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タイヤの技術 ~車を支える力持ち

自動車の基本機能である「走る」「曲がる」「止まる」の全てにわたって路面への「力」を発揮する部品がタイヤです。自動車が走る際に路面と接することから、あらゆる道路状況や環境変化に対応することが求められます。本稿では、自動車におけるタイヤの歴史、タイヤの基本構造や製造方法を紹介します。日本や欧州のラベリング制度、サイドウォールの表示の意味、摩耗したタイヤのリトレッドなどを概説します。また、乗用自動車以外のタイヤとタイヤ空気圧モニタも述べます。最後に自動車開発で使用される計測器を紹介します。
《本稿の記述は、筆者の知見による解釈や、主観的な取り上げ方の面もあることをご容赦ください。また、記載されている技術情報は、当社および第三者の知的財産権他の権利に対する保証または実施権を許諾するものではありません。》

自動車用タイヤの歴史

車輪の始まりは、約5500年前のメソポタミア文明にさかのぼるとされています。壁画でも車輪がついた運搬車が描かれています。車輪にはカバーする部材がついていて、その部材がタイヤ(tire)の語源となっているようです。現在のタイヤの素材として使われているゴムの始まりは1493年頃、コロンブスが西インド諸島のハイチで、先住民が天然ゴムで作られたゴムボールで遊んでいることを見たことからとされています。その後、西欧へ天然ゴムが渡り、ゴム製品への適用が試みられました。天然ゴムを産業化へ繋げる大きなきっかけは、1839年に米国人 チャールズ・グッドイヤーが硫黄を生ゴムに加え、熱を加えることで、安定した品質のゴムを生成できる発明をしたことです。後ほど、タイヤの製造方法で解説する工程で「加硫」とあるのは、グッドイヤーの発明を語源としているようです。硫黄の配合が多くなると硬いゴム製品となり、「エボナイト」と呼ばれます。

空気入りタイヤは1845年に特許は取得されていますが、自動車用タイヤの原型は1888年に英国 ダンロップが考案した自転車用タイヤでしょう。その後、ダンロップ社を興しています。タイヤに関係する発明として、すす(カーボンブラック)を加えると耐久性が大幅に向上する技術があります。1900年頃に広く知られることになり、米国 グッドリッチ社(現在 ミシュラン社のブランド BFグッドリッチ)が採用し、タイヤの色は黒色となりました。配合する成分としてもう一つの画期的な発明が「シリカ」(二酸化ケイ素 SiO2)を混ぜることです。ミシュランが1990年の前半に製品を発売しました。タイヤ性能の「マジックトライアングル」と言われる「転がり抵抗」、「グリップ性能」、「耐久性」を大きく向上させたと評価されています。カーボンブラックを添加せずにタイヤを製作することも可能です。そうするとタイヤの色は白色となります。「シリカ」を添加することの弊害として導電性の低下があります。タイヤに発生した静電気を路面に逃がし難くなることです。対策として、カーボンブラックを配合したアースの役割を持たせた線を入れた製品もあります。現在の乗用車用タイヤは「ラジアルタイヤ」が主流になっていますが、ミシュランが考案した金属ベルトによる技術が普及に寄与したと言われています。

タイヤの技術

タイヤの種類を分類すると、バイアスタイヤとラジアルタイヤに分けられます。初期のタイヤはバイアスタイヤでしたが、耐久性や性能などを向上させるために、ラジアルタイヤが考案されました。図1はラジアルタイヤの基本構造です。

図1 ラジアルタイヤの基本構造
図1 ラジアルタイヤの基本構造

トレッド部:タイヤが路面と接する部分のゴム層。表面に滑り止めや排水のパターンが刻まれています。ゴム層の材質やパターンにより、タイヤの性能を決める重要な部分です。
ショルダー部:トレッド部とサイドウォール部の間にある部分です。カーカスを保護し、走行時の熱を放出する機能もあります。
サイドウォール部:トレッド部とショルダー部の間にあるゴム層です。カーカスを外傷から守る機能で、表面にはタイヤサイズなど、多くの情報が刻印されています。詳細は後ほど解説します。
ビード部:タイヤをホイールのリムに固定する役目です。

