計測関連用語集

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スイッチ/コントロールユニット(すいっちこんとろーるゆにっと)

信号を制御するためのスイッチ。データ収録(収集)のときに、切り替え器として使用する。メインフレームと(スイッチ機能がある)モジュールで構成される。コンピュータで計測器を制御する自動計測では必須の計測器で、校正をする標準室などに使われる。 キーサイト・テクノロジーのDAQ製品である3488Aなどの品名だった(今は生産中止)。「スイッチコントロールユニット」や「スイッチ・コントロールユニット」という表記もされた。筆者は初めてこの名称を聞いたとき、違和感があり良くわからなかった。メインフレームは「切替器」や「スイッチ」、モジュールは「スイッチモジュール」とでも命名してくれたら、すっきり理解できたことと思う(光通信測定器には光チャンネルセレクタというスイッチ製品がある)。メーカとしては単なるスイッチではなく、計測器をコントロール(制御)するときに使い、かつユニット(モジュール型)である、という意味を込めた品名だったのだろう、と推測される。現在の同社は「データ収集システム」やDAQという表記に力点を置いているが。 現在のキーサイト・テクノロジーの現役モデル34970Aは「データ収集コントロール・ユニット」、34980Aは「マルチファンクションスイッチ」、DAQ970Aは「データ収集システム」といい、「スイッチ/コントロールユニット」なる名称は無くなり(2022年現在)、他社でもこの呼称はほとんど聞かない。3488Aが現役だった2000年頃にはキーサイト・テクノロジー以外にもあった一般的な名称だった(たとえばケースレーなど)のかは、今となってはわからない。

スキャナ(すきゃな)

(scanner) 計測器でスキャナとは、切り替え器、マルチプレクサなどの製品群を指す。カテゴリーはデータ集録機器(データロガーなど)で、キーサイト・テクノロジーのスイッチ/コントロールユニットなどがある。エーディーシーも古くから(アドバンテストの時代から)、多チャンネル温度測定&記録の機種群でスキャナをラインアップしている。同様に多チャンネルの測定・記録をする測定器として、ひずみ測定器がある。東京測器研究所や共和電業にスキャナ製品がある。耐電圧試験でも高電圧スキャナや高圧スキャナという品名の製品がある。菊水電子工業の製品総合カタログ(安全機器に関する用語)には、「スキャナ:耐電圧試験器などで、複数点の測定を行えるように、測定点を切換できる機器。高圧リレーなどで構成される。たとえばTOS9220シリーズ。」とある。

スタック型計測器(すたっくがたけいそくき)

英語のstack(スタック)は、「物をまとめる」、「積み重なる」、「身動きが取れなくなる」ことを表現し、使われる業界によって様々な意味になる。計測器でスタックは「物をまとめる/積み重なる」から派生して、ユニット式の計測器を積み重なるように接続する構造を指す。DAQで、ユニット式の製品には、箱にユニットを納める(メインフレームにユニットを装着する)のではなく、ユニット同士をくっつけて接続し、積み重なるように拡張していくタイプがある。それを「スタックしていく」や「スタック型」と呼称する。 たとえば、グラフテックのDATA PLATFORM GL7000は本体の横に測定ユニットをつけて伸ばしていく構造をしている。横河電機のプロセス向けのデータ集録機器、SMARTDAC+™データアクイジション システム GMもスタック型である。これらはユーザが使いたい機能のユニットだけをスタック(積み重ねて接続)できるので、自分が必要な機能だけを最小限のサイズで実現できる。 リオンの多チャンネル型振動計(チャージアンプ)UV-15やUV-16もスタック型で、測定ユニットはこの2製品のみだが、スタックして入力チャンネル数を増やすことができる。1980年頃から2000年頃までICEのトップベンダーだったソフィアシステムズにはMultiSTAC(マルチスタック)などの製品があったが、英語の綴りがstackではないので、ここで説明したスタックと語源が同じかは不明である。 コンピュータ/ネットワーク分野の仮想化技術で、一台のスイッチを他のスイッチに接続して一つのユニットとして連携させることをスタックと呼び、信頼性向上、冗長性の確保、増設と交換の簡素化などを実現している。この例は計測器のスタックと意味が似ているが、冒頭で述べたようにスタックはそれ以外の色々な意味で使われている。 計測器情報: グラフテックのGL7000の製品例、 横河電機のGMの製品例、 リオンの多チャンネル式振動計の製品例

SMARTDAC+(すまーとだっくぷらす)

計装、IA(インダストリー・オートメーション)メーカである横河電機のデータロガーの通称(愛称)。モジュールを選択して組み合わせてチャンネル数や測定項目をユーザが選択できるデータロガー(表示画面が無く、PCで制御)や、パソコンがなくても設定や記録結果の表示ができるタッチパネル式など各種のモデルがある。データロガーをData Acquisition(データ・アクイジション)の頭文字からDAQ(ダック)と表記することは多いが、この名称のネーミングは「SmartなDAC」とQではなくCを使っている(DACはD/Aコンバータの略記で使われることが多い)。以下の記事に構造が概説されている。技術情報・レポート/原理・基礎の「記録計・データロガーの基礎と概要」https://www.techeyesonline.com/tech-column/detail/Reference-Recorder-02/

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