お知らせ

2019/09/20

季節のバナー画像シリーズ【Vol.24】月山とたなびく雲


“TechEyesOnline”のバナー画像として採用した取材先をご紹介していくシリーズです。
うつろい変わりゆく季節感や日本の四季折々を、TEO取材班がお届けします。 第二十四回は、“月山とたなびく雲”です。

バナー

月山とたなびく雲(山形県)


リフトの下に咲くエゾオヤマリンドウ

リフトで登山口へ。足下にはエゾオヤマリンドウが咲いている


 雪渓もすっかり溶けて流れ、山肌一面に草原が広がっている。

 すでに森林限界を越えて遮るものがない姥ヶ岳の稜線道を、見晴らしを堪能しながら歩く。

    

姥ヶ岳方面から見る月山

    

エゾオヤマリンドウ

姥ヶ岳方面から見る月山とエゾオヤマリンドウ


 草紅葉に染まりつつある湿原に、池塘が浮かぶように点在している。

 時折肌をかすめる爽籟(そうらい)(※1)が心地よい。

染まりかけの草紅葉と池塘

染まりかけの草紅葉と池塘


 姥ヶ岳山頂(1,670m)の展望台から朝日連峰や、広がる庄内平野の先には日本海が見える。

 そして、遥か北方には雲海から鳥海山が顔を出していた。

朝日連峰

朝日連峰

雲海の彼方に鳥海山が見える

雲海の彼方に鳥海山が見える

姥ヶ岳山頂の風景

姥ヶ岳山頂の風景


 ここから月山山頂(1,984m)へと続く巡礼の道を進む。

月山へと続く金姥中腹の木道

月山へと続く金姥中腹の木道

牛首の分岐を過ぎたら山頂まで一気に登る

牛首の分岐を過ぎたら山頂まで一気に登る

    

童子のお姿をした延命地蔵尊

    

巻雲が浮かぶ山頂付近

童子のお姿をした延命地蔵尊と巻雲が浮かぶ山頂付近


 月山は出羽三山の主峰で日本百名山、花の百名山にも指定されている名峰。

 山頂には月山神社が鎮座し、本宮には月読命(※2)が祀られている。


月山の山頂風景

山頂風景


 お祓いを受けてから“月の神”を参拝した。


数輪だけ咲いていたニッコウキスゲ

初夏に咲くニッコウキスゲが数輪だけ残っていた。
もう夏も終わりを迎える。

    

月山山菜そば(つけ汁)

    

月山山菜そば

麓の月山志津温泉で一風呂浴び、月山山菜そばを味わう



下山して街に着いたころ、日はとっぷりと暮れていたが、月の神の粋な計らいだろうか、中秋の名月(十五夜)の翌日となる今宵、綺麗な満月が空に浮かんだ。


 秋風に たなびく雲の 絶え間より
     もれ出づる月の 影のさやけさ

                   (小倉百人一首・左京大夫顕輔)

(秋風に吹かれてたなびいている雲の切れ間から、こぼれ出る月の光の何と清らかで明瞭なことか)



※1 爽籟(そうらい):秋風の爽やかなひびき
※2 月読命(つくよみのみこと):五穀豊穣を叶える農耕神とされるが、月神であるとともに、夜(死)を司る神といわれることもある。


月山とたなびく雲


【お問い合わせ】
磐梯朝日国立公園 月山ビジターセンター

TEO取材班 
(取材日:2019年9月14日)


TechEyesOnline について

会員登録はこちら


「バナー画像シリーズ」インデックス

タグ