計測関連用語集

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平均化処理(へいきんかしょり)

(Averaging)1.種類。1)加算平均(Summation averaging)またはノーマライズ加算平均(Normalize summation averaging)2)指数平均(Exponential averaging):回数の設定ではなく最新データの重みづけの数値を設定。この数はアナログのRCフィルタの時定数に相当。3)ピークホールド(Peak hold):パワースペクトルのピークホールドを行う。ピークホールドスタートからポーズまでの各周波数ライン毎の最大値をホールド(記憶)する。連動してマックスオーバーオール機能がある。これはオーバーオールのピークホールド機能で、オーバーオールが最大値であった時の瞬時のパワースペクトルを記憶する。ピークホールドモードには平均化回数設定はないため平均化モードにおいてスタートとポーズ(ストップ)の操作が必要。すでに平均化回数が設定されていてもピークホールドには関係ない。ピークホールド実行時はCRTの実行回数が増える。これはFFT演算の回数を示している。(注意:ピークホールドモードはチャンネル間演算等ができないので、次の関数の平均結果の表示はできない。クロススペクトル、周波数応答関数、コヒーレンス関数、コヒーレントアウトプットパワー、インパルス応答)4)減算平均(Subtraction averaging):加算平均後のパワースペクトルからパワースペクトルを減算する機能。5)スイープ平均(Sweep averaging):サイン信号を使用して周波数をスイープし、その信号に応じてFFT演算を行う。1回の取り込みごとにマスタチャンネル側で最大のスペクトル(1ライン)を検出し、その1ラインについてのみ計算し、そのラインのみ更新する。外部スイープ信号のスイープ速度が演算処理時間より速い場合、求められないスペクトルラインが生じる(歯ぬけ)。2.平均化処理できる領域と種類。1)時間領域平均:加算平均、指数化平均。(時間領域の平均化はトリガ機能を使用する必要がある。)2)周波数領域平均:加算平均、指数化平均、ピークホールド、減算平均、スイープ平均。3)振幅領域:加算平均。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)計測器の機能の名称としては「アベレージング」と呼んでいることが多い。

ボード線図(ぼーどせんず)

(Bode Diagram)周波数応答関数H(f)のゲイン特性と位相特性の2つを1組とする周波数特性表示をボード線図という。ゲインの縦軸は、20log10(H(f))のデシベル(dB)単位、位相はdegree(またはラジアン)で表す。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

モーダル解析(もーだるかいせき)

(Modal Analysis)あらゆる構造物(機械、建物、自動車、自転車、家電製品など)は、それぞれ固有振動数をもっている。そこで、固有振動数及びそれ以外の周波数の振動においても、構造物がどのように振動するかを知っておく必要がある。モーダル解析は、各種構造物に各周波数の振動を与えた場合の状態をシミュレーションするソフトウェア。現在FFTアナライザと加振器、振動ピックアップを組み合わせることにより求めた各構造物上の伝達特性からパソコンなどにより、モーダル解析が簡単に行える。これにより構造上の弱点を見つけ、防振、防音などの対策を効果的に行うことができる。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

リアルタイム解析(りあるたいむかいせき)

(Real-time Analysis)小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には次のようにある。サンプリングされたデータに対して、ウィンドウとウィンドウの間があくことなく連続してFFT演算が行われる解析状態のこと。通常のFFT解析では信号の解析データ長分(1024点または2048点)のサンプリングを行うと次にそのデータに対してFFT演算を行うが、その間に次のデータを取込んでおき、前の演算が終るとすぐに次の演算を行う方式となっている。サンプリングにかかる時間よりFFT演算時間(表示時間までを含む)のほうが短ければリアルタイム解析が実行できる。これに対して演算時間がサンプリング時間より長くなると演算している間に1フレーム分以上の新しい信号がサンプリングされてしまい、信号の取りこぼしが出る。また逆に演算時間よりサンプリング時間の方が長いときには、ウィンドウの一部を前のウィンドウと重ねること(オーバーラップ処理)ができる。

リサジュー(りさじゅー)

(Lissajous) 2つの信号を直交するX軸・Y軸上で合成した図形のこと。リサジュー図形(曲線)よばれる(Lissajous figure、Lissajous curve) 。オシロスコープの2チャンネルを使って波形表示すると、2つの信号の周波数の比によって回転するように見える図形があらわれる。1970年代のSF映画でコンピュータのモニタに表示して、先進的(幻想的)な映像として使われた例もある。別名:オービット。会話やメール文では「リサージュ」と発音・表記されることも多い。 参考用語:XYモード、アナログオシロスコープ 参考記事: デジタルオシロスコープの基礎と概要 (第1回) FFTアナライザの基礎と概要 (第1回)

離散フーリエ変換(りさんふーりえへんかん)

(Discrete Fourier Transform)時間領域でサンプルした信号の周波数スペクトラムを、数学的に演算する処理方法。DFTと略記される。(2009年9月発行のテクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて」より)

リフタードエンベロープ(りふたーどえんべろーぷ)

(Liftered Envelope)ケプストラムの、短ケフレンシー部分を逆フーリエ変換することにより、対数パワースペクトルのエンベロープ(包絡線)が求まる。これをリフタードエンベロープといい、そのエンベロープは系特有のもので、入力信号のスペクトルには依存しない。応用として、音声波、生体波などからの基本周波数およびスペクトルエンベロープの抽出などがある。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)