計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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CO計(しーおーけい)

大気中に含まれる一酸化炭素(CO)の濃度を測定する機器。 (=一酸化炭素測定器、一酸化炭素濃度計)

CO2計(しーおーつーけい)

大気中に含まれる二酸化炭素(CO2)の濃度を測定する機器。 (=二酸化炭素測定器、二酸化炭素濃度計)

COD(しーおーでぃー)

(Chemical Oxygen Demand)水中に含まれる有機物による汚濁を測る指標の1つ。日本語では「化学的酸素要求量」。水質総量規制制度では、汚染指標がCODになっているため、COD測定器やUV計が使われる。水質汚濁の程度を表す指標のCODは、試薬を使用した測定方法(酸性法)が標準だが、測定に時間がかかる。UV計は試料中の有機汚濁(有機物)の程度を、紫外線の吸光度(光の吸収の度合い)として測定する。吸光度はCOD値と相関が強いため、事前にUV吸光度値とCOD値の関係(COD換算式)を求めておくことで、UV計によって無試薬でCODが連続測定できる。UV計は試薬を使用するCOD計と比べて保守管理が容易だという利点があり、広く使われている。参考記事:【展示会レポート】IIFES(アイアイフェス)2022/2ページ目。環境測定器をラインアップするJFEアドバンテックの水銀フリーUV計を取材。

COD測定器(しーおーでぃーそくていき)

海水等の汚れを化学物質で酸化させた時の量を測定する機器。COD:Chemical Oxygen Demand、日本語では「化学的酸素要求量」。

紫外線(しがいせん)

(ultraviolet) 波長が10~400nm(可視光より短くX線より長く、人間の目には見えない)の電磁波(※)。可視光線の紫色の外側という意味で日本語では紫外線と呼ぶ。英語では「周波数が紫より高い(超える)」ということで、「ultra(超える)violet(紫)」からUVと略記される。 (※) X線の波長は0.01nm~1nmなので、紫外線は1nm以上(~400nm)とする文献もある。また100nm~280nmを深紫外線と呼び、短波長帯の紫外線として扱っているので、実質、紫外線は100nm~400nmを指している(この波長範囲が取り上げられることが多い)のかもしれない。 紫外線関連の測定器では、EPROMのデータ消去に使うROMイレーサがあるが、計測器メーカはつくっていない。UV計というと紫外線の計測器(メータ)なのだが、紫外線強度の測定器ではなく、紫外線を利用したCOD(Chemical Oxygen Demand、水中に含まれる有機物による汚濁)の分析器である。 紫外線は肌など、人間に損傷を与えるため、化粧品メーカが「UVケア」などの単語を使っているので、「UV=紫外線」は広く認知されている。そのため、紫外線の強さを測定する紫外線強度計が通販サイトで数多く掲載されている。UVメータやUV計というと、一般にはこちらが思い浮かぶ。紫外線測定器のタイトルで、紫外線モニタや紫外線チェッカなどの品名のハンドヘルドモデルが販売されている。 紫外線(特にUV-B)が肌に照射されると、体内物質からビタミンDが生成される。ビタミンDは食物からのカルシウム吸収を促進し、血液中のカルシウム濃度を一定に保つという重要な働きがあるが、食事からだけでは十分な量が摂取できない。そのため、適度な日光浴が必要になる。紫外線はシミの元になるが、手のひらを毎日、太陽光に数分程度当てることは、骨粗鬆症防止など、健康のために必須なことが最近、喧伝されている。 紫外線には波長別に次の分類がある。 100~280nm(UV-C、短波長紫外線)、280~315nm(UV-B、中波長紫外線)、315~400nm(UV-A、長波長紫外線)。波長の長い(周波数が低い)方から、A、B、Cと命名している。UV-CとUV-Bは地球のオゾン層に吸収され、地表に届く紫外線は約90%がUV-Aである。UV-Cは別名、深紫外線と呼ばれる。UV-Aは可視光に近いので近紫外線とも呼ばれる。 可視光で紫色と反対の赤色の外側の電磁波を紫外線と同じように赤外線と呼ぶ。IRと略記され、赤外線を使った温度計などがある。

紫外線測定器(しがいせんそくていき)