次に、タイヤの内部構造を解説します。
カーカス:すだれ織状のコードをゴムで覆ったものです。タイヤの周方向に対して90°になるように設けられます。タイヤの骨格をなす部分です。
ベルト:トレッド部の剛性を高めるため、タイヤの周方向に設けられる層です。スチールワイヤなどが用いられます。
ビードワイヤ:鋼線をリング状に束ね、ゴムで覆っています。
インナーライナ:高圧の空気を保持するため空気が透りにくくする役目です。針などが刺さっても、空気が漏れにくくする材料が使われます。なお、チューブ式のタイヤではない部分です。

以上の解説はラジアルタイヤに関する内容でしたが、バイアスタイヤについて概説します。カーカスが斜め(bias:バイアス)に配置されています。ベルトはありませんが、カーカスを路面から衝撃や外傷に対する保護する役目として、ブレーカと呼ばれる層が配置されています。図2はラジアルタイヤとバイアスタイヤの比較です。

図2 ラジアルタイヤとバイアスタイヤの比較
図2 ラジアルタイヤとバイアスタイヤの比較

タイヤは使用環境に合わせた商品が提供されています。表1は用途別の特徴です。なお、優劣については筆者の相対的な評価であることをご理解ください。夏用タイヤは新車で一般的に装着されています。冬用タイヤ、いわゆるスタッドレスタイヤは雪道や凍結路を走行するためのタイヤです。オールシーズンタイヤは雪道を走行する頻度は少ないものの、急な降雪に対応するものです。ドライな路面や濡れた路面、および雪道を走行する際の性能は劣ります。スタッドレスタイヤとの大きな違いは、トレッド部の柔らかさです。オフロード走行を想定した車両で使われるオールテレーンタイヤは、未舗装地(泥道、岩場など)を走る際に有効とされていますが、積雪量が少ない雪道までの走行に限られるので、スタッドレス規制時に走行することはできません。欧州や米国では広い大陸を走行するので、気象の変化に対応するため普及しています。日本でも販売されていますが、購入する選択肢は少ないようです。

表1 用途別タイヤの特徴
項目 夏用タイヤ 冬用タイヤ オールシーズンタイヤ
乾燥路面
濡れた路面
軽微な雪道 ×
圧雪路面 ×
凍結路面 ×
省燃費性能
寿命
冬用タイヤ規制時 チェーン装着 通行可能 通行可能
チェーン規制時 チェーン装着 チェーン装着 チェーン装着

なお、新車時に装着されているタイヤ(純正タイヤ)と、同じメーカ名・商品名・サイズで売られている市販品とは仕様が異なっています。例えば、トレッドのパターンが異なっていたり、専用の成分となっていたりします。OEM(自動車メーカ)が車両の性能や商品性を考慮した専用設計となっているためです。

1 タイヤのラベリング制度

タイヤの「転がり抵抗性能」と「ウェットグリップ性能」とを等級分けし表示を行う業界自主基準として策定されたラベリング制度です。日本自動車タイヤ協会のラベリング制度に参画している会員企業の交換用夏タイヤを対象として評価しています。2010年から運用されています。一定の等級以上であれば、「低燃費タイヤ」の表示が可能です。販売店等で購入する際の参考になります。低燃費タイヤの普及は約80%となっています。(日本自動車タイヤ協会の公表データ 2021年時点)

等級制度は、「転がり抵抗係数」がAAA~Cの5等級、「ウェットグリップ性能」がa~dの4等級に等級分けされています。「転がり抵抗性能」がA以上で、「ウェットグリップ性能」がa~dの等級であれば、「低燃費タイヤ」と定義されます。図3は「低燃費タイヤ」の表示マークと表示方法の例です。図の左側では、転がり抵抗性能が、AA等級、ウェットグリップ性能がc等級なので、低燃費タイヤであることを表示しています。転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を示すマークは図4です。

