計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
フリーワード検索をはじめ、カテゴリー、索引から簡単にお調べいただけます。

フリーワード検索

検索用語一覧

4

各用語の詳細ページでは関連用語などを確認することができます。
このアイコンが表示されている用語には、詳細ページに図解や数式での説明があります。

赤外線測定器(せきがいせんそくていき)

赤外線関連の測定器はたくさんあるが、筆頭は赤外線の放射エネルギーを利用した非接触温度計で、サーモグラフィや熱画像計測装置、サーマルカメラなどの各種呼称がある。赤外線カメラという呼称もあり、2020年初頭から大流行した新型コロナウイルス(COVID-19)によって、体温測定をする機器が国内で爆発的に普及した。 赤外線を使った分光機器もあり、分光放射測定器を赤外線測定器に掲載しているECサイトもある。色彩計も赤外線測定器の1種に分類されるときがある。赤外線の透過率の測定器や、赤外線レンズの評価装置を紹介するWebサイトもある。このように赤外線測定器は広範である。

全光束(ぜんこうそく)

全ての方向に発せられる光の総量。単位:ルーメン[lm]。参考用語:輝度計、照度計\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\t

センサ式水質計(せんさしきすいしつけい)

電気化学センサを使った水質計。一般には可搬型のポータブルタイプ。水質の具体的な測定項目はセンサによって決まり、pH(potential Hydrogen、溶液の水素イオン濃度)、電気伝導率(電気の通りやすさ)や溶存酸素(水中に溶け込んでいる酸素)、ORP(Oxidation-Reduction Potential、酸化還元電位。溶液の酸化還元状態を表す値)などのセンサがある。水質計本体に各センサをつなぐ必要があるが、センサを溶液につければ、簡便にリアルタイムで測定できる。pH計で有名な東亜ディーケーケー株式会社は、2019年にセンサをデジタル式にして本体1台で複数のセンサが使えるマルチ式のポータブル水質計を発売している。ポータブル水質計よりも詳しく成分を分析するには吸光光度計のような別の手法(分析計)を使う必要がある。

センシング(せんしんぐ)

(sensing) 対象物の状態を探り定量化すること。英語のsence(センス)は「感覚」、「感知」の意味。音、光、温度、振動、加速度などの物理量や、化学的・生物学的特性の量を検知するものをsenser(センスするもの、センサ)と呼ぶ。センシング技術とは、センサなどの感知機器を使い様々な情報を計測・数値化する技術の総称である。センシングやセンサはIoTに欠かせない重要な要素で、東京ビックサイトで秋にセンサの展示会、SENSOR EXPO JAPAN(センサエキスポジャパン)が開催されている(併設展の測定計測展や国際計量計測展が隔年開催なのに対してセンサエキスポは毎年開催している)。SENSOR EXPO JAPAN 2023のサブタイトルは「IoT社会とつながるセンシング技術の専門展示会」。 計測器のセンシングの例を3つ紹介する。 色彩計や照度計などの「色と光の計測器」をつくるコニカミノルタには、大きくヘルスケア事業とインダストリー事業がある。ヘルスケアでは画像診断システムやパルスオキシメータなどがあり、インダストリー事業の計測機器(色と光の計測器)を「センシング分野」と呼称している。計測器の会社名を「コニカミノルタセンシング」といっていた時期もある。色彩計や照度計は同社にとって「センシング」なのである。 米国の電機事業で創業したゼネラル・エレクトリック(General Electric Company、略称:GE)は2002年に圧力計(マノメータや圧力キャリブレータなど)のDruck(ドラック)社と流量計のPanametrics(パナメトリックス)社を傘下に収め、計測器の新しい子会社をつくった。会社名はGEセンシングである(2021年以降はBaker Hughes、ベーカー・ヒューズ社)。つまり圧力計や流量計はsensingということである。 上記2つの会社は計測器の専業ではない。そのような会社にとって色や光、圧力などを計測することは「センシング」事業と呼ばれる。計測器の専業メーカが使うセンシングの例を次に示す。 リモートセンシングとは、「離れた(remote)ところのセンシング」、または「対象物に触らずに調べる」技術の総称だが、菊水電子工業や高砂製作所 という計測用電源の大手メーカは「電源の出力から電力を供給している機器までが長いケーブルでつながっていると電圧が下がるので、設定した電圧が対象機器まで印加されるように、(ケーブルの先に離れた機器の入力端子の電圧値を検知して)出力電圧を補償する機能を、リモートセンシング」と説明している。一般に計測器の用語でリモートセンシングとは「ケーブルが長くなる場合に出力電圧がケーブル長に影響されないようにする手段」のことを指していることが多い。 センシングは広範に使われる用語だが、計測器でも使われる用語である。計測の事業自体をセンシングといったり、正確に対象物に電圧を供給することだったり、その使い方は計測器として独特である。

  • 1