市場動向詳細

セミナーの場をお客さまの問題解決の相談所に! エヌエフ回路設計ブロックが考える“エヌエフらしい”セミナーとは

【概要】
 株式会社エヌエフ回路設計ブロックは、1959年創業の歴史ある国内メーカで、独創技術に基づいた高性能かつ高機能な電子計測器・電源機器・電子部品・カスタム応用機器を着実に世に送り出してきました。これら製品開発における蓄積した技術をもとに、顧客の技術課題に取り組み、顧客要求にミートする製品づくりにつなげています。
 今回は、営業管理本部 営業管理部 マーケティング営業企画グループ グループマネージャの渡部様を訪ね、日常的にお客さまのご要望と向き合う中で、セミナーがどう生かされているのか、多彩なコースや今後の展望などをお伺いしました。



Q:渡部様の社歴と現在のお仕事内容を教えてください
始めは交流電源の開発に従事し、10年位して生産技術へ異動したところで、中国で製造を立ち上げるプロジェクトに参画することになり、1年間程上海に滞在し、その後日本に戻ってから約10年間、今のマーケティング営業企画の仕事を続けています。

マーケティング営業企画は、開発(技術)部門と営業部門との中間にいるセクションで、お客さまから(または社内営業から)の問い合わせ対応や、新製品の講習を実施したりします。技術サポートだけでなく、販売促進として製品の販売資料の作成も行ないます。日頃から市場の動向を見て、どの顧客に製品を提案したら良いかを営業に示します。私が所属するマーケティング営業企画グループは、技術問合せをフリーダイヤルで受け付けています。またウェブ問合せについても対応をしております。


セミナー内容は製品の説明よりも、技術的背景に重点を置く


渡部氏

株式会社エヌエフ回路設計ブロック
営業管理本部 営業管理部
マーケティング営業企画グループ
グループマネージャ 渡部 泰弘 氏

Q:御社の特長、強みは何でしょう?
当社の事業には3つの柱があります。電子測定器と電源機器と電子部品です。当社がこの3つを扱っていることをお客さまは意外とご存じありません。一見、それぞれあまり関係がない事業のように見えますが、バックグラウンドの要素技術が共通であったり、それぞれの技術を組み合わせる事でシステム製品にしたり、相互に強い結びつきがあります。この結果、第4の事業カテゴリとしてカスタム製品もあります。当社は、かなり幅広い技術を持っていて、さらにそれらを融合して、カスタム製品やシステム製品を柔軟に対応できるのが強みです。

Q:御社の製品群の沿革を教えてください
創業のときはオーディオ系です。創業者は一般企業の社員と大学の先生の両方を経験し、負帰還(Negative Feedback:ネガティブフィードバック、いわゆるエヌエフ)の技術を追求したいという思いのある方でした。オーディオは信号源とアンプがあり、歪みを測るので、信号発生器や歪み率計が必要です。オーディオから産業機器に移るときに、オーディオ技術の発信器が汎用のファンクションジェネレータになり、音声帯域だったアンプが商用帯域の電源や微小電流測定用のプリアンプになっていき、現在の製品群(ファンクションジェネレータや交流電源)に繋がってきました。信号発生器と電源はまったく違う製品ですが、当社のなかでは昔から当たり前に持っていた要素技術が製品になったという感覚です。

オーディオ関連の技術と、技術を追求したいという2つの思いが当社の原点だと思います。

Q:セミナーの内容や特長を教えてください
当社製品はFG(ファンクションジェネレータ)からFRA(Frequency Response Analyzer:周波数特性分析器)、インピーダンス、低周波のEMC、電源と幅広く、製品ごとにお客さまが求めることが若干違いますので、それに合わせてセミナーをしています。

セミナーの内容は大きく2種類があります。FGなど基本測定器のセミナーでは、応用例というよりはむしろ操作のコツや一般的な注意事項を話しています。例えば、こういう波形を作ってみましょうという課題を出しますが、その際に、ちょっとしたコツのようなものを説明します。これを知っているのといないのでは、使いこなしが違ってきます。FGは非常に沢山の機能がありますが、これを全部紹介したら受講者は頭がパンクしてしまいます。逆の発想で、こういう波形を作るときはこういう機能を使います、と説明します。これが理解できるとお客さまが新しい波形を作りたいときのヒントになります。

次に電源やロックインアンプになると、操作自体より測定原理の話が中心になります。たとえば微小信号の測定はノイズとの戦いです。お客さまの目的は微小信号の測定ですが、ノイズとは何かの理解が重要です。その後で測定上のコツを覚えたら、微小信号測定の理解が進みます。そのため、セミナーの内容は製品の説明よりも、技術的背景に重点を置いています。


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