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- 色彩輝度計(しきさいきどけい)
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(color luminance meter) 物体の表面から放射された光の量と色を測定する機器。人がディスプレイ(モニタ)や電光掲示板などの明るいものを見たときの、明るさを感じる量を輝度といい、発光面の単位面積あたりの明るさをcd/㎡(カンデラ毎平方メートル)の単位で示す。色彩輝度計は、発光面(または反射面)の測定ポイント面積内の平均輝度と色度(xy座標で色を表す)を測定できる。 コニカミノルタにはカラーアナライザCA-400シリーズなどがある。トプコンテクノハウスはBMシリーズやRDシリーズの色彩輝度計がある。高精度な色彩計として、従来とは違う分光方式の分光放射計や分光放射輝度計という製品群もある。
- 色彩計(しきさいけい)
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色の違い(色差)を数値化して表す測定器。(=色差計)
- 色彩照度計(しきさいしょうどけい)
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物体の表面に当たる光の量と色を測定する機器。
- 色差計(しきさけい)
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色の違い(色差)を数値化して表す測定器。(=色彩計)
- 磁気誘導(じきゆうどう)
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(magnetic induction)磁気が近接してくると、物体に反対の磁極が生じる現象。永久磁石が釘などを吸引することができることはよく見られる現象だが、これは釘には磁気誘導によって磁極が生じるために吸引される。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)
- JASIS(じゃしす)
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(Japan Analytical & Scientific Instruments Show) 科学分析機器の専門展示会。2012年に第50回 分析展(主催:日本分析機器工業会)と第35回 科学機器展(主催:日本科学機器協会)が合同してJASISとなった。毎年9月に幕張メッセで開催している。展示会のサブタイトルは「最先端科学・分析システム & ソリューション展」(2019年~2023年)。科学の進歩を支える分析機器、科学機器メーカが一堂に会するアジア最大級の展示会。ほかに科学分析機の展示会ではnanotechがある。 海外メーカの出展も多く、ダナハーはグループ企業(ベックマン・コールター株式会社など)が集まり、大きな展示スペースをとっている(2019年)。ダナハー傘下には、吸光光度計などで水質測定の世界的な大手、米国のHACH(ハック)社がある。同社は、ポータブル水質計の国産トップブランドである東亜ディーケーケー株式会社に2006年に資本参加し、筆頭株主になっている。東亜ディーケーケーは、自社を総合計測器メーカと位置づけ、IIFES(アイアイフェス、旧計測展)の常連出展社である(JASISには出展していない)。
- 照度計(しょうどけい)
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物体の表面に当たる光の量を測定する機器。照度の単位はlx(ルクス)。輝度計 とともに光の明るさを測定する(心理物理量の光測定器)。輝度計はTV画面やPCディスプレイなどの進化で新しい機種が開発されているが、照度計はほとんど進化は無く、ハンドヘルド(小形・軽量の可搬型モデル)が主流。大手のコニカミノルタだけでなく、センサメーカのティアンドティなども発売している。照度は「光を受けている面の明るさ」で、輝度は「光源の単位面積あたりの光度(光の強さ)」である。
- 深紫外線(しんしがいせん)
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(deep ultraviolet) 紫外線(波長10nmあたり~400nm)の中でも波長が短く、特に100~280nmの波長域のものを指す。 いくつかの用途があり、水や空気を殺菌する能力が認められるため、殺菌の機器に応用されている。高い除菌効果は有機物の分解、光重合などに使われ、深紫外のUV照射装置がある。リオンには、深紫外照射装置を使った、液中パーティクルカウンタである生物粒子計数計がある。 紫外線は可視光の紫色より短い(紫の外)の電磁波だが、可視光に近い長波長帯(315nm~400nm)を近紫外線と呼ぶ。これは波長が可視光に近いという意味なので、波長が離れた短波長帯は「遠紫外線」というのがセオリーである(赤外線は、近赤外線、遠赤外線という名称で分類されている)。紫外線は「近」と「深」である。これは英語のnear(近い)、far(遠い)、deep(深い)を正確に日本語に翻訳した結果である。なぜ紫外線が「遠紫外線」ではなく「深紫外線」なのかは不明である。farではなくdeepとしたのには理由があるはずである。
- 水質計(すいしつけい)
