計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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ワールドワイド入力電圧対応(わーるどわいどにゅうりょくでんあつたいおう)

およそ各国で使用される商用電源の電圧に自動で対応する入力仕様の方式。100Vでも115V、120V、220V、230V、240Vでも切替や仕様変更しなくても対応する。ただしワールドワイド対応機種でも、国内向け仕様で、添付の入力ケーブルなどが100V専用の場合やコンセント形状が異なる場合があり、注意が必要。日本国内だけで使う場合でも、工場や実験現場など、複数の電圧が混在した環境では便利な機能である。(株式会社高砂製作所の用語集より)

YHP(わいえっちぴー)

(Yokogawa Hewlett Packard) hp(ヒューレット・パッカード)が日本につくった合弁会社(1963年~1998年)。YHP設立以前は、無線機器を取り扱う商社のセキテクノトロン株式会社(旧関商事株式会社)がhp製品を輸入販売していた。 1939年に、ウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードは米国カリフォルニア州でhp(Hewlett-Packard Company、エイチピーと呼称)を創業し、世界No.1の電子計測器メーカとなった。日本のYEW(横河電機製作所)は1963年にhpと合弁でYHP(横河ヒューレット・パッカード)を設立した。YEWは国産初の電磁オシログラフをつくるなど、日本を代表する老舗計測器メーカだった。高周波(RF)測定器はYHPがつくり、YEWはDC~低周波の記録計などをつくるという棲み分けをした(競合しないように機種群の分担を決めた)。当時のYEWはブリッジをラインアップし、回路素子測定器の要素技術を持っていたが、それらはすべて技術者とともにYHPに移ったと推測される。YHPはhpの日本法人(販売会社)でhp製品を販売したが、国内に開発拠点を持ちYHPとして計測器の開発も行った。回路素子・材料の測定器(LCRメータやネットワークアナライザなど)の開発拠点が神戸にあったと筆者は記憶している。1980年代に筆者は国内大手計測器メーカの技術部門にいたが、各計測器メーカの特許出願情報が回覧された。そこには「横河HP」という会社名でインピーダンス測定の多くの特許が掲載されていた。YEWのブリッジは生産終了し、後継機種となるLCRメータなどはつくられていない。インピーダンス計測器は、YEWではなくYHPが開発を行った。 高周波計測器を手掛けるYHPと、「レコーダ、低周波の電力計(デジタルパワーメータ)、ミドルクラスのオシロスコープ」をつくる横河電機(1986年に社名変更)との差は30年間で大きく開いた(YHPは計測器のトップメーカになっていた)。1995年に横河電機はYHPへの出資比率を下げ、高周波測定器の開発に着手した。時は携帯電話の3Gが商用開始する前夜で、1998年にはYHPから完全に資本を引き揚げ、携帯電話評価用の信号発生器を中心に、次々と通信計測器を発表した。 YHPは会社名を日本HPに変更していたが、2000年にhpがIT機器以外の事業(計測器と科学分析機器、ライフサイエンス事業)を分社し、Agilent Technologiesを設立したので、日本HPもアジレント・テクノロジーとなる。さらに2014年にはAgilent Technologiesは科学分析機器のみとなり、計測器はKeysight Technologies(キーサイト・テクノロジー)となり、現在に至る。 世界No.1の総合計測器メーカhpは日本では、高度経済成長期に設立したYHPに始まり、1998年以降に日本ヒューレット・パッカード、アジレント・テクノロジー、キーサイト・テクノロジーと社名が変わった。横河電機は2002年に幸運にも通信計測器大手の安藤電気を吸収し、安藤電気がアジレント・テクノロジーとシェアを競った光通信測定器をラインアップに加え、高周波測定器を強化した。ただし、2000年代後半には光通信以外の通信計測器はすべて中止し、2010年には横河メータ&インスツルメンツ(現横河計測)に計測器部門を移管した。これによって横河電機は(計測器をつくらない)計装(工業計器)のメーカに名実ともになり、(メモリレコーダなどの計測器ではない)計装ユースのDAQ(データロガーなど)をラインアップしている(計測器の記録計か、計装の記録計かは素人には判断が難しい)。 マイクロウェーブ展2022(2022年11/30~12/2、パシフィコ横浜)に、キーサイト・テクノロジーはPXIネットワークアナライザM983xA(新製品)を出展した。「Keysight TechnologiesのR&D拠点の1つであるキーサイトの事業所(兵庫・神戸市)で開発した製品である」ことが、展示会を取材した日経誌で報じられている。

ワイドレンジ電源(わいどれんじでんげん)

(wide output DC power supply) 規定している定格電力内で、電圧/電流を任意に設定可能な直流安定化電源 。従来の電源は電圧と電流の最大値で規定しているが、この種類の電源は電力(容量)で規定している。電圧(または電流)を最大に設定したときは、規定されている電力の値から電流(または電圧)の値が決まる。ズーム電源とも呼ばれる。 DC電源の種類としては、従来の単一レンジ(電圧/電流で仕様を規定)ではなくワイドレンジ(定格出力電圧で仕様を規定)で、新しい機種群として2010年代に確立した。安定化の方式でいうとドロッパ方式ではなくスイッチング方式の1種である。菊水電子工業や高砂製作所、テクシオ・テクノロジー などの計測用DC電源の大手メーカでは、現在の直流安定化電源の主力製品となっている。 1991年に高砂製作所が「ワイド入力・ズーム出力」のコンセプトで発売した。そのため高砂製作所は「ズーム電源」といっている。その後、各社が同様の製品群を「ワイドレンジ電源」の名称でラインアップして、DC電源の主力機種群になった。キーサイト・テクノロジーは「オードレンジ」と呼称している。

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