2024/03/11
本記事では、一般的な呼称のメモリレコーダに分類されるスコープコーダを理解する上で必要な基礎知識を、測定事例や使用上の注意点も含めて4回に分けて解説する。
第4回は、ロジック入力モジュールとロジックプローブ、車載ネットワーク用モジュールを解説する。DL950のFFT解析機能を、代表的な小野測器のFFTアナライザとの比較表で違いを示す。
一般的なノウハウとして波形測定する際のノイズ対策や、交流電源が利用できない環境でポータブル電源を使用する時の留意点を述べる。ノイズ対策の基本的な考え方や具体的な手段を表にした。電子機器のノイズ対策を学びたい方の参考となる解説書も紹介する。
統合計測ソフトウェアプラットフォームIS8000によって、他社計測器を含めた計測システムを構築し、PCで波形観測する事例を図で示す。PCへのデータ転送の方法や、外部ストレージ使用上の注意点も述べる。
スコープコーダが多く使われるメカトロニクス機器やパワーエレクトロニクス機器での利用事例を多く紹介する。
記事を読むための特別な事前知識を必要としない、初めてスコープコーダを使用する人が学ぶための内容になっている。
2022/11/14
TechEyesOnline編集部はオシロスコープ全体を俯瞰し、用途を周波数帯域別に整理した。ボリュームゾーンである1GHz帯域/4chの各社モデルの仕様と、シリアルバス解析機能を比較表にした。2000年以降のオシロスコープの新しい潮流(新しい機種群の出現)による、最近20年の歴史について概説した。利用者や使い方など市場の変化も簡単に述べた。オシロスコープはアナログ波形だけでなくロジック信号を観測し、プロトコルアナライザのようにシリアル通信の内容を翻訳表示し、特定の通信方式のジッタやアイパターンが規格に合致しているか、適合性試験(コンフォーマンステスト)ができるようになった。多機能になったオシロスコープの選定には、ユーザは自分のやりたいことの明確化と、ある程度の知識やスキルを求められるが、各メーカが多彩な製品群を発売しているので、利用者の選択肢は広がった。本稿が選定の一助になれば幸いである。
2022/03/30
株式会社エヌエフ回路設計ブロック(以下エヌエフ回路)は老舗の大手計測器メーカで、電子計測器、電源機器、電子デバイス、カスタム機器・応用システムをつくっている。電子計測器では周波数特性分析器や微小信号測定器というオンリーワン製品があるが、計測用電源でも国内トップクラスである。特にバイポーラ電源は数十年の歴史がありラインアップが多く、顧客の需要に応えて製品追加やモデルチェンジを行っている。最近では広帯域モデルの高速バイポーラ電源の新製品HSA42012/42014を2020年に発売している。エヌエフ回路のバイポーラ電源の歴史、新製品開発の背景、今後の展望などを具体的なアプリケーションも交えて、同社 市場開発営業部 マーケティング営業企画グループ セールススペシャリスト 佐藤公治氏とパワー事業部 開発第3部 開発第3-1グループ グループマネージャ 家本悠氏に伺った。本稿ではバイポーラ電源とは何かも簡単に解説する。
2021/05/31
電気エンジニアが使用するミドルクラスのオシロスコープは数百MHzの周波数帯域が多かったが、近年のシリアル伝送の高速化などで1GHz〜2GHz位までカバーする機種が増えた。また、時間軸だけでなく電圧も精度よく測定したいという需要によって高分解能モデル(ADコンバータを従来の8ビットでなく10ビットや12ビットに性能アップ)が登場した。さらに2019年〜2020年にかけては各社が多チャンネルモデルを発表した。8chオシロスコープは1993年の登場以降、横河計測のオンリーワンモデルであったが、ここにきて自動車市場の需要などもあり主要オシロスコープメーカが参入した。TechEyesOnline編集部では現役8chモデル5機種の主な仕様の比較表を作成した。オシロスコープの最新動向として各社の8chモデルの概要を紹介する。
2020/11/18
70年前に創業し、産業用電源を製造・販売している株式会社高砂製作所(以下、高砂製作所)は、国内初の技術を搭載した電源を次々に開発・提供してきた業界のパイオニアである。1959年の半導体直流安定化電源の開発から始まり、1966年に半導体化周波数交流安定化電源、1991年にワイド入力・ズーム出力直流電源、1993年にはアナライジング機能を付けた交流電源と、他社に先駆けた製品を発売してきた。2000年から発売した回生型モデルに続く製品として、2017年に電力回生型 双方向直流電源RZ-X 10kWモデルを発売し、その拡充として2020年10月に大容量100kWモデルを発表した。新製品開発の背景や今後の展望などを、技術本部 商品技術部の大沼 政和氏と営業本部 本社営業部 宮崎 裕久氏に伺った。