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(water quality meter) 読んで字のごとく「水質を測定する計測器」の総称。水質測定器とも呼称される。水質の具体的な測定項目はpH(ペーハー)やORP(Oxidation-Reduction Potential)、濁度など様々で、それぞれpH計(ぺーはーけい)やORP計(酸化還元電位差計)、濁度計(だくどけい)がある。それ以外にも測定項目はDO(溶存酸素)、電気伝導率、塩分、全溶存固形物量、海水比重、淡水EC、クロロフィル、光量子など多岐にわたる。メーカは堀場製作所や東亜ディーケーケーが有名だが、工業計器メーカ(富士電機や横河電機など)も自治体(上下水道)向けに水質計を販売している。水質センサのメーカも民間向けの水質計をつくっている。 用途はラボ(R&Dなどの実験室)から屋外(河川などのフィールド)まである。センサ式水分計の国産メーカでは東亜ディーケーケーがあり、ラボ用の水質測定に使う吸光光度計のトップブランドHACK(ハック)社の総代理店もしている。水の汚染具合を示すCOD(Chemical Oxygen Demand)を測定するUV計なども水質計の1種で、水環境計測が得意なJFEアドバンテックなどがラインアップしている。 柴田科学の「ハンディ水質計 アクアブ AQ-200シリーズ」のように、名称が「水質計」となっているとわかりやすいが、そうでない製品が多くあり、水質計の範疇は広範である。また水質計は科学分析器と計測器の両方に分類される。富士電機ホームページの製品ページの大見出しは「計測機器」で、その下にサブタイトル「水質計」がある。東亜ディーケーケーは「総合計測器メーカ」を自認し、IIFES(アイアイフェス、旧計測展)の常連出展社である。計測器と科学分析器の厳密な区分は難しい。
- 水質測定器(すいしつそくていき)
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pH(ペーハー)値や塩素濃度などを管理するために水質を測定する機器の総称。水質計とも呼ばれる。ORP(Oxidation-Reduction Potential、酸化還元電位。溶液の酸化還元状態を表す値)や溶存酸素(DO:Dissolved Oxygen。水に溶解している酸素量)、COD(Chemical Oxygen Demand、化学的酸素要求量。水中に含まれる有機物による汚濁を測る指標の1つ)など、具体的な測定項目は多岐にわたる。参考用語:pH計、ORP計、水質チェッカ
- 水質チェッカ(すいしつちぇっか)
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水質を調べる水質計の1種。水質計のモデル名(品名)に「水質チェッカ」は使われる。水質計の測定項目はpH(ぴーえっち)やORP(Oxidation-Reduction Potential)、濁度(だくど)など様々で、 pH計(ぺーはーけい)やORP計(酸化還元電位差計)、濁度計(だくどけい)などがある。水質チェッカは多項目を1台で測定できるハンディ(可搬型)モデルが多い。そのため具体的な測定項目を示すpH計などといわずに「水質」という名称を使っている。小型で安価な製品は通販でも購入できる。水質チェッカは計測器と科学分析器の両方に分類される。 堀場製作所のマルチ水質チェッカU-50シリーズは、1台で最大11項目を同時測定できる。河川などのフィールドでの水質チェックを想定している製品である。東亜ディーケーケーのWQC-22A水質チェッカは1台でpH、電気伝導率、塩分、温度、濁度、溶存酸素が測定できたが、2017年11月に生産中止になり、後継は簡易ポータブル多項目水質計WQC-30になる(後継モデルは水質チェッカが品名ではない)。 水の汚染指標にCOD(Chemical Oxygen Demand、化学的酸素要求量)があり、COD測定器にはUV計などがある。これらは水質チェッカ同様に河川などの屋外で使用される水質計の1種といえる。
- 水素濃度計(すいそのうどけい)
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水素の濃度を測定する機器。ガス検知器・警報器のトップメーカ、新コスモス電機には水素ガス濃度の測定器がある。発電所用水質調整装置をつくっている日機装には「水素ガス濃度計」がある。プロセス制御(PA)・工業計器の国内トップメーカである横河電機にはガス分析計の製品群があり、「水素純度計」という製品がある。糖度計・濃度計のトップメーカ、アタゴには過酸化水素水濃度計( モデルPAL-39S)がある。このように多彩なメーカ(ガス検知器、産業機器、工業計器、濃度計)が「水素濃度計」と呼ばれる製品をつくっている。 当サイトではカテゴリー「科学分析機器」に分類している。
- 水分計(すいぶんけい)
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(moisture meter) 水の含有率を測定する機器。科学分析機器の1種。原理によって電気の特性を利用するものと、光を利用するものがある。前者は電気抵抗値(抵抗)や電気容量(キャパシタンス)を測定して水分に置き換える。後者は光の吸収度合いを調べる。測定対象によって、材木用、穀物用、紙用などがある。通販で購入できる小型・安価なものから据え置き型の精密測定器まで様々。 メーカとしてはケット科学、アズワン、島津製作所などがある。これらは計測器メーカというより科学分析機メーカである(つまり水分計は分析機器に分類される計測機器である)。固体の水分量を測定するのが水分計で、気体中の水分量の測定は露点計で行う。同じ水分測定でも対象物やアプリケーションによって使う測定器は異なる。水分の測定ならすべて水分計ではない。また、水質計は漢字が似ているが水分計とは全く異なり、メーカも違う。このあたりが素人には難しい計測器・分析器の世界である。 露点計で国内トップシェアを自負する株式会社テクネ計測のホームページには、経営理念として「気体中の水分管理のエキスパート」とある。また技術コンテンツ「もいすちゅーの水分講座」もある。もいすちゅーはmoisture(水分、湿気、モイスチャー)をもじったネーミングである(※)。 ※ 計測器キャラクターの1つとして、以下の記事でもいすちゅーを紹介。 【編集後記】計測器キャラクターを探せ!!