図3 ラベリングの例(左側 低燃費タイヤの例、右側 低燃費タイヤでない例)
図3 ラベリングの例(左側 低燃費タイヤの例、右側 低燃費タイヤでない例)

出典:日本自動車タイヤ協会

図4 転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を示すマーク
図4 転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を示すマーク

出典:日本自動車タイヤ協会

欧州でも同様なラベリング制度が導入されています。日本の制度と異なることは、タイヤの騒音レベルも評価されることです。図5は欧州での表示例です。

図5 欧州での表示例
図5 欧州での表示例

出典:欧州連合Webサイト(https://ec.europa.eu/info/news/new-tyre-labelling-rules-apply-1-may-2021-2021-apr-29_en)を元に作成

2 タイヤのサイドウォールに打刻されている表号

サイドウォールには多くの情報が文字や数字で表記されています。仕向け地によっては、規格で定められた表示が必要です。一般的な表記内容を解説します。

図6 サイドウォールの表示
図6 サイドウォールの表示
1) 製造メーカ名、商品名
2) 製造国
例 MADE IN JAPAN
3) タイヤのサイズ
例  215 / 55 R 17 94 V
  • ①:断面幅(mm) 215:215mm
  • ②:扁平率(%) 55:55%
  • ③:タイヤの構造 R:ラジアルタイヤ
  • ④:ホイールのリム径(インチ) 17:17インチ
  • ⑤:ロードインデックス(最大負荷能力) 94:670kgまで
  • ⑥:速度記号(km/h) V:240km/まで
図7 タイヤのサイズ
図7 タイヤのサイズ
タイヤの扁平率はタイヤの断面幅に対するタイヤ高さの割合です。
扁平率(%)=タイヤの高さ/タイヤの断面幅 × 100
図8 扁平率
図8 扁平率
4) タイヤの種類
ラジアルタイヤ(RADIAL)/スノータイヤ(SNOW)/スタッドレス(STUDLESS)/チューブレス(TUBELESS)
5) タイヤの回転方向
トレッドの形状によっては、タイヤの回転方向を指定することが必要なため、表示されます。
6) 製造年週
例  YYY 42 18
  • ②:西暦の下二桁 18:2018年
  • ①:42週目
米国で生産されるタイヤや輸入されるタイヤには、米国運輸省(DOT)が指定する表示が求められます。
例  DOT 12X F1 XXXX 1822
  • ①:米国運輸省
  • ②:タイヤの製造工場
  • ③:タイヤのサイズ
  • ④:オプショナルコード(製造メーカが管理のために使用)
  • ⑤:製造年週
7) スリップサインの位置
例 △
トレッドが摩耗して溝の深さが1.6mm以下になると、溝の底部に設けられたスリップサインが露出し、タイヤの使用限界を示します。道路運送車両法で定められています。なお、スタッドレスタイヤには、スリップサインとは別に、溝の深さを示す「プラットホーム」が表示されています。プラットホームの位置を示すマークは矢印などで表示されています。道路運送車両法に定められていませんが、50%を下回ると、プラットホームが露出し、冬用タイヤとしての交換を促します。
8) ビード部のマーク
赤色:タイヤを装着するホイールの振れ幅が最小となる位置に合わせて装着すると、車輪全体の振動を抑制することができます。タイヤをホイールに装着すると見えませんが、タイヤの重量バランスの目安を示すマークが捺印されています。
黄色:タイヤの外周上で最も軽い部分の位置を示します。このマークをバルブに合わせて装着すると、重量バランスを良くすることができます。

