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2022/12/27

季節のバナー画像シリーズ【Vol.39】紅葉の名所を訪ねて Part3


“TechEyesOnline”のバナー画像として採用した取材先をご紹介していくシリーズです。
うつろい変わりゆく季節感や日本の四季折々を、TEO取材班がお届けします。第三十九回は、“紅葉の名所を訪ねて Part3”です。

バナー

六義園(東京都文京区)


炎舞うような紅葉

炎舞うような紅葉

 東京都心における紅葉の名所といえば、六義園をあげる人も多かろう。

 文京区駒込にある六義園は、江戸幕府五代将軍・徳川綱吉の側用人であった柳澤吉保の下屋敷内に、1702年(元禄15年)に作られたもので、和歌の世界観を基調とする回遊式築山泉水の大名庭園である。明治時代には、三菱の創業者である岩崎彌太郎の別邸となり、その後現在の東京都に寄付されて、昭和28年には国の特別名勝に指定された。

 園内には、駒込の代名詞であるつつじ(※1)の古木で建てられ茅葺屋根も見事なつつじ茶屋や、水辺の景色が愉しめる滝見茶屋などの四阿(あづまや)が点在する。

つつじ茶屋と滝見茶屋


出汐湊がある大泉水

出汐湊がある大泉水

 紀州の和歌浦の湊に入る舟が満潮時の月の明かりを待つイメージを再現した出汐湊(でしおみなと)からの眺望は素晴らしい。

 一番の人気スポットである二枚の岩を繋げた橋が架かる渡月橋は、新勅撰和歌集で詠まれている「和哥(和歌)の浦(うら)、蘆辺(芦辺)の田靏(たづ)の鳴くこゑに、夜(よ)わたる月の影ぞさびしき」という和歌から名付けられたそうだ。


渡月橋

六義園の象徴となっている渡月橋

 今年の都内は例年に比べて気温の下がり具合が緩やかだったため、色づきがだいぶ遅かった

 近傍には、岩崎家と深い繋がりがある東洋文庫ミュージアム(※2)がある。
 東洋文庫が所蔵しているシーボルト著「日本植物誌」に掲載されている草花が植えられた庭園“シーボルト・ガルテン”を窓から眺めるカフェで、憩いのひと時を過ごしてみるのもお薦めだ。


渡月橋

東洋文庫ミュージアム内”オリエントカフェ”
一日10食限定季節のランチ
「マリーアントワネット」

 もうひとつのお薦めのカフェは、ソメイヨシノ発祥の地として有名な旧染井村にあり、桜をメインにしたスイーツが美味しい。テラス席から山手線・湘南新宿ラインを見下ろしながら、桜の塩漬けが乗った桜ラテを堪能した。
 桜の香りが広がると、まだ遠い春の訪れを感じることが出来た。


桜キッチンカフェの外観

店全体がソメイヨシノで彩られた"桜キッチンカフェ"


桜ラテで一息

桜ラテで一息


※1 駒込といえばつつじと言われ、元禄時代には駒込染井を中心につつじの園芸が江戸中に流行した。現在も駒込駅のつつじが有名。
※2 岩崎彌太郎の長男 久彌が設立した東洋学分野の日本最古・最大の研究図書館でミュージアムとして一般に開放されている。



紅葉の名所を訪ねて Part3


【お問い合わせ】
TEL 03-3941-2222 六義園サービスセンター

TEO取材班 
(取材日:2022年12月5日、7日)


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