- spectrum(すぺくとる)
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スペクトルとは、ある物理量の数値ごとの大きさのこと。たとえば周波数ごとの数値を示したグラフである「周波数スペクトル」はf特(周波数特性)のことである。 無線信号などの周波数スペクトルを表示する測定器は(スペクトルアナライザではなく)スペクトラムアナライザと呼ばれている。日本語のスペクトルもスペクトラムも英語は同じspectrumである。
- スペクトル(すぺくとる)
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(spectrum) 2つの意味がある。 1. 光を分光器で分解して波長の順に並べたもの。光スペクトルの略。(虹のように)光が7色に分離されることは良く知られている。 2.複雑な組成を分解し強度(パワー)の順に並べたもの。一般に光学や分析の分野ではスペクトルと呼んで、ある物理量を横軸に、その強度の変化を縦軸に示したグラフを指す。周波数ごとの大きさ(f特)の波形(グラフ)を「周波数スペクトル」と呼ぶ。横軸に波長、縦軸に強度のグラフは「波長スペクトル」という。 ただし、電気計測や通信の分野では「スぺクトラム」と呼んでいる。スペクトルもスペクトラムも英語は同じSPECTRUMである。無線通信測定器で電波の強度を測定し、周波数成分ごとのパワーを表示するのはスペクトラムアナライザといわれる。同様に光通信測定器で、横軸が波長のものに光スペクトラムアナライがある。なぜスペクトルでなくスペクトラムといったのかは不明。日本語の物理用語としてはスペクトラムよりもスペクトルのほうが一般的である。計測器は一般的ではなく特殊な言い方をする例といえる。計測器では横軸は周波数や波長のため、強度の順では並んでいない。周波数や波長の小さい方から大きい方へ(左から右へ)パワーを表示する。 別の角度からの解説を以下に箇条書きで述べる。 ・スペクトルとは電磁波(電気信号や光など)を成分ごとに分解して、成分の大小(強度やパワー)を見やすく配列した図(グラフ)のこと。 ・分光や電気計測では成分(横軸)は波長や周波数で、測定結果(表示画面)のグラフはエンベロープの最大値(連続したスペクトル)が表示される。 ・試料の化学的な組成を調べる(計測して分析する)科学分析計では連続のグラフではなく、元素などが線で表示される(連続スペクトルではなく線スペクトル)。分析装置の画面に表示された大きな縦線を見た使用者は、「これは○○(元素など)が多く含まれていることを表している」と語る(科学分析機器の使用者はその縦線が何を意味するかを理解する知識を持っている)。 ・分光では横軸は波長、縦軸は強度(intensity)である。電波(スペクトラムアナライザ)では横軸は周波数(Hz、ヘルツ)、縦軸はパワー(電力、dB)である。光通信やDVD(光を使った記憶媒体)で使われる光スペクトラムアナライザの横軸は波長で、縦軸はパワー(電力、dB)である。
- 赤外線測定器(せきがいせんそくていき)
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赤外線関連の測定器はたくさんあるが、筆頭は赤外線の放射エネルギーを利用した非接触温度計で、サーモグラフィや熱画像計測装置、サーマルカメラなどの各種呼称がある。赤外線カメラという呼称もあり、2020年初頭から大流行した新型コロナウイルス(COVID-19)によって、体温測定をする機器が国内で爆発的に普及した。 赤外線を使った分光機器もあり、分光放射測定器を赤外線測定器に掲載しているECサイトもある。色彩計も赤外線測定器の1種に分類されるときがある。赤外線の透過率の測定器や、赤外線レンズの評価装置を紹介するWebサイトもある。このように赤外線測定器は広範である。
- 全光束(ぜんこうそく)
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全ての方向に発せられる光の総量。単位:ルーメン[lm]。参考用語:輝度計、照度計\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\t
- センサ式水質計(せんさしきすいしつけい)
