計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
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ERSP CAL(いーあーるえすぴーきゃる)

(External ReSPonsive Calibration)非接触温度計(サーモグラフィ、放射温度計)関連の用語。外部黒体もしくはヒータ(100℃以上)と基準室温黒体によって行うセンサの感度補正で、環境温度が上下限(40℃、0℃)付近の場合に行う。ほかに内部基準黒体などを使うIRSP CAL (Internal ReSPonsive Calibration)がある。関連用語:REF CAL。(日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)

イニシャル測定(いにしゃるそくてい)

ひずみ測定器メーカである株式会社東京測器研究所のデータロガーには、測定値の処理方法として3つの測定モード(ダイレクト測定、メジャー測定、イニシャル測定)がある。イニシャル測定:ひずみ測定では、無負荷の状態でも初期不平衡値(初期値またはイニシャル値とも言う)がある。この値を測定して記憶すること(同社の「測定器の概要と主な用語」より)。

インスペクション(いんすぺくしょん)

(inspection)視察、査察、検査、点検などの意味。海外の計測器・分析機器メーカでは検査のことをインスペクションと呼称している。たとえば生産ラインに配備される検査用の装置(計測器/分析機器)を「インスペクション用途」と呼び、R&D用途とは区分している場合がある。 参考記事(会員専用):【展示会レポート】SURTECH(表面技術要素展)& nano tech(国際ナノテクノロジー総合展)2020・・株式会社フィッシャー・インストルメンツの説明員が自社製品を「R&Dではなく、インスペクション用途」と発言している。

INTERMEASURE(いんたーめじゃー)

「計量計測展」、「インターメジャー」と呼称され、隔年秋に開催される、計量法に関係する展示会。日本メーカだけでなく世界の計量メーカが出展しいている。総合検査機器展(JIMA)、センサエキスポジャパン(SENSOR EXPO JAPAN)との併設で開催。センサエキスポジャパンは毎年開催で、INTERMEASUREと測定計測展(Measuring Technology Expo)が交互に開催される。 国内の計量法に関連するイベントでは、日本NCSLI技術フォーラムが、毎年秋に開催されている。こちらは日本の計量関連企業の総会といえる。

渦式流量計(うずしきりゅうりょうけい)

カルマン渦の発生周波数が所定の範囲では流速に比例することを応用して流量を測定する機器。

雨雪量計(うせつりょうけい)

雨と雪の量を測定する機器。気象関連計測器の代表的な機種。

AirLogger(えあーろがー)

アドバンテストのワイヤレスデータロガー(無線式ロガー)の商標。機種は、2015年1月発売のWM1000、2017年11月発売のWM2000の2シリーズがある(2020/10月現在)。 温度、電圧、ひずみを多チャンネルで測定できる。PCをホストとして動作する。PCのUSBポートに接続する通信ユニット(親機)に複数の各種測定ユニット(小型の子機)が無線で測定データを送るという、他社にないオンリーワンの製品群(※)。センサ(各測定ユニット)が小型なため、従来は装着できなかった回転体などの電圧・温度・ひずみが測定可能。アドバンテストの新企画商品開発室が企画・開発し、ほとんどの国内自動車メーカに採用されている。クラウドの活用など、アプリケーションを増やし、売上を伸ばしている。 (※)2021年10月に小野測器が発表した無線温度計測システムWC-1000/WT-1000シリーズは構成がWM2000とほぼ同じで、センサがより小型のため、「業界最小クラスのコンパクト&スリムなモジュール」とPRしている。自動車業界にデータ集録機器を販売してきた同社も、小型センサの無線式データロガーに参入したことで、このタイプのモデルが主流の1つになろうとしている。

エアリークチェッカー(えありーくちぇっかー)

JFEアドバンテック株式会社の、「気体が漏れている場所がどちらの方向化かを探し出す」測定器の品名。モデルMK-730。

エアリークビューアー(えありーくびゅーあー)

気体漏れ箇所を可視化するJFEアドバンテック株式会社の設備診断機器。工場などの気体漏れの音をセンサで捉えて、カメラ画像上に音の場所を色で示す、新しい測定器として2016年にMK-750を発売し、2020年12月に小型・軽量化したMK-750STを発売した。現場用のハンドヘルドの測定器をラインアップするフルークは2019年にMK-750とほぼ同等のモデルii900工業用超音波カメラを発売。JFEアドバンテックはMK-750のユーザの声を聞いて2機種目を開発したが、フルークも2020年に次モデルii910音響イメージャーを発売している。参考記事(会員専用):「【展示会レポート】IIFES(アイアイフェス)2022」2022年1月28日にMK-750-STを取材し、製品の特長や販売先を取材。

AEアナライザ(えーいーあならいざ)

エヌエフ回路設計ブロックのアコースティックエミッション測定器の品名。個体が変形(破壊)する際に出る弾性波(アコースティックエミッション)はひずみエネルギーが音波になったものだが、同社はAEセンサや、センサからの信号を処理する計測システム(ユニット)を従来からラインアップしていた。2021年11月にAEアナライザAE9701/9702を発売した。AEセンサからのAE信号をリアルタイムに波形表示やFFT表示をして、特徴データの抽出をできる。ハードウェアと解析ソフトウェアで構成されている。 計測器情報:AEアナライザの製品例

SIF(えすあいえふ)

(San-ei Image Temp Format)日本アビオニクス株式会社のサーモグラフィカメラ(熱画像計測器)TH3100シリーズ、TH5100シリーズで用いられている保存形式(拡張子)。1つのファイルに1000データ(画面)まで入る。関連用語:SIT。(同社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)TH3100/5100シリーズは三栄測器(NEC三栄、NEC Avio赤外線テクノロジー)がつくったので、SIFのSは三栄の略。三栄測器は1971年にNECが資本参加し、社名にNECが付き、2012年に日本アビオニクス(NEC系列でサーモグラフィをラインアップする会社)に吸収された。