3 タイヤの製法

タイヤの主要な材料である天然ゴムはゴムの木から取得します。図9の通り、ゴムの木に切り込みを入れ、樹液を集めます。

図9 天然ゴムの採取方法
図9 天然ゴムの採取方法

集められた樹液は自然乾燥させ、タイヤの原料となるゴムシートが生成されます。その後、タイヤの製造工程となります。製造工程を大きく分けると、ゴム練り工程、パーツ作成工程、成型工程、加硫工程、検査工程になります。パーツ作成工程では個々の部品を製作します。図10は製造工程のフローチャートです。各工程の概要を説明します。
ゴム練り工程:天然ゴム、合成ゴム、カーボンブラック、硫黄、シリカなどを練り合わせて板状に加工します。各パーツの材料になります。原料の配合量によって、タイヤの性能が変わります。
ベルト作成:スチールベルトの層にゴムを圧着します。
トレッド作成:トレッドになる部分を裁断します。
カーカス作成:すだれ織りにされたコードにゴムを圧着します。
ビード作成:スチールワイヤをリング状に束ねて、ビードを作成します。
成形工程:パーツ工程で作成されたパーツを成形機でタイヤの形に仕上げます。生タイヤと呼ばれます。
加硫工程:生タイヤを金型に入れ、熱と圧力を加えて化学反応させタイヤが製作されます。トレッドパターンやサイドウォールの表示はこの時に作られます。
検査工程:出来上がったタイヤの検査する工程です。検査員による検査やバランス測定などを行い、製品が完成します。

図10 タイヤの製造工程
図10 タイヤの製造工程

4 リトレッド

リトレッドとは走行により摩耗したタイヤのトレッドを貼り替えて再利用することです。リトレッドすることで、いわゆる3Rを狙っています。
Reduce(タイヤを製造するための原材料やCO2の発生を減らします。)
Reuse(検査等を行い、基準に合格したタイヤをリトレッドします。再利用するタイヤを台タイヤと呼びます。)
Recycle(リトレッドができないタイヤを他の製品の原材料や熱利用として活かします。)

欧米では、リトレッドが日本以上に進展しているようです。リトレッドはトラックやバス用が対象となっており乗用車用は製造されていません。リトレッドの製造方式はリモールド方式とプレキュア方式があります。リモールド方式は、台タイヤに加硫していない生ゴムを巻き付け、トレッドが刻まれた金型に入れて熱と圧力を加えて加硫します。プレキュア方式は予めトレッドパターンが生成された加硫ゴムを巻き、温度と圧力を加えてトレッドゴムを台タイヤに密着させます。リトレッドの回数は1回のようです。なお、航空機用はリトレッドが複数回行われます。リトレッドを手掛ける製造メーカは大手のタイヤメーカに加えて、リトレッドの専業メーカもあります。図11はリトレッドのイメージです。

図11 リトレッドのイメージ
図11 リトレッドのイメージ

5 特殊タイヤ

1)ランフラットタイヤ

タイヤの空気圧がゼロになっても、一定の距離を走行できるタイヤです。但し、走行距離や速度に制限があります。構造は、タイヤの内部にゴムのリングを入れたもの(図12)や、タイヤのサイドウォールを強化したもの(図13の右側)があります。コストや乗り心地などの理由から普及していません。

図12 ランフラットタイヤの例(カットモデル)
図12 ランフラットタイヤの例(カットモデル)
図13 サイドウォール強化ランフラットタイヤの構造
図13 サイドウォール強化ランフラットタイヤの構造

出典:JAF(https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-construction/subcategory-supplies/faq088)

2)エアレスタイヤ

空気が不要でパンクしないタイヤです。タイヤメーカ各社が提案しています。現時点、道路運送車両法により公道では走行できません。また、空気入りのタイヤに比べて、一般論ですが、乗り心地、耐久性に劣っています。将来の実用化に向けて課題が解決されることを期待しましょう。

図14 エアレスタイヤ例
図14 エアレスタイヤ例

3)モータスポーツ

一般用のタイヤは燃費、安全性、乗り心地、路面環境、法規、静粛性、耐久性などを考慮した設計となっています。対して、モータスポーツ用のタイヤは限られた環境下で、“いかに速く走るか”を目指した設計になっています。タイヤの構造も一般用とは異なる仕様もあります。

