計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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検量線法(けんりょうせんほう)

定量分析の基本的な手法。元素濃度とX線強度が一定の関係を持つことを利用してX線強度から元素濃度を直接求めるもので、補正計算を必要としない。比較的似たような成分を持つ複数の試料を標準試料として検量線を作り、原則的には内挿法によって未知試料の濃度を求める方法である。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)

光源(こうげん)

(light source) 光を発生するもの。光通信測定器としては安定化光源と波長可変光源がある。光・色の測定器では白色光源、ハロゲンランプなどがある。 光通信測定器と光・色の測定器を合わせて光測定器と呼称する。ただし光通信測定器メーカは自社製品を「光測定器」と呼んでいることが多い。そのため当サイトのカテゴリーでは光通信測定器を光測定器と表記している。 参考記事:光スペクトラムアナライザの基礎と概要 (第3回)・・光通信用の光源を中心に一覧にしている(図39)。

光沢度計(こうたくどけい)

光沢を測定する測定器を「光沢度計」または「光沢計」という。光沢度とは物に光を当てたときの反射の度合い。製品の仕上がり具合いや見た目の美しさの指標にされる。光沢計を「グロスチェッカ」と呼ぶメーカもある。「色や光の測定」分野のため、コニカミノルタや日本電色工業がラインアップしている。堀場製作所も「環境・プロセス」製品として、ガス分析計などと並んで「光沢計」が掲載されている。

光度(こうど)

(luminous intensity、intensity of light) 光の強さ、ある特定の方向へ放射される光の量、円錐形の角度にどれくらいの光が放射されているかを示す。単位:カンデラ[cd]。光度の測定器には吸光光度計や蛍光分光光度計などがあるが、これらは計測器というより化学の分析機器(科学分析機器)に分類されている。 参考用語:輝度計、照度計

コンクリート試験器(こんくりーとしけんき)

コンクリートの均質性・圧縮強度等を測定する機器。

サブサーフェスイメージング(さぶさーふぇすいめーじんぐ)

(subsurface imaging) subsurface(表面の下、地下)の内部構造をimaging(画像化、映像化)する技術の総称。その分野で画期的なシステムである磁気イメージング装置を神戸大学の木村教授が開発している(神戸大学の大学ベンチャー企業、IGS:Integral Geometry Science Inc.が商品化)。動作中の電子部品内部の電流経路の高分解能映像を実現して、リチウムイオン2次電池の研究開発などに導入されている。非破壊検査だけでなく、医療画像診断などにもこの技術は応用されている。 磁気を使った非破壊検査では渦流探傷(渦電流探傷)があるが、金属表面の傷の検査が主目的である。

酸化還元電位差計(さんかかんげんでんいさけい)

酸化体と還元体の活量比(濃度比)を測定する機器。別名:ORP計。ORP(Oxidation-Reduction Potential)の日本語は「酸化還元電位」。 参考記事(会員専用):【展示会レポート】IIFES(アイアイフェス)2022の3ページ目・・東亜ディーケーケーの水質計(ORPに対応)を取材。 計測器情報:ORPが名前に付く製品の例、東亜ディーケーケーの水質計

酸素濃度計(さんそのうどけい)

大気中に含まれる酸素(O2)の濃度を測定する機器。(=O2計)

残留塩素測定器(ざんりゅうえんそそくていき)

水道水やプール内の塩素を測定する機器。

CO計(しーおーけい)

大気中に含まれる一酸化炭素(CO)の濃度を測定する機器。 (=一酸化炭素測定器、一酸化炭素濃度計)

CO2計(しーおーつーけい)

大気中に含まれる二酸化炭素(CO2)の濃度を測定する機器。 (=二酸化炭素測定器、二酸化炭素濃度計)

COD(しーおーでぃー)

(Chemical Oxygen Demand)水中に含まれる有機物による汚濁を測る指標の1つ。日本語では「化学的酸素要求量」。水質総量規制制度では、汚染指標がCODになっているため、COD測定器やUV計が使われる。水質汚濁の程度を表す指標のCODは、試薬を使用した測定方法(酸性法)が標準だが、測定に時間がかかる。UV計は試料中の有機汚濁(有機物)の程度を、紫外線の吸光度(光の吸収の度合い)として測定する。吸光度はCOD値と相関が強いため、事前にUV吸光度値とCOD値の関係(COD換算式)を求めておくことで、UV計によって無試薬でCODが連続測定できる。UV計は試薬を使用するCOD計と比べて保守管理が容易だという利点があり、広く使われている。参考記事:【展示会レポート】IIFES(アイアイフェス)2022/2ページ目。環境測定器をラインアップするJFEアドバンテックの水銀フリーUV計を取材。

