた)

(generator) 日本語では「発生器」と呼ばれ、多くの計測器がある。信号を発生する計測器を信号発生器と呼ぶ。ファンクションジェネレータからパルス発生器、標準信号発生器、雑音発生器、電圧電流発生器など多くの種類のジェネレータが、現在の現役計測器にはある。似た製品に発振器(oscillator)と発信器(transmitter)がある。 発生器のことを日本語でゼネレータと表記することもあるが、現在はゼネレータよりもジェネレータの方が圧倒的に多い(テクトロニクスは映像用の信号発生器をゼネレータと呼んでいたが、2019年にビデオ事業部をTelestream社に売却して、オーディオ・ビデオ測定器から撤退したので、今は同社にはゼネレータという製品はない)。 発電所などの発電機(power generator)のことを略してジェネレータと呼ぶ。ジェネレータは計測器では発生器だが、このようにほかの意味もある。

周波数シフト・キーイング(しゅうはすうしふときーいんぐ)

(Frequency Shift Keying)デジタル変調の一種で、周波数偏移変調とも呼ばれる。搬送波が2 つの周波数(中心周波数とオフセット周波数)間で切り替わる(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)。略記である「FSK」という表記が一番多く使われている。

周波数変調(しゅうはすうへんちょう)

(Frequency Modulation) 変調方式の一つで搬送波に対して、変調信号の変化に合わせて周波数(f)の大きさを変化させるのが周波数変調である。周波数変調(Frequency Modulation) の頭文字をとって "FM"と略表記される。

受信機(じゅしんき)

(receiver)信号を受信する機器のこと。部品から装置まで多様。アンテナは受信機と送信機の両方に使われる。別名:レシーバ

信号源(しんごうげん)

(signal source) 電源(power source / power supply)が電力を発生する電力発生器であるので、信号の発生器を信号源と呼称する。計測器では信号発生器や発振器などの製品名が多く使われるが、それらを総称して信号源やジェネレータと表現している。信号源やジェネレータは計測器の品名に使われることもあるが、製品の名称としては信号発生器が一番多い。RFなどの高周波の信号源の世界的なブランドであるキーサイト・テクノロジーのホームページでは、このカテゴリー(機種群)のタイトルは「信号発生器と信号源」である(2023年10月)。

信号ソース(しんごうそーす)

信号を回路に入力するための機器で、その出力をオシロスコープで観測できる。シグナル・ジェネレータとも呼ばれる。(テクトロニクス「オシロスコープのすべて」(2017年4月発行)より)

信号対雑音比(しんごうたいざつおんひ)

(Signal to Noise Ratio) 「通信の品質」を示す指標として、対象となる情報の信号レベルと雑音レベルとの比率を信号対雑音比といい、これを対数表示でデシベル [dB]で表す。この信号対雑音比(Signal to Noise Ratio)はSNR またはSN比、S/Nなどの略記をされることも多い。

信号発生器(しんごうはっせいき)

