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【展示会レポート】第10回国際二次電池展(BATTERY JAPAN)

TechEyesOnline取材班(TEO)は2019年2月27日(水)~3月1日(金)に東京ビックサイト・西ホール1階で開催された国際二次電池展を回りました。二次電池・蓄電池・キャパシタなどの研究開発・製造に必要な部品・材料・装置と、二次電池製品が一堂に出展される世界最大級の国際展示会です。初日から来場者で溢れる会場から3社のオンリーワン・新製品を取材しました。二次電池・キャパシタゾーンから、独自技術によって耐熱性を高め自動車への搭載を可能にしたジェイテクトの高耐熱リチウムイオンキャパシタ、検査・試験・評価ゾーンから、全固体電池の開発に欠かせない高周波インピーダンスを測定できる東陽テクニカの世界初製品と、蛍光・透過X線分析で電池の検査・解析工程を大きく変えた日立ハイテクサイエンスの異物解析装置をご紹介します。

❶ 株式会社ジェイテクト ❷ 株式会社東陽テクニカ ❸ 株式会社日立ハイテクサイエンス

85 ℃で使えるリチウムイオンキャパシタ

製品名: 高耐熱リチウムイオンキャパシタ0.
会社名: 株式会社ジェイテクト
説明者: BR蓄電デバイス事業室 電源システム開発グループ 篠田 智史氏

篠田氏:当社は光洋精工と豊田工機の合併により、2006年に現社名になりました。ベアリングやパワーステアリングを作っています。このコーナではステアバイワイヤー(※)を展示しています。通常は12Vバッテリから電力が供給されますが、何らかの理由でバッテリが失陥し電力がなくなると、ハンドルがきかなくなります。従来のステアリングならば、機械的につながっているのでなんとか操舵はできますが、ステアバイワイヤーは完全に操舵不能で非常に危険な状態になります。
その対策として当社はバックアップ電源ユニットを作りました。電源が失陥した時に電源ユニットからMCU(※)と反力MCUに電力をアシストします。一定時間のアシストがあれば、運転手は異常を検知してから安全な所まで退避走行できます。電源ユニットはリチウムイオンキャパシタで、安全な場所で停止するのに必要な時間を確保できる容量を備えています。

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