計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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ESG(いーえすじー)

計測器としては、キーサイト・テクノロジーのRF信号発生器の形名、シリーズ名。EシリーズのSG(Signal Generator)という命名。従来の同社の形名は数字4桁(または5桁)で、83で始まるのが標準信号発生器や掃引信号発生器(スイーパ)だった(83xxや83xxx)。1990年代後半に、新しく形名の頭にアルファベット大文字1文字をつけ、その後は数字4桁(または5桁)の形名が現れた。同社の形名の新しい時代(形名の法則性はわからなくなり、形名から機種群が推定できない、というファンにとっては残念な時代の始まり)となった。数字だけではもう番号が枯渇したのか、新しくM&Aで機種群を増やすのでやはり数字が足りなくなったのか、RF測定器(SGやスペクトラムアナライザ)でE4xxxという形名の新製品が発売された。当時は基幹通信網が無線の3G(デジタル通信)が始まろうという世界的な夜明けで、デジタル信号発生器E44XXシリーズはESGの愛称(通称)で親しまれた。現在はESGはすべて生産中止している。 計測器とは無関係だが、一般にESGというとEnvironmental(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス、企業統治)の頭文字からつくった言葉。環境、社会、企業統治に関して積極的な取り組みをする企業に投資することを「ESG投資」と呼び、ESGというとそのことを指すことが多い。SDGs(国連で採択された、持続可能な開発目標。えすでぃーじーず)とともに使われる、同じ分野の用語。企業経営(企業のポリシー)や投資家向けのキーワードとして、特に2020年頃から盛んに話題になっている。海外(特にEU)では温暖化防止のため、「CO2排出ゼロのために環境に配慮した企業(CO2排出に関係しない企業)」の評価を高くするという報道がされている(逆にいえば、CO2排出に関係している、削減に積極的でない企業は評価が下がる、と解釈できる)。たとえば火力発電所の設計・販売に関与している日本企業は、今後は海外での企業価値は低くされる懸念がありえる。 計測器情報:キーサイト・テクノロジーの信号発生器で形名の頭がE4の製品例

ENA/PNA(いーえぬえーぴーえぬえー)

キーサイト・テクノロジーのネットワークアナライザ(ネットアナ)の愛称(通称)。同社のRF製品群は性能によって下からC、E、M、P、U、Vなどの通称(愛称)があり、モデル番号(形名)より通称で呼ばれることが多い。ネットアナはENAとPNAの2シリーズだが、SGは下からEXG、MXG、UXG、VXG、スペクトラムアナライザはCXA、EXA、MXA、PXA、UXAがある(2020/6月現在)。

位相シフト・キーイング(いそうしふときーいんぐ)

(Phase Shift Keying)デジタル変調の一種で、位相偏移変調とも呼ばれる。搬送波が2位相間で切り替わる(テクトロニクスの冊子「信号発生器のすべて」の用語解説より)。略記である「PSK」という表記が一番多く使われている。

位相変調(いそうへんちょう)

(Phase Modulation) 変調方式の一つ。搬送波に対して変調信号の変化に合わせて位相(θ)の大きさを変化させる。位相変調(Phase Modulation) の頭文字をとって "PM"と略表記される。また位相を”φ”と表記することがあり、位相変調を”φM”と表記することもある。

インピーダンス整合(いんぴーだんすせいごう)

(Impedance matching) 回路要素(回路素子あるいは測定機器)から伝送線路(例えば同軸ケーブル)へ、あるいは伝送線路から回路要素へ、あるいは特性インピーダンスが異なる伝送線路へ電気信号を伝達する場合、それぞれの特性インピーダンスが異なるとエネルギーの一部が反射して、電気信号を効率良く伝達できない。そのため境界部に整合回路を挿入してそれぞれの特性インピーダンスを合わせることをインピーダンス整合という。特に高周波回路においてはあらゆる伝送線路やコネクタについて特性インピーダンスを指定して電気信号の反射による効率低下を防ぐようにしている。

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