(UV measuring instrument) 紫外線 を測定する機器。UVメータやUVチェッカーと呼んでいるメーカも多い。ハンドヘルド(可搬型)の製品が多く、通販でも購入できる。電気計測器メーカはあまりつくっていない。照度計で測定できる場合もある。照度計、色彩輝度計、分光放射計などの測光計測器をR&D向けに開発・製造・販売しているトプコンテクノハウスには「紫外線強度計」という製品がある。

色彩輝度計(しきさいきどけい)

(color luminance meter) 物体の表面から放射された光の量と色を測定する機器。人がディスプレイ(モニタ)や電光掲示板などの明るいものを見たときの、明るさを感じる量を輝度といい、発光面の単位面積あたりの明るさをcd/㎡(カンデラ毎平方メートル)の単位で示す。色彩輝度計は、発光面(または反射面)の測定ポイント面積内の平均輝度と色度(xy座標で色を表す)を測定できる。 コニカミノルタにはカラーアナライザCA-400シリーズなどがある。トプコンテクノハウスはBMシリーズやRDシリーズの色彩輝度計がある。高精度な色彩計として、従来とは違う分光方式の分光放射計や分光放射輝度計という製品群もある。

色彩計(しきさいけい)

色の違い(色差)を数値化して表す測定器。(=色差計)

色彩照度計(しきさいしょうどけい)

物体の表面に当たる光の量と色を測定する機器。

色差計(しきさけい)

色の違い(色差)を数値化して表す測定器。(=色彩計)

磁気誘導(じきゆうどう)

(magnetic induction)磁気が近接してくると、物体に反対の磁極が生じる現象。永久磁石が釘などを吸引することができることはよく見られる現象だが、これは釘には磁気誘導によって磁極が生じるために吸引される。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)

JASIS(じゃしす)

(Japan Analytical & Scientific Instruments Show) 科学分析機器の専門展示会。2012年に第50回 分析展(主催:日本分析機器工業会)と第35回 科学機器展(主催:日本科学機器協会)が合同してJASISとなった。毎年9月に幕張メッセで開催している。展示会のサブタイトルは「最先端科学・分析システム & ソリューション展」(2019年~2023年)。科学の進歩を支える分析機器、科学機器メーカが一堂に会するアジア最大級の展示会。ほかに科学分析機の展示会ではnanotechがある。 海外メーカの出展も多く、ダナハーはグループ企業(ベックマン・コールター株式会社など)が集まり、大きな展示スペースをとっている(2019年)。ダナハー傘下には、吸光光度計などで水質測定の世界的な大手、米国のHACH(ハック)社がある。同社は、ポータブル水質計の国産トップブランドである東亜ディーケーケー株式会社に2006年に資本参加し、筆頭株主になっている。東亜ディーケーケーは、自社を総合計測器メーカと位置づけ、IIFES(アイアイフェス、旧計測展)の常連出展社である(JASISには出展していない)。

照度計(しょうどけい)

物体の表面に当たる光の量を測定する機器。照度の単位はlx(ルクス)。輝度計 とともに光の明るさを測定する(心理物理量の光測定器)。輝度計はTV画面やPCディスプレイなどの進化で新しい機種が開発されているが、照度計はほとんど進化は無く、ハンドヘルド(小形・軽量の可搬型モデル)が主流。大手のコニカミノルタだけでなく、センサメーカのティアンドティなども発売している。照度は「光を受けている面の明るさ」で、輝度は「光源の単位面積あたりの光度(光の強さ)」である。

深紫外線(しんしがいせん)

(deep ultraviolet) 紫外線(波長10nmあたり~400nm)の中でも波長が短く、特に100~280nmの波長域のものを指す。 いくつかの用途があり、水や空気を殺菌する能力が認められるため、殺菌の機器に応用されている。高い除菌効果は有機物の分解、光重合などに使われ、深紫外のUV照射装置がある。リオンには、深紫外照射装置を使った、液中パーティクルカウンタである生物粒子計数計がある。 紫外線は可視光の紫色より短い(紫の外)の電磁波だが、可視光に近い長波長帯(315nm~400nm)を近紫外線と呼ぶ。これは波長が可視光に近いという意味なので、波長が離れた短波長帯は「遠紫外線」というのがセオリーである(赤外線は、近赤外線、遠赤外線という名称で分類されている)。紫外線は「近」と「深」である。これは英語のnear(近い)、far(遠い)、deep(深い)を正確に日本語に翻訳した結果である。なぜ紫外線が「遠紫外線」ではなく「深紫外線」なのかは不明である。farではなくdeepとしたのには理由があるはずである。

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