(signal generator) 信号波形を発生する測定器。具体的な機種群(品名、モデル)としては、標準信号発生器 (SG)やファンクションジェネレータ(FG )などたくさんある。この用語は使用者によって大変広範に使われるため、それが何を指しているかは文脈の中で理解する必要がある、たとえば、オーディオ関係で使われるRC発振器 のような「発振器 」のことを「信号発生器」に分類していることもある。主に低周波で使われるFGのことを信号発生器といったり、RFのような高周波で使われるSGのことを指していたり、さまざまである。 当サイトのカテゴリー分類では特定のアプリケーションに特化しない汎用ジェネレータであるFG、任意波形発生器(AWG)、パルス発生器(PG)などを「信号発生器(汎用)」に、SG、掃引信号発生器(スイーパ)、白色雑音発生器などの通信で使う汎用ジェネレータを「信号発生器(通信)」に分類している。 最近はやりのデジタル無線で使われるデジタル変調ができるデジタル信号発生器やI/Q変調信号発生器(I/Qジェネレータ)はカテゴリー「無線/移動体測定器」に、プログラマブルビデオ信号発生器などの映像信号発生器は「テレビ・オーディオ測定器」に分類している。これらは特定のアプリケーションに特化した専用ジェネレータである。 2004年に電波新聞社が発行した「電子計測器&システム[ガイドブック]2005」は、当時の主要な計測器を機種群別に網羅して、主な仕様や特徴などを簡単に列記している。「発振器・信号発生器(Oscillators & Signal Generators)」の章は、通信計測器の老舗、アンリツが技術解説を執筆している。発振器・信号発生器の周波数帯における分類を以下のように示している。 1.低周波発振器:可聴周波数(オーディオ周波数、20Hz~20kHz) 2.RF発振器:アナログテレビ・ラジオ放送用のMF~VHF/UHF(参考記事に周波数帯の名称あり) 3.RF信号発生器:ワイヤレス通信用のVHF/UHF 4.マイクロ波信号発生器:中継回線、衛星通信、レーダー用のマイクロ波/ ミリ波 上記は長年、信号源をつくってきた同社のこのカテゴリーの説明で、解釈の1つといえる。無線通信用の高周波ではなく、オーディオなどの低周波では発振器と表現しているのが、両者の違いの1つの説明になっている。以下にもう1つ別の計測器メーカの解釈を紹介する。 任意波形発生器(AWG)や任意波形/ファンクション・ジェネレータ(AFG)のラインアップが多いテクトロニクスのホームページで信号発生器ぺージには以下の種類が掲載されている。(2022年6月現在) 1.信号発生器:アナログおよびデジタル電子信号源の一般的な名称。 2.関数発生器:正弦波、波動、三角関数などの一般的な波形が出力できる。 3.任意関数発生器(AFG):任意のコンパイル済み波形が可能。 4.任意波形発生器:(事前設定された一般的な波形ではなく)カスタムコンパイルされた波形が必要な場合に主に使用する。 5.RF信号発生器:ワイヤレスアプリケーションに使用され、AM、FM、PMなどの通常のアナログ変調も提供。 6.(RF)ベクトル信号発生器:デジタル通信アプリケーション用のRFキャリアでのアナログ変調とベクトル変調の両方をサポート。 長年AWGやFGをつくり、近年では高周波の計測器もラインアップに増やした同社ならではの解説であるが、関数発生器という名称は筆者はあまり聞いたことがない。

シンセサイズド信号発生器(しんせさいずどしんごうはっせいき)

(synthesized signal generator) RFの信号発生器である標準信号発生器の品名の1つ。アンリツのMG36xxシリーズ(MG3633AやMG3641A、MG3642Aなど)、キーサイト・テクノロジーの83623B、8663Aなどの品名。これらのモデルは1980年代から1990年代に販売されていて(現在は販売中止)、当時はスイーパ(掃引信号発生器)も「シンセサイズドスイーパ」という品名が多かったが、現在では「シンセサイズド・・」という名称はほとんど使われていない。 AEROFLEX(エアロフレックス、旧マルコーニ、現Viavi Solutions)の無線通信向け信号発生器は、(計測用電源で有名な)菊水電子工業が国内の販売店をしているが、2030/2040シリーズの品名は「シンセイサイズド標準信号発生器」である(菊水電子工業、2006年12月発行カタログより)。つまり正確にはRFの標準信号発生器の品名として「シンセサイズド信号発生器」や「シンセサイズド標準信号発生器」という名称が、2000年台頃まで使われていた。

シンセサイズドスイーパ(しんせさいずどすいーぱ)

(synthesized sweeper) 掃引信号を発生する測定器 (掃引信号発生器、別名:スイーパ)の品名。周波数を安定的に変化させて出力できる、RF帯域の信号発生器。スペクトラムアナライザと併用して、DUTの周波数特性(f特)を測定するのに使用される。 HP(現キーサイト・テクノロジー)の83622Aや83752Aなどの83xxxシリーズ(1980年代~1990年代に販売、現在は製造中止)の品名が「シンセイサイズドスイーパ」だった。当時はアドバンテストなどの他社にもこの名称が使われていた。当時のRF用途の標準信号発生器も シンセイサイズド信号発生器という品名が一般的だった。現在ではこの「シンセイサイズド・・・」という品名はほとんど使われていない。

振幅シフト・キーイング(しんぷくしふときーいんぐ)

(Amplitude Shift Keying)デジタル変調の一種で、振幅偏移変調とも呼ばれる。デジタル変調信号により、出力周波数が2 つの振幅間で切り替わる(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説」より)。略記である「ASK」という表記が一番多く使われている。

振幅変調(しんぷくへんちょう)

(Amplitude Modulation) 一般に,搬送波の信号は下式のようにあらわせる。ここでA: 振幅,ω: 角速度(=2πf ,f: 周波数),θ: 位相 である。この搬送波に対して、変調信号の変化に合わせて振幅(A)の大きさを変化させるのが振幅変調である。振幅変調(Amplitude Modulation)の頭文字をとって "AM"と略表記される。

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