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電気化学センサを使った水質計。一般には可搬型のポータブルタイプ。水質の具体的な測定項目はセンサによって決まり、pH(potential Hydrogen、溶液の水素イオン濃度)、電気伝導率(電気の通りやすさ)や溶存酸素(水中に溶け込んでいる酸素)、ORP(Oxidation-Reduction Potential、酸化還元電位。溶液の酸化還元状態を表す値)などのセンサがある。水質計本体に各センサをつなぐ必要があるが、センサを溶液につければ、簡便にリアルタイムで測定できる。pH計で有名な東亜ディーケーケー株式会社は、2019年にセンサをデジタル式にして本体1台で複数のセンサが使えるマルチ式のポータブル水質計を発売している。ポータブル水質計よりも詳しく成分を分析するには吸光光度計のような別の手法(分析計)を使う必要がある。
- センシング(せんしんぐ)
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(sensing) 対象物の状態を探り定量化すること。英語のsence(センス)は「感覚」、「感知」の意味。音、光、温度、振動、加速度などの物理量や、化学的・生物学的特性の量を検知するものをsenser(センスするもの、センサ)と呼ぶ。センシング技術とは、センサなどの感知機器を使い様々な情報を計測・数値化する技術の総称である。センシングやセンサはIoTに欠かせない重要な要素で、東京ビックサイトで秋にセンサの展示会、SENSOR EXPO JAPAN(センサエキスポジャパン)が開催されている(併設展の測定計測展や国際計量計測展が隔年開催なのに対してセンサエキスポは毎年開催している)。SENSOR EXPO JAPAN 2023のサブタイトルは「IoT社会とつながるセンシング技術の専門展示会」。 計測器のセンシングの例を3つ紹介する。 色彩計や照度計などの「色と光の計測器」をつくるコニカミノルタには、大きくヘルスケア事業とインダストリー事業がある。ヘルスケアでは画像診断システムやパルスオキシメータなどがあり、インダストリー事業の計測機器(色と光の計測器)を「センシング分野」と呼称している。計測器の会社名を「コニカミノルタセンシング」といっていた時期もある。色彩計や照度計は同社にとって「センシング」なのである。 米国の電機事業で創業したゼネラル・エレクトリック(General Electric Company、略称:GE)は2002年に圧力計(マノメータや圧力キャリブレータなど)のDruck(ドラック)社と流量計のPanametrics(パナメトリックス)社を傘下に収め、計測器の新しい子会社をつくった。会社名はGEセンシングである(2021年以降はBaker Hughes、ベーカー・ヒューズ社)。つまり圧力計や流量計はsensingということである。 上記2つの会社は計測器の専業ではない。そのような会社にとって色や光、圧力などを計測することは「センシング」事業と呼ばれる。計測器の専業メーカが使うセンシングの例を次に示す。 リモートセンシングとは、「離れた(remote)ところのセンシング」、または「対象物に触らずに調べる」技術の総称だが、菊水電子工業や高砂製作所 という計測用電源の大手メーカは「電源の出力から電力を供給している機器までが長いケーブルでつながっていると電圧が下がるので、設定した電圧が対象機器まで印加されるように、(ケーブルの先に離れた機器の入力端子の電圧値を検知して)出力電圧を補償する機能を、リモートセンシング」と説明している。一般に計測器の用語でリモートセンシングとは「ケーブルが長くなる場合に出力電圧がケーブル長に影響されないようにする手段」のことを指していることが多い。 センシングは広範に使われる用語だが、計測器でも使われる用語である。計測の事業自体をセンシングといったり、正確に対象物に電圧を供給することだったり、その使い方は計測器として独特である。
- 総合検査機器展(そうごうけんさききてん)
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国内唯一の非破壊検査機器製造メーカの団体である一般社団法人日本検査機器工業会が隔年秋に開催している展示会。略称はJIMA(Japan Inspection Instruments Manufacturers’ Show)。展示会事務局は産経新聞社がしている。INTERMEASURE(インターメジャー、計量計測展)、センサエキスポジャパンが併設で開催される。センサエキスポジャパンは毎年開催で、総合検査機器展が開催されない年には総合試験機器展(TEST)が併設展となる。 非破壊検査は、超音波、磁気、渦電流、浸透、放射線、レーザー、光学などのハイテクセンサ技術を駆使して、航空機、新幹線、車両、原子力発電所、化学プラント、橋梁などの保守検査で使われる。