計測関連用語集

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DARWIN(だーういん)

横河電機のデータ集録機器の名称。1995年にPCベースの汎用レコーダとして開発され、2000年代前半まで販売されていた(現在は生産中止。後継のMX100は2005年頃に発売されている)。形名DR230のようなスタンドアロンタイプと、DA100-01のようなモジュール型で横にスタックしてつないで、長く伸ばしていく型の2種類があった。モジュール型は後のMX100、MW100、GMなどのシリーズに継承された。以下のようなモデルを組み合わせて使用した。形名や品名からはDARWINとはわからない。形名はDX-yyy(X:大文字アルファベット、yyy:数字)である。 DR232 デスクトップ型ハイブリッドレコーダ DA100 データアクイジションユニット DU100-11 DR230/DA100用入力モジュール DU300-11 直流電流入力モジュール DT200-21 10点アラーム出力モジュール DS600 DR230/DA100用サブユニット DV200-010 拡張ケーブル 横河電機は工業計器(IA、PA)の会社である。プラントや工場に計装用コンピュータ(DCS)を納品してきた。その周辺機器として圧力伝送器や流量計などと、「温度センサとしての記録計」とでもいう計測製品群がある。これらは計測器というより、計装用の周辺機器(センサ群)である。そのため、ここでいう記録計とは、計測器の主流であるメモリレコーダ(メモリハイコーダやオムニエースなどの、サンプリングしたデジタルデータをメモリに記録するレコーダ)ではなく、工場の生産現場から温度などのデータを吸い上げるためのセンシング&データ集録機器で、ペーパーレス、PC制御、遠隔通信が主な仕様である。DARWINはまさに、その走りとして工場・プラントに売れた機種群である(横河電機の代理店がDCSと一式で販売した)。 横河電機の計測器事業部門(現在は分社化して横河計測)ではなく、FAのソリューション部門がDARWINを開発・設計・販売していた。DARWINの後継現役機種群は横河電機の「レコーダ・データロガー&小規模計装機器」部門が技術問い合わせに応じている。グラフテックや日置電機、キーサイト・テクノロジーなどがつくるデータ集録機器、DAQ(データ・アクイジション)とは違う、FA向けに特化したデータ集録機器である。日置電機のメモリハイコーダなどと同等の位置付けの横河の記録計は、横河計測のDL950、DL350などのスコープコーダと称される機種群で、横河電機の記録計ではない。 横河には計装用途の記録計(レコーダ、データロガー)と計測器としてのレコーダ(いわゆるメモリレコーダやデータロガー)の2種類がある。前者は計装(工業計器)の会社である横河電機が、後者は計測器メーカである横河計測がつくっているが、そんなことは関係者しか知らないことで、一般のユーザには「横河のレコーダ、データロガー」はよくわからない製品群といえる。 DARWINは種の起源で有名な学者のダーウインと英語のスぺリングが同じ。「オープンアーキテクチャに基づく全く新しいコンセプトにより誕生した、新世紀のデータアクイジション機器群をDARWIN(Data Acquisition and Recording Windows)と名付けた」とInstruction Manual「DR232/DR242ハイブリッドレコーダ(拡張タイプ)」(1996年初版発行)にある。 横河電機にはCENTUM(センタム)とかYEWMAC(ユーマック)とか、大文字アルファベットの通称の製品がたくさんあるが、それらの語源は不明である。

DAQ(だっく)

データ集録のこと。データロガーなどのデータ集録機器を指している。「Data AcQuisition」の略記。 Acquisition(アクイジション)は「取得」で、データ集録以外にはオシロスコープ でもよく使われる(アクイジション・モードなど)。リアルタイムスペクトラムアナライザの機能でも「アクイジション」は用語として出てくる。

DEWEsoft(でゅーそふと)

2000年にスロベニアで設立されたデータロガーのメーカ。製品名はSIRIUS(シリウス)など。元々はオーストリアのデータロガーメーカDEWETRON(デュートロン)の解析ソフトウェアの名称。世界中の自動車産業ではDEWEsoft社のデータロガー(解析ソフトを含む)が使われている。日本の鉄道産業で採用されているドイツimc社のCRONOS(クロノス、CRONOS PLやCRONOS compact)とFAMOS(ファモス)同様に、強力な解析ソフトウェア(バックエンド)を備えたひずみデータロガーである。日本法人はデュージャパン株式会社という。

