自動車の電気パワートレイン計測ソリューション
横河計測株式会社の自動車開発向け計測ソリューション
EVに搭載されるインバータやモータなどの評価から、CAN FD(CAN with Flexible Data rate)などの高速シリアルバスの波形解析や実車試験でのデータ収録まで、ソリューションを豊富に取り揃えています。
EV/PHV用の大容量インバータ効率測定
EV/PHV内部では、バッテリからの直流の電気エネルギーをインバータで三相交流に変換したのちモータを駆動して運動エネルギーに変換しています。各々の変換の際の電力ロスは、自動車の航続距離に大きく影響するため、わずかな効率改善を正確に評価できる高精度測定器が必要になります。プレシジョンパワーアナライザWT1800EとAC/DC電流センサCTシリーズを組み合わせることで、最大6系統の電力とモータ出力を同時に、かつ高精度に測定できます。
主な特徴
- 広帯域 電力:DC、0.1 Hz~1 MHz
- 電力基本確度:トータル±0.10 %
- 1.5 V~1000 Vレンジの幅広い電圧測定
- 最大2000 Armsまで対応した高精度AC/DC電流センサ
- 電流センサは本体内蔵電源から専用ケーブル1本で接続可能
実車走行試験でのGPSデータ同期測定
ADAS(先進運転支援システム)開発では、高い信頼性を確保すべく厳しいテストが繰り返されます。実車走行テストでは、CAN/LINなどの車載バスから得られる情報と、振動、温度、ひずみなどの物理信号やバッテリ電圧、インバータの挙動などの測定値をGPSデータと連動させた総合的な評価、分析が行われています。バッテリ駆動が可能で車載測定に適したスコープコーダDL350により、実車走行時の様々なデータを一括測定することができます。
主な特徴
- 小型軽量(A4サイズ、重量約3.9kg)
- AC電源のほか、車載DC12Vおよび内蔵バッテリ駆動が可能
- 上位機種DL850Eとのモジュール共通化による高い測定性能
- タッチパネルによる簡単操作
- 専用PCソフトによるデータバックアップ&リモート操作
車載用高速シリアルバスCAN FD波形解析
近年の制御の高度化やセキュリティの要求への対応を背景としてCANからCAN FDへの移行が進んでいますが、信号の高速化に伴って物理層の波形品位が課題となります。ミックスドシグナルオシロスコープDLM2000では、独自の「シリアルバスオートセットアップ」や「シンボリックトリガ&解析」などの測定を効率化する機能を数多く用意しています。
主な特徴
- 縦型コンパクト、4ch入力
- ロジック入力に切り替え可能な「ハイブリッドチャネル」
- 200 MHz、350 MHz、500 MHz帯域
- 最大250 Mポイントのロングメモリ
- 豊富な演算、解析機能と充実のプローブラインナップ
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