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- HAST(はすと)
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(High Accelerated Stress Test) 日本語では「高加速寿命試験」と呼ばれる。英語を直訳すると「高い加速のストレス試験」。stressは「圧迫」「圧力」「緊張」など精神的、物理的な意味があり、計測ではひずみなどの応力、圧力を指している。ここでいうストレスとは物理的な圧力のことである。高温高湿の環境でEUT(試料、サンプル)に圧力をかけ、試料内部への水分の侵入を促進し、耐湿性試験耐湿性試験を行う。劣化を早くさせ(寿命を高加速させる)ことで、信頼性の評価(目安)にする。実際の使用時よりも過酷な環境で劣化を加速させるため、通常の恒温恒湿槽での試験の約1/10の時間で劣化するので、短い時間で結果がわかる。実際の使用条件下での寿命を予測し、信頼性の向上(改善)につなげる。 国産では平山製作所とエスペックの2社だけがHAST装置をつくっている(環境試験の受託試験事業者はどちらかのHAST装置を導入していて、海外製品は輸入されていない。2025年現在)。トップベンダである平山製作所はHAST = Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress Testと説明している。直訳すると「高度な加速の温度と湿度のストレス試験」。つまり「高加速 温度/湿度/圧力 試験」、「高温高湿ストレス試験」である。 耐湿試験には次の3つがある。 1. 高温高湿試験 : 通常の恒温恒湿槽で温度・湿度を85℃・85%RHで行う。THB(Temperature Humidity Bias、温湿度バイアス)と呼称する試験もある。 2. HAST : 湿度85%RHの不飽和試験を主に指す。 3. PCT(Pressure Cooker Test) : 100%RHの飽和試験を現在では指すことが多い。PCTは高温の飽和加圧水蒸気(100%RH)に試料を晒すことで、HASTよりも高加速で劣化させる。 2.と3.を高加速寿命試験と呼び、HAST/PCTやPCT(HAST)のように両者を1つにした表記をされる。PCTは「プレッシャークッカー試験」と呼ばれ、HASTのことを「不飽和プレッシャークッカー試験」ともいう。高加速寿命試験(HAST/PCT)はIEC 60068-2-66やJIS、JEITAなどの各種の規格(や団体)で規定されている。 HAST装置は環境試験器の1種だが、恒温槽は通常は温度と湿度を制御するが、圧力容器の中で圧力をかける点が、通常の恒温槽との違いである。なのでHASTや高加速寿命試験装置などの呼称で、恒温槽とは区別されている。 PCTのほうがHASTより厳しい試験だが、現実には100%RHでないケースも多く、湿度を現実に即して設定する(湿度制御を行う)HASTが1970年代後半に登場し、現在の高加速寿命試験では主流になったといわれている 創業100年企業で、圧力釜メーカの平山製作所は、1970年代後半にNTTから「湿度を制御できる圧力容器」の開発を依頼された。これがHASTの原型になったという話がある(資料が残っていないので噂である)。
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