SIT(えすあいてぃー)

(San-ei Image Temp File)日本アビオニクス株式会社のサーモグラフィカメラ(熱画像計測器)TH7100シリーズで用いられている保存形式(拡張子)。1ファイルに対し1データ(画面)の書き込みに限定される。関連用語:SIF。(同社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)TH7100シリーズは三栄測器(NEC三栄、NEC Avio赤外線テクノロジー)がつくったので、SITのSは三栄。三栄測器は1971年にNECが資本参加し、社名にNECが付き、2012年に日本アビオニクス(NEC系列でサーモグラフィをラインアップする会社)に吸収された。

NDI(えぬでぃーあい)

(Non Destructive Inspection) 非破壊検査、または非破壊検査協会をさす。 協会は、正式には一般社団法人日本非破壊検査協会(JSNDI:The Japanese Society for Non Destructive Inspection)。隔年秋に、非破壊検査機器の展示会である、総合検査機器展を主催している。

NDIコネクタ(えぬでぃーあいこねくた)

NDIコネクタはひずみ測定で良く使われる、丸形の多ピンコネクタで、NDISコネクタとも呼ばれる。NDIとは非破壊検査(Non-Destructive Inspection)のこと。日本アビオニクスの「赤外線や工業計測器に関する用語」では「NDIS(日本非破壊検査協会JSNDIが定めた非破壊検査基準)のNDIS4101-72項で定められた電気抵抗ひずみ測定器入力コネクタ」と解説されている。コネクタメーカの多治見(たじみ)無線電機がつくっているので、ひずみ測定業界では多治見コネクタと呼ぶこともある。 ひずみ測定に関する規格を、(電気計測器ではなく)非破壊検査の業界団体が策定していることからも、ひずみ測定器は電気計測器の範疇には収まらない機器といえる。

FPA(えふぴーえー)

(Focal Plane Arrays)非接触温度計(サーモグラフィ、放射温度計)の用語。多素子型センサの一種で、2次元センサのこと。受光部が面全体であるため、単素子型や多素子(1次元アレイ)のものに比べカメラ内部にミラーを用いた機械的走査部を必要としない。近年、カメラの小型化などから多くのセンサがFPAへと移行している。関連用語:UFPA、マイクロボロメータ 。(日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)

FVコンバータ(えふぶいこんばーた)

周波数(Frequency)を電圧(Voltage)に変換する機器。

エレメント(えれめんと)

熱電対の部材である金属素線や、測温抵抗体の抵抗素子をエレメントと呼んでいる。また、熱電対は使用している金属によってE、K、Nなどのタイプがあり、測定温度や使い方などで選ばれる。

エンコーダ(えんこーだ)

(encoder) 広義にはエンコードするもの。corder(コーダ)は「コードするもの」なので、コード化、符号化のことで、encorderはコード(符号)化すること、decorederは逆に複合・復元することを意味する。IT(コンピュータ)用語では、エンコードはデータを変換(圧縮や暗号化)すること、デコードは逆に暗号化されたデータを元のデータに戻すことで、映像の圧縮で使うMPEGもコード化の1手法である。つまり、音声や映像などの分野ではエンコード、デコードは基礎用語である。 一般に工学や計測器の世界でエンコーダというと、モータなどと一緒に使われ、位置を検出するセンサのことを指している。回転体の変位を検出する位置センサ(回転角の検出センサ)をロータリーエンコーダ(表記はロータリエンコーダ、ロータリーエンコーダ―もある)、直線変位を検出するものをリニアエンコーダといい、変位に相当する値をデジタル信号にして出力する。受ける側はデジタル信号から処理をして速度などを算出する。モータなどの回転体の速度を知るのにエンコーダを使う。 振動やトルク、回転などの計測が得意な小野測器のホームページで、製品・サービス / センサー・計測機器 / 回転・速度の下に「ロータリエンコーダー」が複数モデル、掲載されている。 もう1つ、前述の音声・映像分野であるテレビ・オーディオ測定器にはCD-ROMエンコーダがある(CD-ROMの規格に沿って、データを変換する)。同様にDVDエンコーダ、BSエンコーダ、8Kエンコーダなどの計測器もある。

塩素酸カリウム(えんそさんかりうむ)

塩素酸カリウムの中の原子の共鳴吸収周波数(NQR周波数)は温度に依存するため、極めて精密な温度センサになる。横河電機には1970年代にNQR標準温度計 2571という製品があった。参考記事:記録計・データロガーの基礎と概要 (第3回)・・・さまざまな温度センサを概説している。モデル2571の写真が載っている。

エンタルピー(えんたるぴー)

(enthalpy)[湿度関連の用語]湿気を含む気体の全エネルギーの測度(※)。エンタルピーは、その気体の温度と圧力の関数で、水分含有量の関数である。これは水が凝結状態から蒸気に変化するとき、水がエネルギーを吸収するからである。空調の分野ではエンタルピーは有用な概念で、温度はまた水分量が増減するとき、どの程度の貯蔵エネルギーが消費または放出されたかを知ることが重要である。気体のエンタルピーは気体の各成分の「顕熱」および「潜熱」の合計として定義される。(「気体中の水分管理」の会社、株式会社テクネ計測の「湿度で良く使われる用語」より) エントロピー(entropy:熱力学や統計力学で不可逆性を表す指標)に発音が似ているが、違うことば。 (※)測度:度数などをはかること。英語はmeasureで、計測、計量と同じ。