4)航空機用

飛行機の離着陸時にタイヤが衝撃を支えます。タイヤのサイズは機体の大きさによりますが、ボーイング767の主脚用は、外形約120cm、幅 約50cmとなります。タイヤのタイプは近年、ラジアルタイヤが主流です。充填は空気ではなく窒素ガスが使われます。一本のタイヤで200回程度の離着陸が行われます。タイヤの溝が減ると交換しますが、新品ではなく、トレッド部を貼りなおしたものを利用します。再利用は5、6回行われるようです。航空機用タイヤのシェアはブリヂストンが世界シェアの約40%(100席以上の民間航空機)を占めています(出典:ブリヂストン 2022.9月時点)

5)建設機械用

建設や鉱山用車両のタイヤは、乗用車用に比べて、過酷な条件下で使用されるため、剛性を高めています。また、使用用途ごとにタイヤが決まっています。米国タイヤ規格(TRA規格 Tire and Rim Association)に準拠した製品が多いようです。TRAコードの表示例は、用途区分(アルファベット)とトレッドパターンの種類と溝の深さで構成されます。

表2 TRAコード(用途区分)
用途区分 機能 車種
E 運ぶ ダンプトラック
スクレーバ
G ならす モータグレーダ
L 積む ホイールローダ
タイヤドーザ
C 踏み固める タイヤローラ
表3 TRAコード(パターン/溝深さ)
トレッドパターン 溝の深さ(指数)
1 リブ型 100
2 トラクション型 100
3 ブロック型 100
4 ロック型 150
5 ロック型 250

6)トレッドパターンの知的財産権

タイヤのトレッドパターンは、タイヤの走行性能に影響します。このパターンは特許権もしくは実用新案で権利化し保護することが可能です。さらに、パターンは外観でもあるので、デザインの観点で意匠権を取得することも可能です。

7)ホイール取り付け形式の違い

ホイールを車両側に取り付ける形式が複数あります。日米で主として採用されている「ナット式」、欧州車で採用されている「ボルト式」があります。また、一部のスポーツ車種やF1などのモータスポーツで採用されている「センターロックナット式」があります。図15は「ナット式」です。車両側からボルトが突出しており、ホイールを装着後にナットで締結します。図16は「ボルト式」で、ホイールをボルトで締結します。図17は「センターロックナット式」で特殊なナットと工具で装着します。

図15 ホイールナット式
図15 ホイールナット式
図16 ホイールボルト式
図16 ホイールボルト式
図17 センターロックナット式
図17 センターロックナット式

8)タイヤ空気圧モニタ(TPMS)

タイヤの空気圧低下を監視するシステムです。タイヤの空気圧が適正でないと偏摩耗や操縦安定性の悪化を引き起こします。米国では2007年からTPMSの装着が義務化されています。欧州でも2012年に義務化されました。日本では2018年以降の車両について装着が義務付けられています。TPMSには二つの方式があります。空気圧を直接監視する直接式とABS※1システムの車輪速センサの情報を用いて、圧力の低下を検出する間接式があります。直接式は各タイヤのホイール内に圧力センサを装着して、空気圧を常時モニタします。検出した情報はセンサと一体になった送信機により、車両側のECU※2へ信号を送り、異常が発生した場合はインパネの表示でドライバへ通知します。輸入したTPMSなどは、日本の電波法に合致しているかどうかの確認が必要です。大型トラックではタイヤ空気圧などを運行データとして基地局に集約し、リアルタイムで運行管理を行えるシステムが導入されています。図18はホイールの装着例、図19はダッシュボードの表示例です。

※1

(Anti-lock Brake System)車輪のロックを防ぐシステム

※2

(Electronic Control Unit)システムを制御する装置

図18 TPMSセンサの装着例
図18 TPMSセンサの装着例
図19 ダッシュボードの表示例
図19 ダッシュボードの表示例

関連計測器の紹介

タイヤ開発で使用される計測器の一例を紹介します。

図20 タイヤ開発で使用される計測器の一例
図20 タイヤ開発で使用される計測器の一例

その他の製品や仕様については 計測器情報ページ から検索してください。

おわりに

タイヤの基本形は1900年の前半までに確立されましたが、その後も自動車の高速化や操縦安定性向上、燃費改善などに対応してきました。今後も、自動車を色々な面で支える部品として地道に進化することを期待しましょう。


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