計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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CZTチャープZ変換(しーぜっとてぃーちゃーぷぜっとへんかん)

FFT(フーリエ変換)では、CZT関数が定義されていて周波数応答などに利用される。テクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて(2009年9月発行)」では「CZTチャープZ変換:DFT(離散フーリエ変換)の計算を行う効率的な演算方式CZTは、従来のFFTに比較して計算量は増加するが、 出力周波数のポイントを選ぶことができる汎用性を持つ。」と解説されている。 リアルタイムスペクトラムアナライザはFFTの機能があることを示唆している。

時間軸波形(じかんじくはけい)

(Time-Axis Waveform)小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には次のようにある。パネルの入力コネクタから入力された信号の瞬時波形を表示する。1フレーム分が表示される。このときX軸はフレームの始点を0とする時間(秒)、Y軸は瞬時値で表示される。X軸のフルスケールは設定された周波数レンジに連動して設定される。

時間軸微積分(じかんじくびせきぶん)

(Time-Axis Differential/Integral)小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には次のようにある。1階微分値、2階微分値の演算は、5次ラグランジェの内挿公式を利用し、その点の前後を含んだ5点の値から1点のデータを求める。1重積分値、2重積分値の演算は台形公式を使用し求める。(詳しい数式は小野測器HPを参照)

時間波形統計計算(じかんはけいとうけいけいさん)

(Time Waveform Statistical Calculation) 小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には次のようにある(詳しい数式は小野測器HPを参照)。 (1)平均値(Mean value、MEAN)と(2)実効値(RMS value、RMS)以外に次の(3)〜(6)がある。 (3)標準偏差(S.D.):平均値のまわりの2次モーメントは分散といわれ、分散の平方根を標準偏差という。直流成分を除く信号の実効値と標準偏差は同一。(1)、(2)、(3)の関係式は、「標準偏差の二乗」と「平均値の二乗」の和は「実効値の二乗」に等しい。 (4)スキューネス(SKEWNESS):平均値のまわりの3次モーメントをσ3で正規化したもので、平均値のまわりの非対称性を示す指標として用いられている。 (5)クルトシス(KURTOSIS):平均値のまわりの4次モーメントをσ4で正規化したもので、波形の尖鋭度を表す指標。正規分布(ガウス分布)の時間信号でのクルトシスの値は3となるので、数式から3を引いた値をクルトシスとすることもある。 (6)クレストファクタ(CREST FACTOR):ピーク値(最大値)/実効値。

自己相関関数(じこそうかんかんすう)

(Autocorrelation Function) 自己相関関数は、波形x(t)とそれをτ時間だけずらした波形x(t+τ)を用いたずらし量τの関数として定義される。波形の周期を調べるのに有効で、τ=0で最大値となり、波形が周期的ならば、自己相関関数も同じ周期でピークを示す。また、不規則信号では、変動がゆっくりならば τが大きいところで高い値となり、細かく変動するときはτが小さいところで高い値を示して、τは変動の時間的な目安となる。パワースペクトルの逆フーリエ変換により自己相関関数を求めている。 (小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

周波数応答関数(しゅうはすうおうとうかんすう)

(Frequency Response Function) 周波数応答関数(伝達関数)は、電気系や、構造物の振動伝達系などの入力と出力との関係を表したもので、入力のフーリエスペクトルと出力のフーリエスペクトルの比で表される。周波数応答関数は、ゲイン特性と位相特性で表される。ゲイン特性は、系を信号が通過することによって振幅がどう変化するかを表すもので、X軸は周波数、Y軸は入力に対する出力の振幅比(デシベル)で表示される。また、位相特性は入力信号と出力信号との間での位相の進み、遅れを表すもので、X軸は周波数、Y軸は度またはラジアンで表示される。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

周波数軸微積分(しゅうはすうじくびせきぶん)

(Frequency-Axis Differential/Integral)周波数軸での微分演算は、パワースペクトルでは(ω)nを、周波数応答関数では(jω)nを乗算することにより行われる(j は虚数単位、ω=2πf)。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より。詳しい数式は小野測器HPを参照。)

周波数特性分析器(しゅうはすうとくせいぶんせきき)

FRA(Frequency Response Analyzer)のこと。一般にFRAの方が名がとおっている。計測器メーカはエヌエフ回路設計ブロックが有名(ほぼ1社で独占状態のためFRAといえばエヌエフともいえる)。FFT技術を使っているため、当サイトのカテゴリーでは「FFTアナライザ」の1カテゴリーに分類している。

周波数分解能(しゅうはすうぶんかいのう)

(Frequency Resolution) FFTアナライザの仕様の1つ。周波数分解能は、その時の周波数レンジを分析ライン数(解析データ長/2.56)で割った値になる。例えば、周波数レンジが10 kHzでサンプル点数(解析データ長)が4096の時は、分析ライン数が1600ラインのため、周波数分解能⊿fは、6.25 Hz(=10000/1600)となる。ズーム解析時での周波数分解能は「周波数スパン/分析ライン数」となる。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

周波数分析器(しゅうはすうぶんせきき)

周波数を分析する機器の総称。スペクトラムアナライザ・FFTアナライザなどがある。

振幅確率分布関数(しんぷくかくりつぶんぷかんすう)

(Amplitude Probability Distributions Function)変動する時間軸信号の瞬時値がある振幅レベル以下にある確率を表す。振幅確率分布関数は振幅確率密度関数を積分することにより求められる。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)

振幅確率密度関数(しんぷくかくりつみつどかんすう)

(Amplitude Probability Density Function)小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には次のようにある。振幅確率密度関数は、変動する信号が特定の振幅レベルに存在する確率を求めるもので、横軸は振幅(V)、縦軸は0から1で正規化される。小野測器のソフトウェアでは振幅を電圧レンジの 1/512 に分解する。振幅確率密度関数から入力信号がどの振幅付近でどの程度の変動を起こしているかが解析でき、その形状による合否判定等に利用することができる。

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