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光スペクトラムアナライザの基礎と概要 (第3回)

光スペクトラムアナライザの校正

光スペクトラムアナライザの校正方法はJISC6183-2によって規定されており、測定器メーカや校正事業者は規格に従った校正作業を行っている。JIS規格には校正の項目ごとに校正方法が示されている。例えば光パワーレベルによる波長依存性は下記のような方法で校正を行うことが示されている。

図51. JIS規格に示されている光スペクトラムアナライザの光パワーレベル光波長依存性の校正

図51. JIS規格に示されている光スペクトラムアナライザの光パワーレベル光波長依存性の校正

この校正では国家標準にトレーサブルな光パワーメータと光波長計を基準として校正環境が作られている。

国が管理する光パワーの標準は電力置換型レーザカロリメータであり、光パワーを温度に変換して光のエネルギーを規定する方法を取っている。光の周波数標準(波長標準)は光周波数コム装置であり、長さの標準にもなっている。

おわりに

光スペクトラムアナライザは光ファイバ通信の開発には必須の測定器として登場し、現在では光ファイバ通信以外の分野でも使われている。今回の解説記事が光スペクトラムアナライザの理解に役立つことを期待する。

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