COD測定器(しーおーでぃーそくていき)

海水等の汚れを化学物質で酸化させた時の量を測定する機器。COD:Chemical Oxygen Demand、日本語では「化学的酸素要求量」。

紫外線(しがいせん)

(ultraviolet) 波長が10~400nm(可視光より短くX線より長く、人間の目には見えない)の電磁波(※)。可視光線の紫色の外側という意味で日本語では紫外線と呼ぶ。英語では「周波数が紫より高い(超える)」ということで、「ultra(超える)violet(紫)」からUVと略記される。 (※) X線の波長は0.01nm~1nmなので、紫外線は1nm以上(~400nm)とする文献もある。また100nm~280nmを深紫外線と呼び、短波長帯の紫外線として扱っているので、実質、紫外線は100nm~400nmを指している(この波長範囲が取り上げられることが多い)のかもしれない。 紫外線関連の測定器では、EPROMのデータ消去に使うROMイレーサがあるが、計測器メーカはつくっていない。UV計というと紫外線の計測器(メータ)なのだが、紫外線強度の測定器ではなく、紫外線を利用したCOD(Chemical Oxygen Demand、水中に含まれる有機物による汚濁)の分析器である。 紫外線は肌など、人間に損傷を与えるため、化粧品メーカが「UVケア」などの単語を使っているので、「UV=紫外線」は広く認知されている。そのため、紫外線の強さを測定する紫外線強度計が通販サイトで数多く掲載されている。UVメータやUV計というと、一般にはこちらが思い浮かぶ。紫外線測定器のタイトルで、紫外線モニタや紫外線チェッカなどの品名のハンドヘルドモデルが販売されている。 紫外線(特にUV-B)が肌に照射されると、体内物質からビタミンDが生成される。ビタミンDは食物からのカルシウム吸収を促進し、血液中のカルシウム濃度を一定に保つという重要な働きがあるが、食事からだけでは十分な量が摂取できない。そのため、適度な日光浴が必要になる。紫外線はシミの元になるが、手のひらを毎日、太陽光に数分程度当てることは、骨粗鬆症防止など、健康のために必須なことが最近、喧伝されている。 紫外線には波長別に次の分類がある。 100~280nm(UV-C、短波長紫外線)、280~315nm(UV-B、中波長紫外線)、315~400nm(UV-A、長波長紫外線)。波長の長い(周波数が低い)方から、A、B、Cと命名している。UV-CとUV-Bは地球のオゾン層に吸収され、地表に届く紫外線は約90%がUV-Aである。UV-Cは別名、深紫外線と呼ばれる。UV-Aは可視光に近いので近紫外線とも呼ばれる。 可視光で紫色と反対の赤色の外側の電磁波を紫外線と同じように赤外線と呼ぶ。IRと略記され、赤外線を使った温度計などがある。

紫外線測定器(しがいせんそくていき)

(UV measuring instrument) 紫外線 を測定する機器。UVメータやUVチェッカーと呼んでいるメーカも多い。ハンドヘルド(可搬型)の製品が多く、通販でも購入できる。電気計測器メーカはあまりつくっていない。照度計で測定できる場合もある。照度計、色彩輝度計、分光放射計などの測光計測器をR&D向けに開発・製造・販売しているトプコンテクノハウスには「紫外線強度計」という製品がある。

色彩輝度計(しきさいきどけい)

(color luminance meter) 物体の表面から放射された光の量と色を測定する機器。人がディスプレイ(モニタ)や電光掲示板などの明るいものを見たときの、明るさを感じる量を輝度といい、発光面の単位面積あたりの明るさをcd/㎡(カンデラ毎平方メートル)の単位で示す。色彩輝度計は、発光面(または反射面)の測定ポイント面積内の平均輝度と色度(xy座標で色を表す)を測定できる。 コニカミノルタにはカラーアナライザCA-400シリーズなどがある。トプコンテクノハウスはBMシリーズやRDシリーズの色彩輝度計がある。高精度な色彩計として、従来とは違う分光方式の分光放射計や分光放射輝度計という製品群もある。

色彩計(しきさいけい)

色の違い(色差)を数値化して表す測定器。(=色差計)

色彩照度計(しきさいしょうどけい)

物体の表面に当たる光の量と色を測定する機器。

色差計(しきさけい)

色の違い(色差)を数値化して表す測定器。(=色彩計)

磁気誘導(じきゆうどう)

(magnetic induction)磁気が近接してくると、物体に反対の磁極が生じる現象。永久磁石が釘などを吸引することができることはよく見られる現象だが、これは釘には磁気誘導によって磁極が生じるために吸引される。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)