DEWETRON(でゅーとろん)

オーストリアのデータロガーのメーカ、DEWETRON GmbH。DAQ(Data Acquisition、データアクイジション)システムとしては、ハードウェアのDEWE2、DEWE3、TRIONなどのデータロガーやパワーアナライザがある。バックエンドを担う解析ソフトウェアはOXYGENという。2020年にはPU[REC](Pure Recording)というアナライザを発売している。発音は「デュートロン」が知られているが、これは米国読みで、DEWETRON本国などの欧州ではドイツ読みの「デウェトロン(デベトロン)」が一般的らしい。 同社HPには「DEWETRONは1989年にPCベースの測定機器のサプライヤとして設立された」とある。世界中の自動車業界で採用され、ひずみ計測(データ集録とデータ解析)で有名になった。レコーダのサンエイといわれた三栄測器が1990年頃に日本の販売店をしていた(当時はNEC三栄株式会社の特販部が売っていた)。2007年頃に販売契約が解消したようで、NEC三栄はその後にDEWETRONと競合するようなモデルを開発している。特販部は2007年に独立して「デュートロン・ジャパン株式会社」になった(つまりDEWETRONの日本法人である)。ただし2008年にはスロベニア(中央ヨーロッパ、元ユーゴスラビア)の計測器メーカDEWEsoft(デューソフト)の販売店になり、デュージャパン株式会社に社名変更している。2025年10月にDEWETRONはアンリツの完全子会社となり、2026年1月からアンリツ(環境計測カンパニー)はDEWETRONの国内販売を開始している(※)。 DEWETRONとDEWEsoftの関係を説明する。日本の鉄道業界に採用されているひずみデータロガーであるドイツimc社のCRONOS(クロノス、CRONOS PLやCRONOS compact)はFAMOS(ファモス)という解析ソフトウェアが有名で、ハードウエア(データロガー)はCRONOSを使わないが、バックエンドのデータ解析にはFAMOSを使うケースがあるくらいである。つまりひずみや振動などの測定は、データ収集後の処理が重要である。DEWETRONの解析ソフトウェアはDEWEsoftといった。DEWETRONといえばDEWEsoftで後行程のデータ解析ができることが特長の1つだった。ところがDEWEsoftの開発部門は2000年頃に独立して別会社をつくった。DEWETRONはDEWEsoftの使用権を(猶予期間を経て)失った。そのため、冒頭で述べた新しいプラットフォームを開発して、モデルを一新した(DEWEsoftに代わるOXYGENをつくった)。つまり、それまでの自動車業界に納品されている実績あるDEWETRONではなく、新しい新生DEWETRONが、現在のDEWETRONである。 DEWEsoftで解析できることが自動車業界に採用されたDEWETRONであるならば、DEWEsoftが今のDEWETRONともいえるが、ひずみデータロガーの老舗DEWETRONは、分裂してDEWEsoftとの2社になった。 (※) デュートロン・ジャパンがDEWETRONとの契約を終了したので、新たな国内総代理店は日本電産リード株式会社になった。親会社の日本電産が「ニデック」に社名変更したことに連動し(グループブランド名の統一によって)、2023年4月1日に日本電産リード(株)はニデックアドバンステクノロジー株式会社 (Nidec Advance Technology Corporation)になった。前述のように、2025年4月に国産の通信計測器メーカ、アンリツはDEWETRONを買収し、販売は同社が行うことになった。2026年1月21日開催のオートモーティブワールド(カーエレクトロニクス技術展)のテスティング ゾーンにアンリツは出展し、DEWETRONのデータロガー 2モデル(DEWE3-A4など)と高砂製作所の回生電源を展示した。同社は高砂製作所の直流電源 、DEWETRONのDAQや電力測定器 を使ったソリューションを増やしていくと思われる。

DrDAQ(どくたーだっく)

英国のPC制御型計測器の老舗、Pico Technology(ピコテクノロジー)の多機能データロガーの名称(通称)。DAQはData AcQuisition(データアクイジション)の略記でデータ集録機器 のこと。 大手計測器メーカのラインアップもUSB計測器が増え、老舗のピコテクノロジーの存在感が増していると筆者は感じる。同社のUSB制御のオシロスコープ(PicoScope)はUSBオシロスコープの最も代表的なシリーズである。

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