計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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打音検査(だおんけんさ)

非破壊検査の1種。構造物をハンマーで叩き、音の違いによって内部の欠陥を発見する手法。鉄筋コンクリートなどの内部劣化の検査に行われる。高速道路などの安全を維持する重要インフラでは、現在も人による打音検査が多く行われている。

濁度計(だくどけい)

液体の濁度を測定する機器。濁度(Turbidity)は水の濁り具合のこと。東亜DKKには「上下水用測定器」として数機種の濁度計がある。理化学機器を幅広く取り扱うアズワン(国内メーカ)やセントラル科学もつくっている。富士電機や明電舎は「水質計測器」の項目で濁度計をラインアップしている。横河電機は「環境機器・分析計」の1つに濁度計がある。当サイトではカテゴリー「科学分析機器」の中の水質分析器に分類している。

ダストサンプラ(だすとさんぷら)

大気中に浮遊する塵や埃を吸引し、分析用試料を得る機器。

ダナハー(だなはー)

(danaher) 北米や欧州のライフサイエンス、環境関連事業のメーカを保有する企業グループ。 計測器・分析機器関連の会社では、米国企業としてはX-Rite(エックスライト、分光測色計/色彩計/濃度計などの光と色の計測器)、Beckman Coulter(ベックマン・コールター、微粒子測定器/粒度分布測定装置)、HACH(ハック、吸光光度方式の水質測定器、いわゆる吸光光度計、などの科学分析機器)、SCIEX(質量分析装置)、ドイツ企業ではLeica microsystems(ライカマイクロシステムズ、光学顕微鏡)、Leica Biosystems(ライカバイオシステムズ、臨床診断の機器)などを傘下にもつ。これらの企業群は、毎年、秋に開催される科学分析機器の展示会、JASIS(ジャシス)では、ダナハーグループとして「Danaher」のロゴに各社ロゴを並べたネオンサインの元、ダナハーコーナーに出展している(2019年)。 ダナハーは1969年に不動産投資会社として米国で設立。その後、製造会社(メーカ)を買収して利益を出すことに方針転換し、現在はライフサイエンス(医療診断機器など)分野の企業を傘下に収める持ち株会社、Danaher Corporation(ダナハー・コーポレーション)である。計測器業界にダナハーの名前が知れたのは、2007年10月に「大手計測器メーカの米国Tektronix,Inc.(テクトロニクス)をダナハーが公開買い付けによって買収する」と報じられた時である。2010年9月にはDC計測器のKeithley Instruments(ケースレー、データ集録機器市場で世界第4位、半導体パラメータアナライザではキーサイト・テクノロジーと2強)を買収すると発表。買収後にケースレーはテクトロニクスに吸収された(日本テクトロニクスの名刺は「テクロトニクス社/ケースレー社」になった)。 ダナハーが2007年にテクトロニクスを買収した際、某コンサルティング会社のテスト/計測グループのディレクタは、「ダナハーは計測器業界で幅広いポートフォリオを手中にしたので、今後アジレント・テクノロジーのような存在になるかもしれない」と論評した。私たち計測器業界の関係者も「それ以前に買収済みのFLUKE(フルーク)にテクトロニクスは統合されるだろう」と大方は予想した。オシロスコープとデジタルマルチメータという計測器の最も代表的で市場規模(売上)が大きいカテゴリー(機種群)の世界的なトップベンダーが、世界的な投資会社の傘下になったのである(独立系の計測器メーカである横河電機がNEC系列の電電ファミリー、通信計測器大手の安藤電気を吸収したのと同じくらい、2社の製品カテゴリーは重複しないので、テクトロニクスとフルークの合体は総合計測器メーカの誕生を予見させた)。ダナハーはテクトロニクスをフルークと別会社として運営を続けてきたが、2021年には日本テクトロニクスの会社名は「株式会社テクトロニクス&フルーク」になっている。通信計測器の主要な海外メーカは今ではEXFO(エクスフォ)とViavi Solutions(ヴィアヴィ)に集約されている。 隔年の秋に開催される国際計量計測展(INTERMEASURE)でフルーク・キャリブレーション社は常連の出展社だが、2022年の展示会では会社名(登録/表記)は「株式会社テクトロニクス&フルーク」だった(この会社名を見て、出品されているのはフルーク・キャリブレーション社の校正用測定器で、テクトロニクスの看板製品オシロスコープもフルークのオレンジ色のハンドヘルドのDMMも出展されていない、と瞬時に理解する人は計測器村の住人、いわゆる計測器ツウである)。余談だが、日本テクトロニクスは、ソニーテクトロニクスからこのように複数回、社名変更しているが、計測器の老舗HPもYHP(横河電機との合弁、横河ヒューレット・パッカード)、日本ヒューレット・パッカード、アジレント・テクノロジー、キーサイト・テクノロジーと次々と社名変更している。海外の計測器メーカはM&Aが盛んで社名変更は茶飯事である。 テクトロニクス、フルークなどの計測器メーカは2016年にダナハーから分離したFortive(フォーティブ)の傘下になっている(なので、現在のダナハーはライフサイエンスの会社である)。水質分析器の老舗、国産の東亜ディーケーケー株式会社は、2006年にHACHが筆頭株主になっている(ダナハーはHACHに100%出資する親会社なので、東亜ディーケーケーはダナハーから役員を受け入れていることが、2020年の同社の「株主に関する報告書」に明記されている)。ダナハーから工業機械関連の会社が独立したのがフォーティブである。Fortiveの傘下企業は「Professional Instrumentation(フルークやテクトロニク)とIndustrial Technologiesの2種類」と説明されている(つまり工業関連である)。一方のダナハーには化学・健康機器関連の企業が残った(今風に言うとライフサイエンス・環境機器である)。科学分析機器をつくるHACHはダナハー傘下で、日本の水質分析器の会社に資本参加しているという関係なので、ダナハーは日本の計測器メーカと無縁ではない。

炭化水素計(たんかすいそけい)

試料ガスに含まれる炭化水素(HC)の濃度を測定・分析する機器。 (=HC計)

探傷器(たんしょうき)

超音波等を利用して機器の傷を探査する測定器。

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